キャンプ場の敷地外も整備を行う理由とは【キャンプ場オーナーの1週間[水曜日]】
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • キャンプ場

    2023.08.23

    キャンプ場の敷地外も整備を行う理由とは【キャンプ場オーナーの1週間[水曜日]】

    ©︎Shigeo Ogawa

    広島県江田島市に「Hawk Nest Family Village」というキャンプ場を個人でオープンしたコージさん。キャンパーが心地よい時間を過ごすため、キャンプ場オーナーは日々どんなことを考え、どのような活動を行っているのか。キャンプ場運営の裏側の1週間をお届けします。第3回の水曜日は、草刈りと各整備です。

    第1回目・キャンパーが快適な時間を過ごすための日々の準備とは【キャンプ場オーナーの1週間[月曜日]】
    第2回目・猛暑の中で草刈りと熱中症対策を【キャンプ場オーナーの1週間[火曜日]】

    キャンパーが行き交う道の整備

    水曜日は隔週で粗大ごみ・危険ゴミの日。当地から粗大ごみが出ることは稀ですが、危険ゴミについてはカセットガスボンベがあります。一本一本つぶしてガスを抜いた上で、この日に捨てに行きます。ただ、キャンプ場のあるような小さな自治体のごみ処理能力のことを考えると、なるべくガスボンベのようなゴミはキャンプ場に置いていかないようお願いしたいところです。

    本日の作業は、キャンプ場の外回りの整備。

    まずは、アプローチ道。この道を使うのは、当地以外に近辺の小さな畑の所有者もいますが、お客さん含め当地が使う頻度が高いので、こちらで整備をしています。里道なので市による管理外なのです。市道から分岐する当地の里道は、末端までは全部で300mくらい。里道に覆いかぶさるように伸びる枝木、雑草を定期的に伐採します。この里道は砂利道で、大雨が続くと一部が水流でへこんだりするので、必要な時は砂利入れも何回か行いました。結構な重労働になり、腰への負担も大きなものです。

    アプローチの里道。

    アプローチの里道。

    次は、里道の末端から海に向かう道までをつなぐ近道となる徒歩路の整備。この徒歩路はもともとはなかったのですが、地図をにらめっこしながら開拓を考え、所有者の方々に説明、了解を得て整備したもの。一部、地元の仲間も手伝ってくれて助かりました。下っていく入口の部分は森のトンネル風(トトロのトンネルを意識)にしています。また、後半少し急な坂になるのですが、ロープにところどころダンゴ結びを付けて掴まれるようにして張っています。ここも時々草刈りが必要で、さらに先日は松の大木が倒壊していて地元の仲間に手伝ってもらって除去しました。

    森のトンネル。

    森のトンネル。

    続いて、キャンプ場の横、柵の外側に隣接している、他の方の雑木林へ。ここを当地の境目の柵から2~3mほどの幅で約70m、自主的に草刈りをしています。これをやっておかないと、ヘビが現れたりといったリスクが生じます。ヘビ対策は、このように周囲も草刈りをすることと、場内にカエルなどが住み着かぬように水溜まりを作らない、湿気の高いトイレ・シャワーブースの下を定期的に消毒する、ところどころにヘビが嫌う匂いの忌避剤を置く、などの手を打っています。

    ちなみに、これはキャンプ場に直接関係ないのですが、近場に当家先祖と親戚の墓があり、その周辺と路の草刈りも時々行っています。昔はその近辺に畑を持っていた方が、いつも路をきれいに伐採してくれていたのですが、今はいらっしゃらず、草刈りするべき面積が拡大しています。こういった整備を行うべき人が不足している問題は、日本各地で起きているんだろうと想像します。

    なお、将来の構想ではありますが、当地から裏山に上るルートの開拓も考えたいと思っています。そこは数十年前、山道として存在していました。今は荒廃している路ではあるものの、再開拓はそう困難ではないと見ています。その路に当地から接続するルートは完全にゼロからの開拓になります。これができれば、裏のクマン岳(標高399.5m)のピークに通じる路に接続でき、登山ルート直結のキャンプ場ともなりうるわけです。そんな将来の構想も抱きつつ、特に夏場は毎日どこかしらを整備する必要があるので、ルート開拓着手は冬場が狙い目と考えています。キャンプ場単独ではなく、周囲の自然環境を含めた整備保全は、結果的にキャンプ場にもプラスにになるはずと思っています。

    クマン岳からのパノラマ眺望。

    クマン岳からのパノラマ眺望。

    さて、外回りの整備があっても、当日までのお客さんがチェックアウトしたあとのルーティンであるも水回りの清掃整備は欠かしません。今日もよく働きました。

    [木曜日に続く]

    私が書きました!
    キャンプ場「Hawk Nest Family Village」オーナー
    コージ(秋田浩一)
    30数年の会社勤務を経て、2021年12月に広島県江田島市にキャンプ場「Hawk Nest Family Village」をオープン。同キャンプ場の詳細・予約は、上記リンク先のウェブサイトをご覧くさい。

    NEW ARTICLES

    『 キャンプ場 』新着編集部記事

    2025年秋、茨城県かすみがうら市に「食」をテーマにしたアウトドア施設が誕生!

    2024.11.29

    なにもかもが新しい!2024年にオープンしたばかりのキャンプ場8選

    2024.11.25

    温泉が楽しめるキャンプ場25選!寒い季節もぽっかぽかなアウトドアNo1雑誌のおすすめは?

    2024.11.08

    オートサイトのキャンプは何がいいの?メリットからオートサイトの選び方まで紹介!

    2024.10.21

    関東でグランピングを満喫!カップルにおすすめのスポット15選

    2024.10.20

    焚き火が楽しめるキャンプ場5選!ゆらぐ炎を見ながらゆっくり過ごしたい人に

    2024.10.16

    キャンピングカーOK。温泉も魚釣りもできる日光の「まなかの森 キャンプ&リゾート」に親子で感動!

    2024.10.06

    ヨットで世界を旅する家族、日本寄港中に人気の貸し切り専門『奥ノ田ヒルズ キャンプ場』へ!

    2024.09.30