「尾道」をのんびり歩く、久しぶりのひとり旅!「2児の母」を少し休んで旅エッセイスト復活!! | 日本の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

「尾道」をのんびり歩く、久しぶりのひとり旅!「2児の母」を少し休んで旅エッセイスト復活!!

2022.07.14

高台から尾道の町を見下ろす筆者

観光客が動き出す前、朝散歩がてら尾道の町を見下ろしています。気分最高!

ロケは終わったが私ひとり尾道に残る!

「しまなみ海道をオートバイで走る!」という現在発売中のBE-PAL本誌8月号のロケ。2泊3日の予定でしたが、あまりに天気が良くてサクサクサク~と順調に撮影が終わり、1日余ってしまいました。担当編集Yさんに「どうします? 東京帰ります?」と聞かれ、いえ、取材を続行します! と即答(笑)。私ひとり、尾道に残りました。

9年前、長男が生まれてから泊まりのロケは何度かありました。それでもせいぜい1泊。4年前に次男が生まれ、昨年はじめに私の母が亡くなってからは、ロケそのものが「とんでもない」という空気に。しかし長男も9歳になりました。週2回お願いしている世田谷区の「ファミリーサポート」の女性と、夫の助けと近所に暮らす実兄の協力を得て、「2泊」のロケに挑戦。元はといえば私は「ひとり旅」で長年やってきた旅のエッセイスト。ちょっとずつ慣らしていかないとね。出張がちの「働く母」の皆さんはどのようにお仕事されているのか気になりますね。

尾道の夜、ひとり旅のはじまり

取材道具満載の重たいバッグをホテルに置いたら、身軽になってさぁ出かけましょう。首からカメラをぶら下げて、パッカブルのリュックには、シャッターリモコンを巻き付けたセルカ棒付きの「GoPro」を入れたら「ひとり旅」のはじまりです。

夜の尾道駅周辺の様子

尾道駅は港の目の前、いい風が吹いていました。この町には誰もが座れるベンチとテーブルがあちこちにあります。

夕飯はオイスターバーへ

港と駅の目の前にある「オイスターバー」へ

港と駅の目の前に、なにやらお洒落な「オイスターバー」。なんとなく牡蠣の季節は「冬」ですが、夏に食べられる「岩牡蠣」など、この店では一年中各地のおいしい牡蠣が食べられます。

広島と言えば「牡蠣」。尾道も牡蠣処として有名な場所です。無類の牡蠣好きの私、尾道に着いたときからウズウズしていたんです。まるで吸い込まれるように店内へ。窓際の座席へ通されると、目の前は港。ゆっくり通り過ぎていく船が見えました。

カキとスパークリングで「ひとり晩餐」をスタート

4つの産地「食べ比べ」とスパークリングで「ひとり晩餐」スタート。一日中オートバイで走り回ったあとの「ご褒美」です。

本誌の取材で2日間みっちりオートバイでしまなみ海道を走りました。「今日」という日が無事に終わってよかった。「私ったら生きてるー!」と感じながらいただくアルコールの旨いこと! 幸せなこと! これはもう、オートバイに乗り始めたときから変わらない気持ちだし、「儀式」ですね。

牡蠣のほかにも尾道産にこだわった野菜など、おいしかったです。やや「薄味」というのも気に入ったポイントで、少しお疲れ気味な身体に嬉しかったです。

尾道WHARF(オノミチワーフ)

  • 所在地:広島県尾道市東御所町9-1-1F
  • 営業時間:11:30~15:00(LO14:30)、17:30~22:00(LO21:00)
         土、日、祝日は、11:30~22:00(LO21:00)
  • 定休日:水曜
  • https://onomichiwharf.com

腹ごなし尾道散歩

生牡蠣に牡蠣フライに、尾道野菜に。それから地元で穫れた白身魚のカルパッチョに、お酒もいろいろ。お腹がすっかりふくれて、そろりそろりと夜散歩に繰り出しました。ええ、「2軒目リサーチ」ともいいますね(笑)。

尾道には古き良き「昭和レトロ」な店が多い

尾道には古き良き「昭和レトロ」な店が多かったです。

全長約1.2kmと日本有数の長さを誇る「尾道本通り商店街」

全長約1.2km。日本有数の長さを誇る「尾道本通り商店街」。たまに塾帰りとおぼしき女子高生が私の横を自転車で通り過ぎて行きました。

銭湯をリノベしたレトロな店

歴史を大事にする尾道の雰囲気は居心地が良かった。

夜の千光寺に上るロープウェイ乗り場

夜になり閑散とした千光寺に上るロープウェイ乗り場もウロウロしました。ひとりだとどこまでも歩けてしまう(笑)。

全部徒歩で行ける「コンパクトな町」

「尾道、ちょっと好きかも」と思いました。

というのも、私は子どものときから移動は徒歩か自転車か、ちょっと遠くへは公共の乗り物で行くのがあたり前だったので。だからクルマ社会の地方を旅すると、日中は私も運転するからいいけれど、アルコールが入る夜、とたんに心細くなります。○○の居酒屋に行きたいけど、帰りは代行かタクシーを頼まなきゃいけない。なに、飲み代と同じくらいかかるの?えー! と。

