ヒョンデのEV「コナ」は一回の充電で456kmも走行! 荷物も積みやすいぞ | 試乗記 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

試乗記

2023.12.08

ヒョンデのEV「コナ」は一回の充電で456kmも走行! 荷物も積みやすいぞ

ヒョンデ・コナ

2022年に日本市場に再参入を果たした韓国の自動車メーカー「ヒョンデ」。もっとも、2000年代初頭の初上陸の際の印象やラインナップ、モデルそのもののキャラクターを明確に覚えている人はそう多くはないだろう。それよりも再上陸時に発売された2台、電気自動車(EVアイオニック5”や燃料電池車ネッソが、そのデザイン性の高さも含めて強いインパクトを残しているはずだ。では、今回これらに続く第三の矢として放たれた新型EV「コナ」はどうだろうか。試乗を通してそのキャラクターを探る。

ヒョンデ・コナってどんなクルマ?

コナは韓国のヒョンデ(現代自動車)が手掛けるコンパクトSUVだ。日本に導入されるのは2代目にあたるモデルで、本国では2022年末に発表、23年から販売が開始され、日本では去る11月に発売となった。韓国では1.62.0ℓの内燃機搭載車も用意されるが、日本に導入されるのはEVのみ。メーカー自体が慎重な姿勢を取っているとも考えられるが、EVに絞ったことは電動化の流れを踏まえたうえでのヒョンデ・モビリティ・ジャパンの明確なブランディングでもあり、潔いと思う。

実際、モデルの造り自体も潔く斬新である。サイズ的にはトヨタ・C-HRやホンダ・ヴェゼルが近しいところにあるが、直接的なライバルとなると先に上陸した中国のBYDEV、ATTO 3だろうか。いずれにしても扱いやすいサイズの電動モーター駆動SUVを求めている層にはちょっと気になる存在になるはずだ。

ボディサイドには彫りの深いキャラクターラインが走る

ボディサイドには彫りの深いキャラクターラインが走る。近未来的なデザインである一方で、角ばったフェンダーアーチのプレスラインが古典的な力強さも表している。

先に登場した兄貴分のアイオニック5パラメトリックピクセルと呼ばれるデザインモチーフで仕立てられていたように、コナもピクセルグラフィックをそこかしこに散りばめた、先進性を表現したデザインが特徴だ。車両前後にはロボコップを彷彿とさせる真一文字のシームレスホライゾンランプが用いられ、その下のバンパーにピクセル文様が施される。ボディサイドの水平および斜めに走るキャラクターラインも印象的。それだけでコナと認識できるデザインは個性を大事にする人にとっては魅力的に映るだろう。

フロントシートはサイズも大きく、ヒップポイントがやや高めなこともあって見晴らしが良い

フロントシートはサイズも大きく、ヒップポイントがやや高めなこともあって見晴らしが良い。ヘッドアップディスプレイやビルトインドライブレコーダーが備わるなど、装備の充実度も高い。

 実はきまじめ

もっとも、室内はヒョンデの実直さを表現したかのようなオーソドックスなレイアウトが取られる。水平基調のダッシュボードにメータークラスターとナビゲーションディスプレイを一体化したパノラマディスプレイが目を引くいっぽうで、空調をはじめとする快適装備のスイッチやハザードなど、使用頻度の高い機能は物理スイッチとして残しているところに見識が窺える。それに何より運転席からの視界も良好なところがいい。

リアシートはかけ心地もよく、足元も広々として過ごしやすい。

リアシートはかけ心地もよく、足元も広々として過ごしやすい。センターコンソール部分にはAC100V対応のコンセントに加え、USBタイプCポートが2口用意されている。

過ごしやすいのは後席に移っても変わらない。コナはフロントのみにモーターを搭載した前輪駆動のEVであり、床下にバッテリーを収めた結果、センタートンネルのないフラットなフロアを実現。ロングホイールベースのおかげで足元に窮屈さはない。加えて厚みのあるシートクッションや2段階の角度調整が可能なバックレストのおかげでリラックスした姿勢が取れるのもいい。

