【比較レビュー】SOTOシングルバーナー「ST-310」「ST-330」はどちらがオススメ? | バーナー・燃焼器具 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • バーナー・燃焼器具

    2021.07.05

    【比較レビュー】SOTOシングルバーナー「ST-310」「ST-330」はどちらがオススメ?

    写真のものはすべて筆者私物です。

    はじめてのシングルバーナーといえば、真っ先におすすめしたいのがSOTO。

    中でもレギュレーターストーブ「ST-310」と「ST-330」は、キャンプ初心者から中上級者にまで、根強い人気があります。

    どちらも満足度の高い仕様でありながら、良心的な価格の優秀バーナー。

    今回はふたつのシングルバーナーの違いと魅力を、比較レビューしたいと思います。

    5つの比較ポイント

    その1.重量

    著者私物の2台。軽量で持ち運びやすいシングルバーナー。

    ・「ST-310」330g(本体のみ)
    ・「ST-330」250g(本体のみ)

    ST-330のほうが80g軽いですね。

    登山など、荷物をザックで運搬する場合は、たった80gでも大きな違いになります。

    車で行くキャンプでしたら、気にするほどの差ではないでしょう。

    その2.サイズ

    注目すべきは、使用時の幅(長さ)です。

    ・「ST-310」幅166×奥行142×高さ110(使用時・本体のみ)
    ・「ST-330」幅350×奥行120×高さ90(使用時・本体のみ)

