雨だからこそできる滑り台があるんです
2017.07.07

日本のミライを明るくする! 園児野生化計画 vol.29
梅雨の時期は、なかなかカラッと晴れた外で遊ぶのが難しい。でも、雨だからこそ楽しい外遊びがあるのだ。
この日もどんより空に小粒の雨がパラパラ降る日。保育園の子供達と教室で待ち合わせをして、まず最初に子供達に聞いてみた。
「今日は雨。園内、外、どっちで遊ぶ?」
この問いに子供達は、当たり前だというように答える
「外!外に決まってるじゃん!だって今日カッパ持ってきたもん」
「カッパ忘れたけど、先生がカッパ作ってくれるもん」
この言葉を聞いて、もう外に出ない理由は無い。僕は急遽保育園にある一番大きなブルーシートとゴミ袋を借りて子供達と外に出た。雨なんて気にすることもなく元気に歩く子供達。僕が狙っているポイントまでは大人の足で歩いておよそ30分。こういう日はカッパで視界が狭まるし、おしっこの回数も増えるからかかる時間は倍だ。
目的地には、急で大きな芝の坂がある。高層ビルが建ち並ぶこのエリアの中で唯一僕が気に入っている場所だ。さっそくこの坂に大きなブルーシートを敷き、そして雨でこのシートが濡れるのを待つ…。ほどよく濡れたブルーシートの上を、ゴミ袋の上に座って滑るのだ。この滑り台は、ブルーシートが濡れれば濡れるほどゴミ袋との摩擦が少なくなり、スピードが出てスリリングになる。
●幅が広い特性滑り台は、自由な滑り方が出来るし、ゴールが芝生だから安全
この滑り台は間違いなく面白いが、ひとつだけ必ずやらなくてはならないことがある。目の前に立ちはだかる芝の急坂を登らないといけないのだ。子供達は、大きな滑り台をたくさん滑りたいので、「もう一回!!」という興奮の雄叫びと共に何度も坂を駆け上がる。
この滑り台は、シンプルだけど子供達が「遊び込み」を出来るのが大きな特徴で、はじめはお尻ですべるオーソドックスな方法ですべるが、慣れてくると立ったまま滑ったり、ゴミ袋をそのまま履いて寝っ転がってすべったりしはじめる。
●必殺技「立ちすべり」を披露する子供達。そのあと、手つなぎ滑りなど様々なトリックが生まれた
しばらく遊ぶと、子供達は先生になにやら交渉をしに行く。どうやらもう暑くてカッパを脱ぎたい様子。このステップまで来ればもう僕の役割は安全管理だけ。あとは時間まで様々な方法で永遠に滑り続けるのであった。
雨だからこそ出来る自然遊び。みなさんも是非チャレンジしてみてください。このあとのシャワーにお着替え、お変わりラッシュのお給食と、先生は相当大変そうでしたが…。