
YouTube『さばいどるチャンネル』の登録者数37万1000超。さばいどる かほなんが、森のチェアを作った。
ふたつの山を拠点に活動中。今回は、レンタル山でチェア作りに挑戦!
2021年6月22日に2冊目となる著書『アウトドアが100倍楽しくなる! さばいどるのワイルドキャンプ』(すばる舎刊)を発売するという”さばいどる かほなん”。現在は、2019年に購入した山と、2020年に利用を開始したレンタル森林システム「forenta」という、ふたつの山を中心にYouTubeの撮影やサバイバルのトレーニングに励んでいる。
そんなかほなんに、森で集めた枝を使ったチェアの作り方を紹介してもらった。
まずはトライポッドを作る要領で
「今回は、肉を吊るして焼くときに使う『トライポッド』と同じ方法で枝を組み、そこに帆布のシートを取り付けて完成させる”森のチェア”の作り方を紹介します。まずは必要な道具から」

これがトライポッド。かほなんは、吊るし肉や飯盒で料理をするときなどに使うそうだ。
●必要な道具と材料
・ノコギリ
・帆布
・ロープ 4本
・枝 4本

今回、かほなんが用意した材料と道具。帆布は、事前に自宅で加工したものを使った。

こちらは、かほなんが描いてくれた帆布の型紙。ミシンで縫ったそうだ。端がほつれないよう、周囲もグルッと縫ってある。
森を歩いて丈夫な枝を探す
かほなんは森の中を歩き、チェアの脚となる枝を集めてきた。
「座る部分に使う帆布は、ミシンで縫ったものを自宅から持ってきました。上側にロープ、下側に枝を通すループを作ってあります。脚に使う枝は、なるべくまっすぐで丈夫そうなものを探します。腐っているものは折れてしまうので、少し力を加えて十分な強度があるかを確認します。枝は、両サイドをノコギリで切り、約130cmのものを3本、約100cmのものを1本作っておきます」

太い枝は重いので適当な長さに切ってから持ち運ぶ。
脚の部分は、トライポッドを作る要領で
材料が集まったところで組み立て開始。まずは、トライポッドを作る要領で。
「3本の枝のうちの1本の上部を巻き結びでくくります。その1本を中心に、3本の枝に順にロープを巻いていき、10cmほど巻いたらOKです。下側を開いて立てたら、トライポッドの完成です」

真ん中の枝を中心に、左右の枝を順にロープをぐるぐると巻いていく。
脚の部分の構造と作り方はトライポッドと同じだが、「座っても壊れないようにいつもより太い枝を使いました」という。続いて、背もたれ部分に取り掛かる。
「帆布の上部に作ったループの中にロープを通します。続いて、下のループには長さ約100cmに切った枝を通します。これを先ほど作った脚に取り付けます」

上部のループにロープを通したら、チェア下側のループに枝を通す。
帆布の上部に通したロープを脚の上部に軽く結んだら、下側に通した枝を左右の脚にロープで縛る。
「帆布の上のロープは、あとで調整するので、とりあえず真ん中の枝に引っ掛けて軽く縛るだけで大丈夫です。帆布の下側を通した枝の左右を、脚となっている枝の左右にそれぞれ結びます。イカダを作るようなイメージで、2本の枝にロープを交互に巻いて、しっかりと留めます」

トライポッドの真ん中の枝に帆布上部に通したロープを仮止めする。

座る部分の高さを確認しながら、チェアの下側の枝をトライポッドの左右の枝にしっかりと結びつける。
ここで一度、座り心地を確認し、背もたれの帆布の張り具合を確認。快適に座れる位置を探して、上側のロープを結び直せば完成だ。

座り心地を確認しながら、上部のロープをしっかりと結ぶ。
森のチェアの完成だ!
「ジャーン!できあがりました。今回は、自由に使える枝がたくさん落ちているforentaで作業したので、太くて丈夫な枝が見つかりました。だから、かなりいい感じのチェアになりました。ここまで太い枝は、キャンプ場などではなかなか見つからないかもしれないので、手に入る材料で工夫してくださいね。座り心地もサイコー!森の雰囲気にも溶け込みますね」

しっかりとした太さがある枝を使ったワイルドなチェアが完成した。森の景観にもよく似合う。
構成/山本修二