    使用時の幅に違いがあります。写真のとおり、ST-310のほうがコンパクトに設置できますね。

    逆に、収納サイズはST-330のほうが小さくまとまります。

    使用時にどれくらい場所をとるのかは、大きなチェックポイントです。

    いつもの装備を思い浮かべて、どこで使うのか、どこに収納するのかを考えてみましょう。

    なお、ST-310には収納袋がついていますが、ST-330にはついていません。

    ST-330を収納する際には、別途、収納袋やケースを用意する必要があるでしょう(※1)。

    ※1……純正品で、FUSIONポーチ(ST-3301)が発売されています。

    その3.バーナーヘッド

    上から見たバーナーヘッド部分。筆者私物につき、使用感はご容赦ください。

    バーナーにはどちらもマイクロレギュレーターを内蔵しており、連続使用の際や、低温時にも安定した火力が供給されます。

    並べてみると、ヘッド部分の形が違うことが分かります。

    バーナーヘッドの大きな違いは、その形状です。

    ST-310に対し、ST-330のバーナーヘッドはすり鉢状をしています。炎口の数も多いですね。

    火足も短く、耐風性能に優れた構造となっているため、より風に強いのは、ST-330といえるでしょう。

    その4.発熱量

    燃料はカセットガスボンベ(CB缶)です。

    シングルバーナーの燃料には大きく分けて、「LPガス」と「ホワイトガソリン」があります。

    ST-310とST-330は、どちらも「LPガス」のCB缶(※2)を燃料として使用します。

    ※2……SOTOパワーガスST-760、またはST-700を使用してください。

    経済的なCB缶を使うシングルバーナー、という点では同じですが、発熱量に少し違いがあります。

    ・「ST-310」発熱量/2.9kW(2,500kcal/h)※3
    ・「ST-330」発熱量/2.6kW(2,200kcal/h)※3

    ※3……気温25度C無風状態で、点火後から5分間の燃焼データより算出(パッケージ記載より)。

    実際の調理にどのくらい差があるのかといえば、私の体感ではほとんど分からない程度です。

    後ほど、簡単にデータを取って比較してみたいと思います。

    その5.一体型or分離型

    もっとも大きな違いは、この形状。

    ST-310は、ゴトクとCB缶が一体型。ST-330は、ゴトク部分からCB缶が離れる分離型です。

    ゴトク一体型はコンパクトにまとまるため、狭いテーブルでも使いやすい、というメリットがあります。

    しかし、バーナーと燃料が近い点には注意が必要です。

    輻射熱(放射熱)を発生させる調理器具、たとえば鋳鉄製のダッチオーブンなどは、近くのCB缶を加熱してしまう可能性があります。

    爆発を引き起こす恐れもあるため、使用方法にはくれぐれも注意しましょう。

    目いっぱい調理をしたい方は、CB缶とゴトクの距離が遠い、分離型がおすすめです。

    150mlの水を沸かしてみよう

    実際にコップ一杯分程度のお湯を沸かしてみます。

    仕様上の使用時間は、どちらも「ST-760を1本使用時約1.5時間」とあります。

    しかし発熱量に違いがあるのなら、火力にも違いがあるのでは?

    気になったので、同じ条件下で同じ量のお湯を沸かしてみました。

    同条件下で、コップ一杯分の水を沸かしてみました。

    火力MAXで150mlの水をのせたとき、大きい泡が立ち始めるまでの時間は下記の通り。

    ・「ST-310」 1分8秒
    ・「ST-330」 1分2秒

    結果、ほほ差がありませんでした。むしろ、発熱量の低いST-330のほうが数秒早いという結果に(誤差の範囲ですので、参考程度に留めてください)。

    発熱量の違いだけでは、目に見えて湯沸かしに影響が出るようなことはありませんでした。

    調理の際の安定感

    ふたつのバーナーを、横から見た比較。

    細めながら、どちらも安定した4本ゴトクです。

    ゴトクを開いた際の外径はST-310が130mm、ST-330が165mm。

    高さは少しだけ、ST-330のほうが低いですね。重心が低いことで、より安定感があります。

    調理の際、場所をとらないのはST-310。

    ST-330に直径20cmのスキレット、ST-310に直径14cmのシェラカップをのせてみました。

    分離型のST-330は、ステンレスのダッチオーブンをのせた写真がパッケージにのっています。大きな鍋も使えることが分かりますね。

    ファミリーキャンプなどの大人数にも、もってこいではないでしょうか。

    まとめ

    パッケージはST-310のほうが大きい。

    メーカー希望販売価格はST-310が6,380円、ST-330が9,900円。

    より安価で手が出しやすい一体型を買うか、本格的な調理をするために分離型を買うか。

    そのあたりを考慮しながら比較検討すると、間違いのない買い物ができるでしょう。

    最終的に迷ったら「デザインで選ぶ!」のも悪くないと、個人的には思います。

    私が書きました!
    ママキャンライター
    天嶺 葵
    北海道在住。キャンプと料理、DIYをこよなく愛するアウトドア系フリーライター。3児の母でもある。本格的なキャンプはもちろん、子どもやペットのニワトリと楽しめる、手軽なアウトドアライフを満喫中。目下の夢は老若男女にアウトドアの楽しさを広める、ブッシュクラフトインストラクターになること。

    NEW ARTICLES

    『 バーナー・燃焼器具 』新着編集部記事

    SOTO(ソト)/レギュレーターストーブST-310 

    2024.03.18

    その名も富士山ストーブ!BE-PAL×笑’sコラボの固形燃料ストーブはシェラカップに収まる小ささだぞ

    2024.03.01

    固形燃料の定番品ならコレ!上手な使い方や調理法まで徹底解説

    2024.02.07

    イワタニの名品シングルバーナー!「ジュニアコンパクトバーナー」ほか人気バーナーを紹介

    2024.02.04

    スノーピークといえば「フラットバーナー」。テーブルに装着可能!そのほか定番人気バーナーも紹介

    2024.02.03

    SOTOのガストーチ3選!人気「スライドガストーチ」ほか必見アイテムをレビュー

    2024.01.24

    【2024年最新】アウトドアで便利なガスバーナー15選!プロのおすすめはコレ

    2024.01.22

    バーナーで炙り料理を楽しむ!キャンプにおすすめのバーナーとレシピを厳選

    2024.01.20