通常時の荷室サイズは奥行き83cm×幅121×高さ42cm、後席を前倒しすれば奥行きは150cmまで拡大できる

通常時の荷室サイズは奥行き83×幅121×高さ42cm、後席を前倒しすれば奥行きは150cmまで拡大できる。床面は完全なフラットにならないこともあり、車中泊等には不向きかもしれない。

そのバックレストを前倒ししてみると広大なラゲッジルームが現れる。通常状態でも466ℓと十分な容量が確保されており、最大1300ℓまで拡大可能。フロアボードの高さ調節ができたり、スマートキーを持ったままテールゲートに近づけば自動的にハッチが開くスマートパワーテールゲートもほとんどのグレードで標準装備されるなど、使える機能が盛り沢山なことからも、真面目な造りであることがわかるはずだ。

ボンネットの直下には容量27ℓのフランクが備わる

ボンネットの直下には容量27ℓのフランクが備わる。充電ケーブル等はこちらに収められるので、リアのラゲッジルームには目一杯アウトドアギアを詰め込める。

 じっくり練られたモデル

そして肝心の走りはといえば、こちらもやはり奇を衒ったところのない、素直なドライブフィールを示していた。最近のEVといえばどれもリニアリティの高さを強調するのではなく、あくまで内燃機搭載車のような自然なフィールを大事にしているモデルが多いように思うが、コナも同様に運転手の感性にあった加減速を行ってくれる。もちろんドライブモード選択や回生ブレーキの強さを切り替えるなどして交通状況にあわせたセッティングと運転が可能だが、どのモードを使っても違和感を覚えることはなかった。

高い速度域では少々足がばたついたりするところもあったが、終始素直な動きに徹してくれていた。聞けばヒョンデ自体、2010年をもって乗用車販売は終了したものの、研究開発機関は日本に留まって市場調査や開発を行っていたという。それがやはりドライブモード等を始めとする運転におけるナチュラルさ、あるいはクルマとしての使い勝手の熟成度につながっているに違いない。

直感的な操作がしやすい運転席まわり

水平基調で見やすいうえに、必要な物理スイッチも残されているため直感的な操作がしやすい運転席まわり。AR表示が可能なナビゲーションシステムのデータ更新等はOTAでできる。

コナはアイオニック5よりもより身近な存在としてのポジショニングであり、日本法人のスタッフ氏もそのフレンドリーさをアピールしていきたいと語っていた。実際、コナは熟考を重ねたうえに生まれたモデルであり、その扱いやすさはもちろん、クオリティや価格面でも、ライバルたちと十分に渡り合える実力を持ち主。そんな選択肢が増えたことを喜ぶアウトドアズマンも多いのではないだろうか。

日本に導入されるコナは全4グレード

日本に導入されるコナは全4グレードが用意され、スタートプライスは399万3000円から。もっとも、ベーシックグレードのみバッテリー容量が小さく航続距離も若干短い(48.6kWh、456km)。充電はAC200VとCHAdeMOに対応する。

【ヒョンデ・コナ・ラウンジ】

  • ボディサイズ:全長×全幅×全高:4,355×1,825×1,590mm
  • 車両重量:1,790kg
  • 最低地上高:151mm
  • 最小回転半径:5.4m
  • 駆動方式:FWD
  • モーター:交流同期電動機
  • 最高出力:150kW204PS)/5,8009,000rpm
  • 最大トルク:255Nm26.0kgm)/05,600rpm
  • WLTC電費:137Wh/km(一充電走行距離:541km)
  • 車両本体価格:¥4,895,000(税込み)

 

問い合わせ先

ヒョンデ

TEL0120-600-066

 

私が書きました!
ライター&エディター
桐畑恒治
1973年生まれ。琵琶湖のほとりで生まれ育ち、学生時代はスキー、スノーボード、サーフィン、釣りなど、ひと通りのアウトドアアクティビティを経験。自動車専門誌の編集記者となって以降はその活動も停滞気味だったが、フリーランス・ライターとなった現在は改めて外遊びを満喫したいと目論む今日この頃。まずは自分自身の相棒(愛車)選びも含めてクルマの魅力を探り、紹介していきたいと思います。

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