「Marmot」(マーモット)は機能性とシンプルなデザインに定評があるアウトドアブランドです。パタゴニアやザ・ノース・フェイスと並び、アメリカを代表するアウトドアブランドでもあります。高所登山向けの寝袋やテントから、日常づかいに適した軽量なアウトドアウェアまで、マーモットが作る製品は世界中で愛されてきました。
しかし一方で、ごくまれにではありますが、「ダサい」という声も…(まったくひどい物言いですよね!)。いったい、なぜなのでしょうか? その理由を探ってみました。あわせて着こなしのポイントやおすすめ商品も紹介します。
マーモットはダサい?そういわれる理由はあるのか
「ダサい」と感じるのはあくまで個人の主観です。同じものでも人によって評価は異なります。マーモットのどのような点をダサいという人がいるのか、想定される理由を考えてみました。
組み合わせによってはダサく感じる人も
マーモットのアイテムは、シンプルなデザインながらカラーバリエーションが豊富です。ベーシックな色からはっきりした色までそろっています。しかし、組み合わせによっては印象が強すぎたり地味になったりして、ダサいと感じる人もいるかもしれません。
また、上下の素材感によっても、ちぐはぐに見えることがあるかもしれません。素材の組み合わせも重要です。
しかし、色や素材の組み合わせによってダサく見えてしまうのは、なにもマーモットの製品に限った話ではありません。鮮やかな色づかいや絶妙なアースカラーが特徴のアウトドアウェアであれば、どこのブランドの製品であってもダサく見える可能性はあるといえるでしょう。言い換えれば、組み合わせ次第でおしゃれにも見せられるということです。
マーモットのファンが多い理由
そんな声もどこへやら、マーモットのファンは決して少なくありません。アウトドア好きから長く支持されているポイントを解説します。
アメリカ屈指の本格的アウトドアブランド
マーモットの歴史は、1971年、カリフォルニア大学サンタクルーズ校の学生だったデイブ・ハントリーとエリック・レイノルズがアラスカの氷河で出会い意気投合したことに始まります。ふたりは山岳地帯に生息する社交的な野ネズミ(げっ歯類動物)マーモットにちなんで「マーモット・マウンテン・クラブ」を結成しました。
2年後には、ダウンベスト、ダウン寝袋などのプロトタイプを開発。1975年公開の山岳映画『アイガー・サンクション』の映画製作スタッフが着用する防寒具「ゴールデン・マントル・パーカ」を100枚以上製作し、新進気鋭のアウトドアブランドとして一躍、全米の注目を集め有名アウトドアブランドの仲間入りをしていくことになります。
1976年にはアウトドアアパレル企業として、世界で初めてゴアテックスを採用。その後も8000m峰登山用のギア・ウェアから、リサイクル中綿を封入した寝袋まで、常に時代の先端を切り開く革新的アイテムをリリースしてきました。
アメリカでは非常にメジャーなブランドで、アウトドアショップを訪れると、すぐに目につくところにマーモットのテントや寝袋、ダウンウェアなどが陳列されています。日本にも1990年代からマーモットのアウトドアウェアやテント、寝袋などが輸入され、数多くのマーモット製品がアウトドアショップをにぎわせてきました。
しかし長年ライセンス契約を結んできたデサントが2022年末をもって契約を終了。その後は日本撤退状態となっておりましたが、新たな企業との契約がまとまり、近日中にマーモットのフレッシュな製品にまた出会えるはずです。
➡Marmot アメリカ本国サイト https://www.marmot.com/
デザインがシンプルで汎用性が高い
マーモットはシンプルなデザインが魅力のブランドです。目立つプリントや飾りもほとんどありません。鮮やかな色合いのものも用意されていますが、黒やカーキといったベーシックカラーが中心です。
そのため、アウトドア用としてだけでなく、普段着としても活躍します。手持ちの服と合わせやすいので、さまざまなコーディネートが楽しめるでしょう。
2023年秋冬シーズンから展開予定の、ユナイテッドアローズ監修の新ライン『MARMOT(マーモット キャピタル)』にも注目です。「ストリートでも着用できる」がコンセプトのデザインで、ファッションアイテムとしても期待できます。
防寒性が高くアウトドアで活躍する
マーモットは防寒性の高さにも定評があります。
ダウンの保温性はFP(フィルパワー)で表され、一般的にはFP600以上で高品質とされています。マーモットのダウンは一般的なダウンに比べてFPが高く、FP700や800の製品が多くそろっています。
またマーモットは防寒性をはじめ、保温性や軽量化といった技術の開発・改良に取り組んでいるブランドです。ユーザーからの高評価は、ダウンだけでなく、マーモットのアイテム全般にその成果が表れている証拠といえるでしょう。
ダウンが水に強い
通常、ダウンは水に弱いとされています。しかし、マーモットのダウンには、中身の羽毛そのものに特殊加工『ダウンディフェンダー』が施されているため、ぬれても保温性が損なわれにくい仕様です。
