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  • 意外に美味しいブラックバス!琵琶湖の秘島「沖島」で絶品バーベキューしてきました

    2021.12.12 松鳥むう

    沖島のアユ漁に使う刺し網は、とってもカラフル。

    琵琶湖に浮かぶ沖島で、絶品湖魚バーベキュー

    日本で唯一、淡水湖に浮かぶ有人島“沖島”。周囲約6.8km、人口約240人の小さな漁師の島だ。滋賀県近江八幡市の堀切港から定期船で約10分。船は1日10~12往復しているので、島と言えどもアクセスはかなり良い。

    そんな島に、琵琶湖の魚・湖魚(こぎょ)が味わえるバーベキュースペースができた。島のおじいちゃんたちが毎日わいわいとゲートボールを楽しんでいる横の小さな空き地に。めちゃくちゃアットホーム感満載。ちょっと敷地の広い友人の家の庭にやって来た気分である。

    「島外から来た人に、沖島で獲れた琵琶湖の湖魚を使ったバーベキューを体験してほしくて。もちろん、島民の方にも使ってもらってます。この夏は、島の老人会の納涼会に使ってもらいました。それから、県内のアウトドアツアーのショップさんとコラボでSUP体験イベントを開催した時もランチにバーベキューをしたんですよ」。

    そう話すのは、1年半ほど前から地域おこし協力隊として、沖島に住みだした川瀬明日望(あすみ)さんだ。彼女のほんわか笑顔に、昔から知り合いだったかな? と、錯覚をおこしてしまう。このほのぼのとしたバーべキュースペースは、きっと彼女のオーラとリンクしている。

    青空に生える黄色のタープの下に小さなテーブルが置かれ、その上でのバーベキュー。というか、焼き肉サイズ?

    「本来のバーベキューって、ホストが準備して焼いて、ゲストをもてなすモノなんですよ」

    日本バーベキュー協会公認のバーベキューインストラクターの講習も受けて勉強中だという明日望さん。手際よくどんどん具材をテーブルに並べて行く。

    ちなみに、このバーベキュースペースでは、お客さんが場所と道具だけを借りて、他は自由にするパターンもあれば、明日望さんがサポートしてくれるパターンもある。しかも、後片付けは、すべて明日望さんがやってくれるという。

    トップバッターはビワマスとブラックバスと島野菜の串。どれもこれも具のサイズがジャンボ!しかも、明日望さんお手製の様々なソースを付けて食べる。この時は、マスタードとチミチュリというアルゼンチンのバーベキューでよく使われるパセリとニンニクをメインとしたソースだった。味変にわくわく! 淡泊な白身のブラックバスは、どちらのソースにも完璧なほどに美味しく絡む。意外にも美味しいブラックバス。その辺の店等では購入できないが、沖島では食べるコトができるのだ。

    モロコは逆さにし、頭までじっくりと火を通す。

    鮒はまるごとホイル焼きに。

    そして、モロコのアヒージョまで!なんて、おしゃれでおいしい湖魚づくしバーベキューなのか!

    バーべキューを通して見える沖島漁師の仕事

    明日望さんのバーベキューは、ただ食べるコトだけではないのもポイントだ。その場に使われている様々なモノに、それぞれのストーリーがある。バーベキュースペースにある倉庫は、島の人がいらなくなった倉庫を譲ってくれ、それをいったん解体して、自分でカラフルに色を塗ったモノだ。

    道との境に建てているパーテーションの骨組み部分の黒いパイプは、琵琶湖の漁法のひとつ“エリ漁”に使うモノ。それの不要になったパイプを漁師さんからもらって再利用している。

    バーベキュー場所の隣にある、島のおじいちゃんたちのゲートボール場との境に柵代わりのロープが張られている。このロープの編み方は、沖島漁師さんの漁具に使うロープの編み方を真似して編んだそうだ。それから、バーベキューに使うテーブルの骨組みは、沖島の漁師さんたちが漁船に乗せる生簀代わりのモノの枠組みを再利用したモノだ。

