SNS時代の成功譚「葉っぱ切り絵アーティスト」リトさんを直撃 | ナチュラルライフ 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2023.01.15

    SNS時代の成功譚「葉っぱ切り絵アーティスト」リトさんを直撃

    ADHDは、ハンデではなく個性だ。持ち前の集中力を生かしてリトさんが取り組んだのは、繊細な葉っぱ切り絵。継続はまさしく力なり。SNS時代のサクセスストーリー。

    過集中だから成し得た緻密な切り絵表現

    リト
    @葉っぱ切り絵

    1986年生まれ。神奈川県出身。社会に適応しにくいADHDによる偏った集中力を生かして、独学で創作活動をスタート。2020年から毎日のようにSNSに投稿した葉っぱ切り絵が注目され、国内外のメディアで紹介される。次なる目標は海外での活動。
    Twitter:@lito_leafart、Instagram:@lito_leafart「作品は500以上あります」

    青空の水槽をジンベイザメが泳いでいる。小さな観客たちは手前にいるように見えるが、じつはジンベイザメと同じ平面にいる。自由に泳ぐ魚たちも、目を凝らすと必ずどこかがつながっている。「葉っぱのアクアリウム」は、リトさんが木の葉でつくった切り絵の作品だ。
     
    社会人になってからADHD(注意欠如・多動性障害)と診断されたリトさんは、何年経ってもうまくできなかった仕事を辞めて、SNSで障害についての情報発信を始めた。ハローワークで数少ない障害者雇用を探すよりも、投稿がきっかけで仕事につながるのではないかという期待もあった。

    最新刊は『素敵な空が見えるよ、明日もきっと』(講談社)。一枚の葉っぱのなかに、心和むストーリーが詰まっている。

    情報発信を続けるなかでイラストを描く機会があり、何枚か描くうちにピンときた。創作は自分に合っている。表現で食べていけないだろうか。
     
    ADHDの人によく見られる特徴のひとつに「過集中」がある。周囲を忘れてひとつのことに集中しすぎる性質は、会社に勤める社会人としては適切ではなかったが、細かい作業にはぴったりだった。たとえば、緻密な切り絵をつくるような。
     
    簡単でないことは、もちろんわかっていた。だから、葉っぱ切り絵と出会ったリトさんは、一日一投稿を自分に課した。下絵を描き、集中してデザインナイフで切り抜く。完成すると近所の公園で撮影して画像編集。タイトルを考えてアップするのは夜も更けてから。制作に時間がかかり、日没寸前に公園に駆け込むことも珍しくなかった。

    実物を見た多くの人が「もっと大きいと思っていました」というそうだ。人差し指が、その小ささを教えてくれる。

    そんな毎日を8か月も続けて、諦めかけていたときに「葉っぱのアクアリウム」がバズった。それまで多くても1000程度だった「いいね!」が、初めて2万を超えた。フォロワーは一気に4倍に増えた。

    「やってきたことは間違いじゃなかったと。とてもうれしかったです」
     
    歯車が回り始めた。まずは博多の阪急百貨店から作品展の依頼があり、夢だった本も出版した。どちらもきっかけはSNSだ。発信し続けたリトさんも見事だし、いち早く目をつけた目利きにも拍手。
     
    身近な葉っぱでつくる切り絵には、感動と同時に、やってみたいと思わせる魅力がある。リトさん、コツを教えてください。

    「星や丸のような形は初めての人にもやりやすいです。たくさん切り抜いて空にかざすと、それだけでもキレイですよ」
     
    赤や黄色に木の葉が色づく季節がやってくる。この秋、キャンプ場でどんな傑作が生まれるだろうか。ハッシュタグは、「葉っぱ切り絵」でよろしく。

    下描きをするシャープペンと水性ペン、プロの切り絵師が使うと知って手にしたデザインナイフ。使うのはこれだけ。

    ※構成/伊藤俊明

    (BE-PAL 2022年12月号より)

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