日本で有数のタオル産地である愛媛県今治市。市内のある染色会社が作ったブランドから、「今治のホコリ」という着火剤が発売されています。
本来であれば廃棄するはずであった厄介者の綿ホコリを、着火剤として利用する試みの同商品。その意外性とカラフルな見た目から人気を集めています。
アウトドアに欠かせない着火剤がおしゃれだと、外遊はもっと楽しくなるはず!今回は、「今治のホコリ」を実際に使用したレビューをお届けします。
着火剤「今治のホコリ」とは?
「今治のホコリ」は、同市で繊維製品の染色加工を行なう西染工株式会社が展開しているアウトドアブランド「THE MAGIC HOUR」から販売されています。
その正体は、染色後のタオルを乾燥する際、機械のフィルターに付着した綿ホコリ。
綿ホコリを放置していると火災の原因にもなりかねないため、フィルターから取り除く必要があるのですが、その量はなんと1日に240リットルにもおよび、処分をするのにも費用がかかっていたそうです。
サスティナブルの観点から廃棄物を減らせないか、と考えていたときに着火剤として利用するアイデアが生まれ、商品化されたとのこと。環境に配慮した商品、という点も素敵ですよね。
「今治のホコリ」はどこで売ってる?
「今治のホコリ」は、オンラインショップのほか、同社が運営する直営ショップ「nishi 渋谷店」および都内の一部スポーツ用品店などで購入できます。
軽さを試したり、色を見たりしたい方は、実際の店舗に足を運んでみてください。
ちなみに、オンラインショップでの購入時には色を選ぶことはできません。どのような色のホコリが届くのか、わくわくしながら待つのも面白いでしょう。季節限定のカラーが登場することもあるので、楽しみの幅はさらに広がります。
特徴は軽さとふわふわした手触り
透明の筒状のパッケージの中に、綿あめのようなフワフワで柔らかいホコリが詰め込まれています。
といっても、手芸用の綿のようにまとまっているので、風で細かく舞い散るようなことはありません。
使用時は、少しずつちぎるようにして取り出してあげます。
一般的な着火剤は暗い色のものが多いですが、「今治のホコリ」はブルー・ピンク・パープルといったカラフルなカラーリング。これは本当にホコリ?と疑ってしまうほどのかわいさです。
従来の着火剤よりも軽いので、キャンプに行く際の荷物の重量を抑えることもできます。
なお、製造は社員によって、すべて手詰めで行われているとのことです。
使い方は?「今治のホコリ」に火をつけてみた
実際に、「今治のホコリ」を着火剤として使ってみました。
今回は焚き火の火口として使用しました。
使い方はとても簡単で、取り出した「今治のホコリ」を小枝や薪の間に置いて火をつけるだけ。
実際に使ってみると、あっという間に火がつきました。一瞬で全体に火が回り、火力も十分。
公式サイトでは、10gで約4~5分の燃焼となっています。今回は5gほどを使用しましたが、2分程度燃焼していました。着火剤としての燃焼時間も申し分なく、スムーズに火を起こすことができました。
また、燃やしているときに嫌なにおいがしない、というところも嬉しいポイント。燃えカスはほとんど出ないので、バーベキューなど食べ物を扱う際の着火にも便利です。
見た目もさることながら、着火剤としての実力もとても優秀でした。
アウトドアライフに彩りを
本来捨てられてしまうはずだった綿ホコリが、発想の転換で素敵なアウトドアアイテムに生まれ変わりました。
カラフルなデザインや着火剤としての機能も申し分ないですが、商品ができるまでの経緯を知ると、より愛着が湧きますね。
「今治のホコリ」を販売するブランド、「THE MAGIC HOUR」は、地球環境にやさしい商品がコンセプトです。中身を使い切ってしまった場合は紙袋に入ったリフィルを購入して、詰め替えて使用することもできます。
火をつける瞬間のワクワクが楽しめる「今治のホコリ」。ぜひ、使ってみてくださいね。