    新しく買いそろえるのではなく、どこまでも島のモノを無駄なく使う。しかも、親しみやすい色合いにして。そうするコトで、バーベキューをしつつ、沖島の漁についても知ってもらえるきっかけになる。明日望さんの活動には、遊びの端々に沖島の生活情報が潜んでいる。まるで、宝探しのように。

    「これは、大学時代の経験が活きてますね。京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)の空間演出デザイン学科だったんです。入学当時は、おしゃれな空間演出などを勉強するのかとワクワクしていたのに、授業でやるのは、写真やグラフィック、木工作業、自分でブランドと商品を作って百貨店でディスプレイも考えて販売するとかで。なんでこんなコトまでやるんだろう?って、当時は謎だらけだったんですけどね。でも、そのおかげで、自分でいろいろできる技術が身に着いたので、前の会社でも、今の沖島での活動でも、自分から様々な仕事を見つけて作り上げるコトができて楽しいです」。

    同じく大学時代に、鹿児島県は南西諸島のひとつである沖永良部島の観光協会で、インターンシップを経験したコトも大きいという。

    「島の人たち、つまり、地元の人たちのために働くコトで、自分の生活圏を豊かにするという働き方があるんだというコトを、その時に知ったんです。それまでの私は“働く=会社員”という形しか知らなかったんです」。

    大学卒業後、いったん県外へ就職したものの、根っからのアウトドア好きな明日望さん。いつかは自分の大好きなアウトドアが、めいいっぱい楽しめる地元滋賀県へUターンしようと考えていた。それが、沖島での地域おこし協力隊としての活動へと結びつく。

    「自分が楽しいと思ってやっているコトが、結果的に、島の人や誰かの役に立てればうれしいなって思うんです♪」

    ちなみに、明日望さんの湖魚バーべーキューは肉も対応してくれる。なので、魚が苦手な人もウェルカム!海のように広い琵琶湖に浮かぶ沖島で、いつもとはちょっぴり違うバーベキューを味わってみてほしい。ゆるやかな沖島時間とともに。

    沖島の集落とは裏側にある通称「千円畑」。右端の湖面に突き出ているいくつかの棒は、琵琶湖の漁法のひとつ「エリ漁」

    ●川瀬明日望さんのInstagram

    琵琶湖とタパス【沖島移住日誌】 

    @okishima.tex.mex

    ●フリー冊子『沖島さんぽ』

    滋賀県は琵琶湖に浮かぶ有人離島・沖島のガイド兼コミックエッセイ。

    沖島が気になる方は、ぜひ、下記に連絡してお取り寄せしてみてください。

    (冊子は無料ですが、郵送料は注文者さん側のご負担になります。)

    沖島町離島振興推進協議会
    montekite.com/inquiries/

    もしくは
    沖島町離島振興推進協議会のInstagram 「もんて @montekite2017」 へメッセージで連絡

    私が書きました!
    イラストエッセイスト
    松鳥むう
    離島とゲストハウスと滋賀県内の民俗行事をめぐる旅がライフワーク。訪れた日本の島は109島。今までに訪れたゲストハウスは100軒以上。その土地の日常のくらしに、ちょこっとお邪魔させてもらうコトが好き。著書に『島旅ひとりっぷ』(小学館)、『ちょこ旅沖縄+離島かいてーばん』『ちょこ旅小笠原&伊豆諸島かいてーばん』(スタンダーズ)、『ちょこ旅瀬戸内』(アスペクト)、『日本てくてくゲストハウスめぐり』(ダイヤモンド社)、『あちこち島ごはん』(芳文社)、『おばあちゃんとわたし』(方丈社)、『島好き最後の聖地 トカラ列島 秘境さんぽ』(西日本出版社)等。Podcast&Radiotalk はじめました。「松鳥むう」で検索を♪

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