以前、石川県は金沢出身の夫がこんなことを言っていました。

「代行とかタクシー代とか、合わせてセットで“飲み代”だと思っている」と。これこそ「価値観」の違いなんですよね。なんてことを尾道を歩きながらふっと思い出しました。

2軒目は「ビール専門店」

もう一度「尾道本通り商店街」へ

もう一度「尾道本通り商店街」に戻りました。にぎわっているBARを発見。2軒目はここに決まり!

さすがに歩き疲れて、ふたたび尾道本通り商店街へ。よし、ハイボールでノドを潤そう、と入店したらなんと「ビール専門のBAR」で! 私はビールといったら始まりの一杯だけ。あとはひたすらワインとかハイボールとか焼酎とかですが、でもいい、「郷に入ったら郷に従え」。新たな扉を開いてみましょう。

多彩なクラフトビールが楽しめる「Beer Bar a clue」

多彩なクラフトビールが楽しめる「Beer Bar a clue」です。店内には世界各地のビール瓶やビールグラスがデコレートされていました。カラフルでかわいい。

最初にいっておくとビールは主要メーカー以外、まったくよくわからない私ですが、マスターに好みの味をサラサラッと伝えたら、聞いたこともないマニアックなオススメがドンと出てきました。あ、おいしいじゃない! 私のようにビールに詳しくなくて、何を頼んだらいいのかわからなくても、マスターがやさしく教えてくれますよ。

缶ビールを手酌する筆者

マスターやカウンターに座る常連さんたちと仲良くなり、ついグビグビと。9年間の「子育てブランク」なんかすっかり忘れて、だんだん「ひとり旅の醍醐味」を思い出してきました。

ビールって、ツマミがなくともただそれだけで全然イケることにびっくり。こんなにビールばかり呑んだのは本当に久しぶりでした。

この店で飲んだクラフトビール

零時前まで盛り上がり、いい気分で宿に帰ったのでした。何年か前までは毎日こんな生活だったのになー。

Beer Bar a clue(ビアバークルー)

  • 所在地:広島県尾道市土堂2-6-7
  • 営業時間:17:00~24:00
         日曜は、11:00~15:00
  • 定休日:木曜

翌朝は千光寺へ

こんなにゆっくり朝食を食べたのはどのくらいぶりでしょう。決して豪華ではないけれど完璧な栄養が詰まった宿の朝ごはんをのんびりしっかりいただき、荷物をフロントに預け、ふたたび徒歩で尾道散策に繰り出しました。ふだん旅の前に、息子たちとジブンの荷物、ついでにいうならイヌの分もアワアワと準備します。私ひとりだけの用意がこんなに早いだなんて!

尾道の町を横断するように敷かれたJR山陽本線の線路

尾道の町を横断するように敷かれたJR山陽本線の線路です。どこにいても聞こえる列車の音に癒されます。

サッサと準備を終えて9時には宿を出発。土曜日でしたが、千光寺への道すがらすれ違う観光客はほぼゼロでした。もし私がこの町で暮らしたら…。毎日のように千光寺まで散歩しそうだなー、なんて想像しつつ急な階段を上ります。

階段のある小径

夕べ、ビールBARの常連さんである外国人男性に「お寺へはケーブルカーではなく歩いて行くべきだ」と言われました。「オフコース!」と答えました。だって歩くのが大好きな私ですよ(笑)!

