「SEN.RETREAT TAKAHARA」は2021年10月から2022年4月にかけて、世界遺産・熊野古道の参詣道「中辺路ルート」沿いに開業した宿泊施設。熊野古道の周辺は長らく宿泊施設が不足しており、巡礼客の新たな受け皿となることを目的としてつくられたものだ。
そしてSEN.RETREAT TAKAHARAでは、「熊野古道を歩いた後にサウナと水風呂でととのう」という新たな巡礼文化を創出するべく、1月28日より屋外式の薪サウナ「Kumanoko Sauna」を新設した。これによって「熊野古道を歩いた後にサウナと水風呂でととのう」という、新たな巡礼文化を創出することを目指している。
宿泊客に熊野古道を巡礼した人がほとんどいない現状…
SEN.RETREAT TAKAHARAが開業して多くの宿泊客が訪れているが、その一方で「SEN.RETREATに泊まり、熊野古道も歩いた」という人がほとんどいないことが課題に。熊野古道を歩いて泊まるには何が必要なのか?ハイカーを対象に調べたところ、「山歩きの疲労を癒やすための温泉がほしい」との声が複数上がったという。しかし宿がある田辺市中辺路町高原地区は公共の水道が通っておらず、温泉を引くのは不可能。そこで思いついたのが、サウナを新設することだった。
熊野古道を数時間トレッキングして、サウナと水風呂に入ってととのい、翌日また古道の続きを歩く。それを次なるミッションに掲げ、Kumanoko Saunaが誕生した。目指したのは、明日の自分を好きになる「リトリート体験」をコンセプトとする “心身ともにリトリートすること”が叶うサウナだ。
SEN.RETREATはもともと1組限定の貸し切り宿なので、公共のサウナではマナー違反となるようなおしゃべりはもちろん、サウナで自由に寝転がっても大丈夫。すぐ横に露天の水風呂も用意されているので、サウナと水風呂のサイクルを何度でも堪能することも可能だ。
サウナ内に照明はほとんどなく、ほの暗い空間でストーブの火を見つめることで、瞑想のような”無になる瞬間”を生み出す。家族や仲間と一緒にいながらも自分自身と対話する時間を持つことができ、日々のストレスもリセットされるはずだ。
熊野古道を歩き、サウナに入って心身ともに“リトリート”する。そんな一連の流れができあがれば、熊野古道に新たな巡礼文化が誕生することが期待できるだろう。
Kumanoko Sauna 概要
所在地:和歌山県田辺市中辺路町高原1966 SEN.RETREAT TAKAHARA敷地内
予約サイト:https://reserve.489ban.net/client/sen-retreat-takahara/0/plan
TEL:0739-64-0556
アクセス:紀勢自動車道「上富田IC」より車で40分