磯の不思議な生き物に会いにいこう! 暑い夏休みは親子で海遊びのすすめ | 子育て 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2023.08.05

    磯の不思議な生き物に会いにいこう! 暑い夏休みは親子で海遊びのすすめ

    海岸の磯には、小さな生き物たちがたくさん潜んでいる。見つけて、触って、じっくり観察。ぶよぶよ、かさかさ、にょろにょろ、磯の不思議な生き物を五感で楽しもう。

    海岸で磯遊びをする子どもたち

    磯遊びを楽しむ「地球の楽校」のみなさん。

    磯で生き物観察を楽しむには?

    神奈川県鎌倉市材木座海岸。ここには鎌倉時代に造られた港の跡地があり、潮が引くと一抱えほどの石がゴロゴロと出現する。休日ともなれば親子連れがやってくる磯遊びスポットだ。

    「生き物を見つけて、まずは観察しましょう。道具は揃えるのもいいですが、なくても大丈夫」
     
    と、鎌倉を拠点に「地球の楽校」を主宰する長谷川孝一さんはいう。

    磯遊びの先生

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    地球の楽校・長谷川孝一さん。博物館の海の自然教育指導を経験し、青少年の自然学校を開始する。その後、海の子森の子倶楽部を立ち上げ現在に至る。(一社)地球の楽校代表。水辺のリテラシー及び安全教育講師。

    生き物はまず手で捕まえる

    この日は地球の楽校のスタッフ4人に、子供たち11人と共に磯へとやってきた。磯探険が始まると、子供たちは思い思いに生き物を探し始めた。「いたー!」「逃げた」と、そこかしこから声が上がる。長谷川さんはその様子を見守りながら、自身も水に浸かり生き物を探索。

    「磯探険の方法については指示を出すことはしません。子供たちの自主性に任せています。磯で遊びながら、生き物に向き合う気持ちを大切にしたいんです。生き物を捕まえるときは、道具に頼りすぎずに手でやってみる。手で捕まえられない子は網を上手に使えません」

    と、体づかいを通じて知ることが重要だという。また、遊んだ場を元に戻すことも大切だ。

    「生き物を探すときに、石をひっくり返したりしますが、必ず元の状態に戻します。昔の人は必ずそうしましたが、最近は戻さない人ばかり。棲かを荒らして生き物がいなくなってしまわないようにしたいですね」

    生き物と触れ合うことそのものが大事 

    あくまで生き物と触れ合う場として楽しみ、潮干狩りのように採集目的にならないよう心がけたい。そして、なかには針や毒を持つ生き物もいるが、闇雲に怖がる必要はないと長谷川さん。人に危害を与えようとする生き物は、磯にはいないという。
     
    さて、一生懸命に捕まえた生き物。「持って帰りたい」というかもしれない。そんなときは?

    「持ち帰っても、すぐに死んでしまうと思いますが、まずは子供と話し合ってみてください。どんな選択をしても、何ごとも経験です」と、長谷川さん。
     
    子供たちの好奇心を尊重しながら、大人はつねに水辺の安全に目を配ることで、生き物への感性がすくすく育つはずだ。

    日除けと足まわりはしっかりと

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    日焼け止めを塗るよりも長袖で肌を出さないほうがおすすめ。ウォーターシューズなど水遊びに適した靴を履き、軍手は必要に応じて。

    磯遊びにあるといい道具

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    大小の網とバケツ。透明のプラケース(空きビンなどでもOK)は生き物を観察するときに便利だ。家にある物をうまく活用しよう。

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    小さなグループに分かれて磯を探検。

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    きれいなウミウシを見つけたよ! 

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    岩場の小さな潮だまりにも何かを発見!?

    磯遊びをやってみよう!

    STEP1 潮だまり、石の裏側を見てみよう

    干潮時は海中にいる生き物たちに大接近できる絶好のタイミングだ。潮だまり、岩の隙間、石の裏側、そんなところに生き物はいる。じっくり観察してみよう。

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    一見何もいないように思えても、よ〜く見ると…小さな貝がひしめいて潜んでいる!

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    小さな隙間にびっしり!

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    子供の力でも水中なら楽々と石を裏返せる。目が慣れてくると生き物がどんどん見つけられるぞ。

    POINT 海藻が付いている石は生き物の棲みかか!?

    海藻が付いている石は、あまり動かず安定していた証拠。そんな石に生き物は安心してくっついているはず。日中は太陽を避けて隠れ、夜になると餌を求めて動きだす。

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    石をめくると、ピンク色の石灰藻が出現。ヒザラガイやマツバガイがコソッと潜んでいる。

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    こんなふうに海面から顔を出している部分に、海藻が生えている石を探してみよう。

    STEP2 生き物を捕まえてみよう

    生き物を見つけたら捕まえてみよう。網は小さな魚などがすくえて便利だが、まずは自分の手でトライ。柔らかい? 硬い? どんな感じか触れてみよう。

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    ハサミを持ったカニも背面から素早く捕獲! 甲羅をしっかりつかめば大丈夫だ。

    マダラウミウシ

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    ヒザラガイ

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    この小さい魚はなんだ〜??

    POINT いたらコワイ?ちょっと危ない生き物

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    海には針や毒を持つ生き物もいて、それは生き物が身を守るために備えているもの。生き物の行動をよく調べて知ることが大切だ。ウニとだって触れ合えるぞ!

    STEP3 捕まえた生き物を観察しよう

    生き物を捕まえたら海水を汲んだバケツに入れて、手の平にのせてじっくり観察してみよう。水の中にいるときが生き物本来の姿だから。

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    大きなバケツに捕まえた生き物を入れて上から見たり、手の平にのせて水中で触ってみたりしよう。

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    手に持って裏側も見てみよう。右がオス(残念ながらハサミを失っている)で、左がメスだ。

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    透明な容器に入れれば水中での動きを四方からぐるり、間近に観察することができる。

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    昆虫用の虫カゴは、フタが網状になっているので海でも重宝する。透明で観察もしやすい。

    POINT 生き物をイキイキさせるには

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    大きなバケツに石や海藻も入れ、生き物の棲みかを作る。酸素不足になりやすいので、海水を小まめに交換しよう。

    STEP4 生き物を元いた場所に返す

    遊んでくれた生き物に感謝! 捕まえた場所にそっと放して、石も元あった場所に戻そう。

    磯遊びの3つのポイント

    • 網に頼りすぎずに手で生き物を捕まえてみる
    • 捕まえた生き物をあらゆる角度から観察
    • ひっくり返した石は必ず元の状態に戻す

    ※構成/須藤ナオミ 撮影/亀田正人 写真提供/長谷川孝一 協力/地球の楽校のみなさん

    (BE-PAL 2022年8月号より)

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