階段を上るにつれて、後ろを振り返るのが楽しい。だってこんな景色が広がっているんですもの。

天寧寺越しに広がる尾道の町並み

天寧寺越しに広がる尾道の町並み。

この景色、尾道を紹介するWEBなどで見たことないですか? 同じアングルでパチリ。立ち止まったり、戻ったり、予定変更したり。「ひとり旅」だからなせる技にいちいち喜びました。

別アングルの天寧寺

別アングルの天寧寺。飛行機雲が気持ちいいです。

坂の町、作品舞台の町

尾道はどこを切り取っても美しい坂の町です。『時をかける少女』『放浪記』『ヒカルの碁』など、この町を舞台にした映画や文芸作品やアニメ作品が、数多く存在するのもうなずけます。前夜のこと。JR山陽本線を動画撮影、インスタのストーリーをあげたところ、バイク友だちから「『龍が如く』と同じ景色や~。その辺のチンピラとメッチャ喧嘩した。ゲームの中で」とメッセージがきました。「あら、アナタも旅したのね尾道を(笑)」。ゲームの舞台にもなっていたんですね。

見晴らしのいい場所にあるカフェ

見晴らしのいい場所にカフェがありました。

天空の寺「千光寺」

貞享3年に建てられたという千光寺の「舞台造り」の本堂

貞享3年に建てられたという千光寺の「舞台造り」の本堂。10時を回りだんだん観光客が増えてきました。昨日までいた「しまなみ海道」も見えました。

千光寺は大同元年(806年)創建で、千手観音をご本尊として祀っている寺院です。尾道と瀬戸内海が一望できる山の中腹にあり、標高は140m。乾いた風が気持ちよく吹いていました。お参りする際のいつもの欲張り合い言葉、「すべてがうまくいきますように!」を心のなかで唱えて、お寺散策をしましょうか。

「大山智明大権現」は「ニコニコ地蔵」と呼ばれて、みんなに親しまれているそうです

一番最初に出迎えてくれた「大山智明大権現」は「ニコニコ地蔵」と呼ばれて、みんなに親しまれているそう。

常に子どもたちに怒ってばかりの私です。身につまされるようです…。ハイ、いつもニコニコがんばります!

おみくじを引いたら「吉」でした

おみくじを引いたら、可も無し不可も無しな「吉」でしたが、入っていたお守りには、「誰に対してもニコニコ笑顔で」と。ズンとくる言葉が続きます。

本堂から見た景色

本堂から見た景色。本当にどこを切り取っても絶景。

千光寺の鐘楼

鐘楼は「除夜の鐘」としてテレビ、ラジオを通じて広く親しまれ、尾道名物のひとつとか。

「文学のこみち」を抜けて山頂を目指す

「文学のこみち」を抜けて山頂を目指します。

「山頂展望台」にて。尾道水道がばっちり見えました

「山頂展望台」にて。尾道水道がばっちり見えました。すぐそこにある建物は「ロープウェイ山頂駅」です。

ロープウェイがちょうど上ってきました

ロープウェイがちょうど上ってきました! ペットとの同伴も可能とのことです。ロープウェイの受付時間は、9:00から17:15。

千光寺

  • 所在地:広島県尾道市東土堂町15-1
  • 参拝時間:9:00~17:00
  • アクセス:駐車場あり。ロープウェイ山頂駅から徒歩5分
  • https://www.senkouji.jp

下山ついでに「猫の細道」へ

千光寺から約5分ほど下ると「猫の細道」に着いた

千光寺から5分ほど下ると「猫の細道」に着きました。

尾道出身の作家「園山春二氏」が、丸い石に「福石猫」という猫の絵を描き、この路地に置き始めたことから「猫の細道」と呼ばれたそうです。空き家を再生したお店、美術館などが点在しており、猫好きさんにはたまらなそうな雰囲気を醸し出していました。

「福石猫」

「福石猫」見ーっけ。

日陰でノンビリする黒猫

まさに「猫の楽園」。日陰でノンビリ。

どの猫がどこにいるかなど描かれた看板

このようにどの猫がどこにいるかなど描かれた看板も。おもしろいですね。

さっきの黒猫、どの子かなーなんて探してみました

さっきの黒猫、どの子かなーなんて探してみたり。

猫好きはもちろん、ただ散歩するのも気持ちのいい小径の階段

猫好きはもちろん、ただ散歩するのも気持ちのいい小径でした。

雰囲気のある小径

訪れるたびに、いろいろな発見がありそう。

乗り物が好き!

旅に出ると、いつも「動くモノ」を無意識に探している私がいます。つまり「乗り物」ですね。オートバイ、電車、鉄道、自転車、モノレール、船、飛行機…。常に動き続けているモノに惹かれて、写真や動画を撮りまくっています。特段「電車好き」とかではないですが、ちゃっかり撮り鉄さんたちに混ざってシャッターを押したりも。

猫の細道ですれ違った原チャリ

猫の細道ですれ違った原チャリにも、条件反射でカメラが向きます。

尾道は、町の真ん中に駅があり、在来線の発着は少ないものの、長い貨物列車が頻繁に行き来していました。しょっちゅう踏切が鳴っている音が聞こえて、ガタンゴトンと列車が通るのんびりしたリズムが町中に響いていました。それに混ざって、たまに船の汽笛も。もう、ワクワクしっぱなしの私だったのです。気ままなひとり旅。気になる「動くモノ」を見つけては心ゆくままシャッターを押したのでした。

