この春絶対行きたい「次世代キャンプ場」をご紹介。近年はアウトドアと親和性のある他業種の企業が、自ら開業したりプロデュースしたりと続々参入。独自のサービスや設備で、ひと味違うキャンプを提供している施設を本誌編集部員が体験してきたぞ!
フードビジネスのプロ集団がプロデュース!
山梨県
FOLKWOOD VILLAGE 八ヶ岳
住所:山梨県北杜市小淵沢町3900-2
電話:0551(37)4130
https://folkwood-camp.com/
営業:通年
予約:2か月前の1日より
テントサイト:70
モデル料金 4,000円〜

実は「外食企業」が運営!東京を中心に全国で、スタイリッシュかつ本格的な味を楽しめるレストランやカフェなどを運営するトランジットジェネラルオフィスによるキャンプ場。中央自動車道小淵沢ICから約5分。標高約1,000m、八ヶ岳の麓に位置する。
開拓者/ソムリエ 小渕冬馬さん

キャンプ場オープニングの社内公募で手を挙げて赴任したキャンプ好き。ソムリエのほか、ECサイト向けのメニュー開発なども担当している。
めざせ、キャンプのグルメ王!
木漏れ日が心地よいアカマツの森に、2022年9月、『フォークウッド ビレッジ 八ヶ岳』がオープンした。運営は、「トランジットジェネラルオフィス」という、外食産業を中心に飛躍した企業だ。「sign」「YHE UPPER」など、全国に120店舗を構え、洗練された味と空間を提供している。
「このキャンプ場は『美味しい』がテーマなんです。キャンプ場周辺の新鮮な食材をふんだんに使い、弊社のシェフが腕を振るったプロの味を簡単に再現できるミールキットをぜひ利用していただきたいですね」そう話すのは、キャンプ場開発スタッフとして東京から赴任した小渕冬馬さんだ。
ミールキットは15種以上。冬なら鍋など、数種類は季節ごとに入れ替わるそうだ。スキレットやダッチオーブンなどの器具を併せて借りられるのもいい。
早速、編集部を代表して、食べることが大好きな4名が、1品ずつ作ってみることに。
「こんな美味いパエリア食べたことない」「並のキャンプ飯レベルではない」などなど。野菜を切る程度の作業で、あたかも自分が作ったように感じさせてくれる達成感と、とても素人では出せない深みのある味に、一同、大興奮。もはや魔法。このミールキットを使えば、キャンプのグルメ王になれる!?
レストランの味を超簡単に!キャンプ飯のレベルを超えた魔法のミールキット
チリンギートエスクリバパエリア

バルセロナで一番美味しいパエリアを出す店として知られる「チリンギートエクスリバ」の味を再現した本格的なパエリア。2人前4,000円。

「美味しい料理に息子も大満足! 」(編集 加治)

魚介類はもちろん、オリーブオイルやハーブまで、必要な材料すべてがセットされている。

プロが味付けしたマルカと呼ばれる専用調味料と魚介スープが味の決め手。

ローズマリーは焚き火で軽く焼くと香りが立つ。小渕さんの独創性が詰まる。

「料理にかかった時間は、約50分。パエリアパンは600円でレンタル」(編集 高瀬)
スペアリブ塩ちゃんこ鍋 〆のほうとう付き

野菜は自分で切る。特製鶏出汁の塩スープ付き。締めのほうとうは、甲州味噌で味変して楽しむ。

「付属のスープで味が決まっているから、失敗なく簡単に料理できました」 (編集 小川)

スペアリブに切り込みを入れる。キャンプ飯らしい豪快な演出がうれしい。

ほかの作業は野菜と豆腐を切るぐらい。ダッチオーブンに入れて約30分で完成。

近隣で採れた野菜をふんだんに使った塩ちゃんこ。大きなスペアリブが特別感を演出する。上品な鶏ベースの塩スープがたまらない。4人前5,500円。
「甲州信玄鶏」もも肉とキノコのアヒージョ バゲット付き

甲州信玄鶏のもも肉とキノコをふんだんに使った贅沢アヒージョ。2人前1800円。

具材のほかオリーブオイルやハーブ、塩まで用意されている。ほかにバゲットも付く。

もも肉、野菜をカットしたらスキレットへ。約20分ででき上がり。
スキレットフレンチトースト 自家製グラノーラ

分厚いデニッシュパンで作る贅沢なフレンチトースト。キャンプ場のシェフお手製のグラノーラとフレッシュなフルーツを添えて。2人前1,900円。

準備はバナナを切るだけ。スキレットは600円でレンタルできる。デザートはこれで決まり。

「スキレットを使うだけで、キャンプ料理の達人に見えるから不思議」(編集 大下)
※構成/山本修二 撮影/小倉雄一郎
(BE-PAL 2023年3月号より)