未加工のものより暖かさを維持する機能に優れ、速乾性もあるのが特徴です。そのため、急な雨や雪にも備えられます。
また、ゴアテックスを初めてアパレルに取り入れたブランドでもあります。現在ではアウトドア用ウェアやキャンプギアなどに採用されているゴアテックスの防水透湿性に、マーモットはいち早く着目しました。機能性を重視した製品作りの姿勢は、レインウェアやダウンウェアにも生かされています。
マーモットを着こなすポイント
機能性に優れたマーモットのウェアは、アウトドアで活躍するはずです。しかし、機能性だけではつまらない、おしゃれに見せたいという人もいるでしょう。ここではマーモットを着こなすポイントを解説します。
キャンプでは上下ナイロン系素材は避ける
『シャカシャカ』と表現されるナイロン系の素材は、水に強く軽いというメリットがあります。
登山やスキーなどハードなアウトドアシーンでは、防水機能を第一に考え、上下ともしっかりした防水透湿ウェアを着用するべきです。
しかし、キャンプやふだん使いで、悪天候でないときに着用する場合は、上下ともシャカシャカにするのはおすすめしません。ポジティブなイメージでは「アスリートっぽい」、ネガティブなイメージでは「体育の先生みたい」といわれかねません。
キャンプやふだん使いの場合は、上下を異なる素材にするのがおすすめです。アウターがシャカシャカの防水透湿ジャケットなら、パンツはスウェットや厚手のコットン、ウールにするとよいでしょう。とはいえキャンプの場合でも、雨が降ってきたら、上下ともレインウェアを着用するべきです。
ロゴや色味の主張は控えめに
大きなブランドロゴや、主張の強い色・柄ものも要注意です。ブランド名がステータスという時代もありましたが、現代ではこれ見よがしなブランドのアピールはダサいといわれる傾向にあります。
マーモットのアイテムは比較的控えめなロゴが多いですが、組み合わせるアイテムは、ロゴが近くで見たときに初めてわかるような小さいものか、生地と同系色のものを選ぶとおしゃれな印象を与えます。
また、鮮やかな色や個性の強い柄は、コーディネートが難しいかもしれません。マーモットのアイテム、組み合わせるアイテムどちらも、シンプルなデザインやベーシックな色の方が活用しやすいでしょう。
無地や同系色をうまく組み合わせる
原色同士や系統の違いすぎる色を組み合わせると、目がチカチカしてしまいかねません。コーディネートは同系色でまとめると、色がけんかせず、すっきりした印象になります。「センスに自信がない…」という人も取り入れやすい組み合わせです。
柄ものを着るときは、もう一方を無地にするとよいでしょう。柄に使われている色やベーシックな色なら統一感が出て、おしゃれに見えます。また、単色のアウターに柄ものインナーを合わせるのもおすすめです。色の系統を合わせれば、落ち着いたコーディネートになります。
マーモットのおすすめアイテム6選
機能性とデザイン性を両立した、マーモットのおすすめアイテムを紹介します。コーディネートの参考にチェックしてみましょう。
PreCip Eco Pro Jacket
マーモット独自の素材『マーモット ナノプロ ラミネーション』を用いたシェルジャケットです。防水透湿効果があり、2WAYストレッチで動きやすさも確保しています。
素材はリサイクルポリエステル100%、耐久はっ水加工(DWR)にはPFC(Perfluorocarbon:フッ素化合物)不使用など、環境にも配慮した作りです。
裏にはシームテープ加工を施すことで防水機能を高めており、急な雨や雪にも安心です。コーディネートしやすい3色展開と自然にフィットするシルエットは、普段使いにも適しています。
- 商品名:PreCip Eco Pro Jacket
- 公式サイト:商品はこちら
マーモット
PreCip Eco Pro Jacket
サイズ:【S】身長:167~173cm,胸囲:89~95cm 【M】身長:172~178cm,胸囲:93~99cm 【L】身長:177~183cm,胸囲:97~103cm
Rock Wedge Parka
はっ水加工を施した、ナイロン素材のマウンテンパーカーです。ベーシックなデザインと適度な厚みで、シーズンを問わず活躍します。荷物に入れておけば、急な天候の変化にも対応できるでしょう。
裾にはドローコード式のアジャスター、袖口にはベルクロ仕様のテープが付いています。気温や天候に応じて調節可能で、防風効果も期待できます。
黒・カーキの単色のほか、2パターンのツートンカラーの4色展開です。同素材のパンツと合わせてセットアップにしたり、手持ちの洋服とコーディネートしたりと、さまざまな着こなしが楽しめます。
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- 商品名:Rock Wedge Parka
- 公式サイト:商品はこちら
マーモット
Rock Wedge Parka