電車が見えるカフェ

歩き回っていたら、ついにいい場所を発見! 線路の横にあるカフェです。「電車見えます」の看板に吸い込まれました(笑)。

線路脇にあるカフェ

線路脇にあるカフェ。レトロな雰囲気がステキ。

カフェで頼んだホットコーヒー

コーヒーを頼みました。夏でもアイスではなく「ホット」派です。万年ダイエッターなので絶対「ブラック」で。

窓に書かれたJR山陽本線の時刻表

窓に書かれたJR山陽本線の時刻表がかわいい。

窓の外を貨物列車が通り過ぎた

と、そこに貨物列車がきました。とにかく長い。何を運んでいるんだろう。日本の「物流」を間近で見ました。

HIBI COFFE

時計を見ると11時少し前。尾道で「行きたいところ」は、だいたい回ったかなー。久しぶりのひとり旅、満足です。ちょっと早いけど「尾道ラーメン」を食べたら東京に帰りましょうか。

尾道ラーメン「つたふじ」

大人気店、「つたふじ」へ

宿から近い大人気店の「つたふじ」へ。開店の11時前にこの行列です。しかし朝、宿メシを食べ過ぎた私。列に並んで、お店に入ったくらいにちょうどお腹が減るかな。

80年以上の歴史があるといわれている「尾道ラーメン」。グルメサイトで検索するとたくさんの店が出てきます。これは地元民の「口コミ」に頼るしかない! 昨夜ビールBARで教えもらった「つたふじ」へ行くことに。「ミシュランガイド」にも掲載された大人気店だそうです。そういえば昨夜夕飯食べにお邪魔したオイスターバーの店員女子も「つたふじがおすすめ!」と言っていました。地元に愛されているお店なんですね。高齢だけど元気いっぱいなご夫婦が営む昔ながらのお店でした。

「並(650円)」を頼みました

「並(650円)」を頼みました。薄めのチャーシューが2枚。メンマとネギのオーソドックスな具。スープには尾道ラーメンといえばな「背脂」が浮いていました。

尾道ラーメンは「鶏ガラ」で取った澄んだダシに、「瀬戸内の小魚」から取ったダシ。それらに「醤油」を合わせた、しっかりした味のスープがベースです。特徴的なのは表面に浮く「背脂のミンチ」。けっこうコッテリ。でもクセになる味わいで、麺を食べ終わってからも何度もスープをすすりました。

麺はやわらかく、優しい印象です

麺はやわらかく、優しい印象です。好みです! あっという間に完食しました。「大」にすればよかったかな。いやいやいや(笑)。

つたふじ

  • 所在地:広島県尾道市土堂2-10-17
  • 営業時間:11:00~16:00
  • 定休日:月、火曜

気持ちのいい駅に向かう海沿いの道

お腹いっぱい! 気持ちも満たされて、なんの後悔もなく東京に戻れます。しかし駅に向かう海沿いの道の気持ちいいこと!

2日ぶりの尾道駅前

2日ぶりの尾道駅です。

家族へのおみやげ

一応、家族にはおみやげを忘れずに…。駅前の土産物屋で買いました。たくさんの尾道グッズがありましたよ。

後日、友人たちに「尾道行ったんだよー」なんて話をしたら「いいなー!」と、食らいつきがすさまじかったです。それだけ尾道好きが多いってことですね。かく言う私も今回初めてじっくり回りましたが、大ファンになったひとりです。また行きたい。今度は家族を連れて、しまなみ海道もセットで「自転車」ですかね?

私が書きました!
旅のエッセイスト
国井律子
1975年東京生まれ。大学卒業後ラジオレポーターなどを経て二輪雑誌でエッセイスト・デビュー。現在は、オートバイのほか、旅、クルマ、自転車、サーフィン、スノーボード、アウトドアなど多趣味をいかしたエッセイを執筆中。ハーレーダビッドソン/スポーツスター1200xl、HONDA XR230、キャンピングカー所有。自転車はデローザ、寺田商会/minidisk、電動アシスト付きママチャリ。旅が好きなのと同時に、おうちも大好き。家での一番の趣味は収納。いかにラクするか考えること、「時短」という言葉も大好き。嫌いな言葉は「二度手間」。インテリア、ネットショッピング、お取り寄せグルメ・酒、手抜きおつまみ作りに熱心。「痩せたい」というのが口癖。飼い犬はボストンテリア。ふたりの男児の母でもある。https://ameblo.jp/kuniritsu/
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