冬の訪れが近い海で繰り広げられる、魚vs魚の懸命な戦いを激写 | 海・川・カヌー・釣り 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2022.11.16

    冬の訪れが近い海で繰り広げられる、魚vs魚の懸命な戦いを激写

    道端に色とりどりの落ち葉が溜まり、季節は秋から冬へと巡ります。 海中にも冬が訪れ、鹿児島本土の11月頃の水温は23°C前後になります。 1年を通してダイビングを楽しむダイバーは、全身濡れるウエットスーツから頭と手 だけしか濡れないドライスーツに切り替える衣替えのシーズンです。
    海中で寒さを感じる季節になりましたが、その寒さを忘れてしまうぐらい夢中に観察してしまう魚たちの懸命な戦いを紹介します。

     

    オキエソvsキタマクラ

    写真左:オキエソ(全長30cm程)、写真右:キタマクラ♀(全長7cm程) です。水深6m、錦江湾にて撮影。

    浅場の広い砂地でオキエソはキタマクラを捕食しようと大きな口で噛みついていました。

    キタマクラは、猛毒を持ち食べると「頭を北に向けることになる」という、亡くなっ た人を北枕で安置することから名前の由来になった魚です。

    この時は体を大きく膨らませ捕食されないよう懸命に抵抗していました。 観察していると何度かオキエソの口から離れ、キタマクラは急浮上をします。

    しかしオキエソはすぐキタマクラを追って大きな口でキャッチします。 この戦いは10分以上、続きました。

    最終的にはオキエソがキタマクラを丸呑みにできず諦めてしまいました。

    アカエソvsキンメモドキ

    キャプション:アカエソ(全長30cm程)、口の中はキンメモドキ(全長5cm程)です。水 深10m、南さつま市にて撮影。

    小魚の群れを見ていたら目の前にスッとアカエソが現れ、小魚の群れが勢いよく散 らばっていきました。

    着底したアカエソを見ると大きく口を広げていました。

    口の中には「助けて~」と聞こえてきそうな表情をしたキンメモドキの顔が見えま した。

    目の前で起こったことが一瞬で、もし自分が捕食されたキンメモドキなら、 「あっ」と思った時には口の中なのでしょう。

    この1枚の写真を撮影直後キンメモドキはアカエソの口の奥へと見えなくなりまし た。

    抵抗することもできなかったキンメモドキの表情が自然界の残酷さを物語ります。

    カサゴvsカサゴ

    カサゴ(全長25cm程)雄同士の喧嘩です。水深8m、枕崎市にて撮影。

    秋~春はカサゴの繁殖期になり、縄張り争いや雌の取り合いでカサゴの雄同士の喧 嘩を見かけます。

    このカサゴの喧嘩は20分以上の熱戦でした。

    前半は写真右の上を向いているカサゴが写真左のカサゴに大きく噛みついていまし た。

    前半は写真右のカサゴが勝っていた様子ですが、互いに離れた瞬間、 写真左のカサゴが勢いよく跳ねて右のカサゴのエラ付近を噛みつきました。

    噛みつかれた写真右のカサゴは数秒程、微動だにしませんでした。

    勝負ありで写真右のカサゴが敗れ悔しそうに2~3m離れた岩陰へ去って行きまし た。

    クツワハゼvsクツワハゼ

    クツワハゼ(全長10cm程)の喧嘩です。水深5m、錦江湾にて撮影。

    浅場を泳いでいると海底で激しく動く魚が目に入りました。

    近寄ると、海底に転がる岩の上でクツワハゼが激しい喧嘩をしていました。

    ハゼの喧嘩はヒレを大きく開き威嚇したり、噛みついたりします。

    観察をしていると魚の表情までは分かりませんが、撮影して見ると写真奥のクツワ ハゼが怒って吠えているように見えます。

    手前のクツワハゼはクルンっと体を曲げて相手の攻撃を避けるようにしているのが 分かります。

    観察を続けること10分程、どちらも引かず、、。

    空気の残量も少なくなり海から上がりました。

    結末を見れませんでしたが、撮影をした写真を見返し、 もし自分がクツワハゼだとしたら写真のような怒った表情を見て逃げてしまいそうと思いました。

    魚たちが繰り広げる懸命な戦いいかがでしたでしょうか。

    人間にも怒ったり泣いたり感情があるように魚たちにも感情があると思います。

    そんな魚たちの喜怒哀楽をもっと見てみたいですね。

    ~陸編。今回の1枚~

    写真は鹿児島県南九州市から見た薩摩富士・開聞岳の朝焼けです。

    冬になると私の地元では開聞岳の方角から日が登ります。

    朝焼けで真っ赤に染まる開聞岳と海。

    冬の澄んだ空気を感じて朝の散歩も楽しいですよ。

    撮影協力: ダイビングショップSB
    
    私が書きました!
    自然・水中フォトグラファー
    射手園 芽 (イテゾノ メイ)
    鹿児島県南九州市出身。 鹿児島市「ダイビングショップSB」の現スタッフ。 地元、鹿児島を拠点に海中の魅力を日々発信中。休日は身近な自然写真の撮影活動。 南国鹿児島に住みながら夏はエアコンなし扇風機のみ、冬は暖炉とこたつで生活するアウトドア好き。

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