サイズ:【S】身長:162~168cm,胸囲:85~91cm 【M】身長:167~173cm,胸囲:89~95cm 【L】身長:172~178cm,胸囲:93~99cm 【XL】身長:177~183cm,胸囲:97~103cm
Paria Pants
軽量で重ね着しやすいレインパンツです。素材には防水透湿性と軽さを兼ね備えた『GORE-TEX PACLITE(ゴアテックスパックライト)』を使用しています。また、裾にも止水ジップとドローコード式のアジャスター装備が施されており、水が入り込むのを防いでくれる仕様です。
左の腰部分と膝部分に赤でブランド名が刺繍されており、ベーシックカラーのアクセントになっています。無地や同系色でコーディネートすれば、さりげなくアピールできるでしょう。
Lサイズで約203gと軽量で、コンパクトにまとめられる収納袋付きです。登山はもちろん、アウトドア全般に備えておきたいレインパンツといえます。
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- 商品名:Paria Pants
- 公式サイト:商品はこちら
マーモット
Paria Pants
サイズ:【S】身長:152~158cm,ウエスト:58~64cm 【M】身長:157~163cm,ウエスト:61~67cm 【L】身長:162~168cm,ウエスト:64~70cm 【XL】身長:167~173cm,ウエスト:67~73cm
Minimal Light Short Pants
軽量で伸縮性に優れたショートパンツです。ポリエステル100%で、トレッキングやキャンプなどに適しています。はっ水機能もあるため、水遊びにもよいでしょう。
ウエストはドローコード式で、サイズ調整も簡単です。体に自然に沿うレギュラーフィットで、着る人の年代を選びません。
手持ちの服とコーディネートが楽しめる5色展開になっています。ベーシックカラーや合わせやすいアースカラーは、タウンユースにも適しています。ビビッドなイエローなら、モノトーンのコーディネートのアクセントになるでしょう。
- 商品名:Minimal Light Short Pants
- 公式サイト:商品はこちら
マーモット
Minimal Light Short Pants
サイズ:L ウエスト:78cm 股上:31cm わたり幅:35cm 股下:19.5cm 裾幅:29.5cm
Taffeta Seamless Adventure Hat
防水透湿素材を採用したハットです。日よけや紫外線対策用としてはもちろん、ちょっとした雨なら雨よけにもなります。UPF50+のUVカット加工が施されています。
素材はナイロン100%で軽く、吸水速乾機能のある汗帯テープも付いており、長時間かぶっていても蒸れにくい仕様です。コードは自由に着脱できるため「コードはちょっとダサく感じる」という人にもおすすめです。
ハットのブランドロゴは、リフレクティブ仕様になっています。ライトに照らされると光るので、安全確保にも役立つでしょう。
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- 商品名:Taffeta Seamless Adventure Hat
- 公式サイト:商品はこちら
Limelight 2-Person Tent
『機能的・シンプル』というマーモットの特徴は、アウトドアギアでも見受けられます。『Limelight』は、コンパクトながら十分なスペースを確保できるイグルー型のテントです。
縫い目がシームレスになっており、フロアトレイも隆起しているので水が入りにくくなっています。素材もはっ水性が高く、雨の日も安心です。
軽量ながら耐久性や耐風性も確保しています。コンパクトに収納できるので、アウトドア用としてはもちろん、防災用としても役立つでしょう。
- 商品名:Limelight 2-Person Tent
- Amazon:商品はこちら
マーモット
Limelight 2-Person Tent
サイズ:221 x 135 x 109cm、外側224 x 265 x 109cm (長さx幅x高さ) 収納サイズ:46 x 18 cm 重量:2.55 kg
まとめ
「マーモットはダサい」という意見が、ごくまれにではありますが、ネット上などで散見されることは確かです。ファッション性の高いアウトドアブランドが増えるなかで、「デザインがシンプルすぎて面白みがない」「地味に感じる」という人もいるでしょう。
しかし、誰もが同じような印象を抱くわけではありません。高機能に徹しているからこその機能美があります。また、シンプルだからこそ、幅広いコーディネートが楽しめるというメリットもあります。
なにより、マーモットのアウトドアウェアやギア類は機能面が優れています。「ダサい」と避けてしまうのはもったいありません。カラーのチョイスや着こなし方で工夫してみましょう。
➡「マーモット」公式サイト https://marmot.jp/