まるでホテル級?スイスで初めて山小屋に泊まるなら、至れり尽くせりの”フルアルプ小屋”へ! | 山・ハイキング・クライミング 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2021.03.28 西村志津のスイス便り

    私が書きました!
    日本山岳ガイド協会認定登山ガイド&スキーガイド・ヨガ講師
    西村志津
    スイス在住、2児の母。スイスの山岳観光地やアクティビティ、ギア、トレンド、文化をお伝えします!ヨガを通して心と体のメンテナンス方法もお届けし、より快適な山行のお手伝いができれば嬉しいです。美味しいものとカフェ巡りが好き。スイスと日本の架け橋となる活動に努める。オンラインにて「スイスツアー」や「登山者のためのヨガ」を発信中!instagram@seas_yoga_hiking_skiing

    歩きやすい登山道のフルアルプ小屋へ向かって。

    スイスで一番おすすめ!!

    スイスの山を歩くとき、日本の皆さまに一番すすめたいのが”フルアルプ小屋”。なぜならアクセスが良く、施設が綺麗で快適、さらにシャワーまであって、とにかく食事が美味しい!そのうえスタッフのホスピタリティも素晴らしいから。

    フルアルプ小屋は、マッターホルンがあるツェルマットのスネガエリアに位置する。冬はスキーコースからもアクセスできる。今回は、ハイキング初心者にとっても負担が少ない、簡単なルートを紹介しようと思う。

    マッターホルンの麓にあるツェルマットの村は、すでに標高が1,600mある。まずは地下ケーブルカーに乗って標高2,288mのスネガへ。そこでゴンドラに乗り換えて標高2,571mのブラウヘルトへ。そこからハイキング開始!

    2,606mの小屋までは約2kmの道のり。とはいえ歩く時間は、1時間もかからない。最初は緩い下りで、山上湖のシュテリーゼーから少し登っていく。なんて手軽に行ける山小屋なのだろう!夏のハイシーズンには、エーデルワイスに出会うことができるかも!?

    美しいシュテリゼーから見るフルアルプ小屋(真ん中)と4,000m峰の山々。

    最初の小屋は、1890年に今の小屋より100m下に建てられたという。アルプニズムが発展していたころだ。写真左のギザギザした4,199mのリンプフィッシュホルンや、その隣のこんもりした4,190mのシュトラールホルン、小屋の真上にある尖がった3,988mのアドラーホルンに登る拠点であった。

    1938年にスキーコース近くの今の場所に移設。収容人数も増えた。ツェルマットで育ったカラマツをラバに載せて村から運ばせたそうだ。

    テラスからの景色。絶景!

    山小屋に着いたら、まずはゆったりとビールやコーヒータイムを!

    こんな快晴の日もあれば、雨や雪、霧の日もある。標識もあり登山道もしっかりしているが、ルートや天気を確認して出かけていただきたい。不安な場合はハイキングガイドをつけて、途中、解説を聞きながら余裕を持って楽しみつつ行くことをすすめる。

    シングル部屋からの景色。まるで絵画のようだ。

    清潔で快適な素晴らしい宿泊部屋!

    個室からはマッターホルンの絶景が!朝焼けも外へ出ずに部屋から見てもよし。
    贅沢なこの部屋は、1泊すると夕食と朝食が付く。

    気になる個室の宿泊費は?

    ・2021年夏の値段(2021年3月のレートで1スイスフラン116円で換算)
    1人118スイスフラン=13,688円

    ・2021年冬の値段
    1人180スイスフラン=20,880円

    宿泊費は夏より冬の方が高い。理由は、スイスの国土の7割が山で、スキー文化が根付いているから。この国では、冬のスキーシーズンこそがトップシーズンになる。

    筆者が好きなドミトリーの部屋。

    相部屋はこんなシックな雰囲気。日本の山小屋の雑魚寝とは違い、ベッドが1人につき1個設けられている。この山小屋にはインナーシーツのルールはないが、場所によっては持参するかレンタルする小屋もある。

    相部屋の価格は?

    2021年夏の値段(2021年3月のレートで1スイスフラン116円の換算)
    95スイスフラン=11,020円

    食堂はピカピカに綺麗。

    カラマツをふんだんに使って作られた食堂は、木が暖かい雰囲気を醸し出している。夕食と朝食はここになる。夕食は、チェックインの際にスタッフが混雑を見極めて時間を決めてくれる。朝食は、4,000m峰に挑戦する人は明け方、朝焼けを見たあとの7時くらいになる。

    山小屋なのにシャワー!

    この山小屋には、山の水を引いてきて浄化した水を使ったシャワーと洗面台もある。数年前に改修されたのでとても綺麗。スイスは乾燥しているので、汗をかいても比較的さらっとしているが、シャワーがあるのはありがたい。しかも山小屋とは思えないほど安い。

    シャワー使用料

    2分=1スイスフラン=116円
    4分=2スイスフラン=232円
    6分=3スイスフラン=348円
    (2021年3月のレートで1スイスフラン116円の換算)

    シンプルだけど美味しいジャガイモのスープ

    楽しみの食事タイム!

    さて楽しみのひとつの夕食タイム!メニューは、前菜、メイン、デザートの3種のコース。
    前菜は通常、サラダかスープから選べる。

    牛肉とスイスのチーズ添え。温野菜はジャガイモとセロリの根とネギ

    とある夜のごはん3パターンをご紹介。
    可愛らしいフルアルプ小屋デザインのお皿もいい感じ。しかも、おかわり自由!

    豚肉巻きとジャガイモのグラタン

    ここの山小屋の料理は、一般的なスイスのレストランより少なめなので、日本人が食べるにはちょうどいい量かもしれない。

    牛肉と野菜の煮込みマッシュポテト添え

    マッシュポテトとソースのコンビネーションがたまらない!

    この日のデザートは手作りプリン。

    デザートはシンプルな手作りプリン。アイスクリームやメレンゲ、タルトの生クリーム添えなどの日もあるとか。お腹一杯になったあとに、スイスワインやフルーツの蒸留酒シュナップス、エスプレッソを楽しんだら就寝。標高が高いので飲みすぎには要注意。お水も一緒にどうぞ!

    神秘的なご来光。

    滞在のハイライトは朝焼け

    お天気次第ではあるが、やはり朝焼けには期待してしまう。お部屋や小屋のテラスから見るのもよし。約15分シュテリーゼーまで下って、湖に映る逆さマッターホルンを撮影するのも魅力的。ただ真夏でも明け方はとても冷え込むので、フリース&ダウン&雨具を重ね、手袋とニット帽も忘れずに。

    コーヒーと紅茶はおかわり自由。

    朝ごはんは、ヨーロッパスタイルでシンプルな内容。筆者が一番好きなスイスのグリュイエールチーズとバター、ジャムをパンと一緒に。

    卵でたんぱく質を補充!

    卵は自分でお湯の中に入れ、好きな硬さに調節。シリアルとヨーグルトもある。
    ゆったりと出発の支度をして、チェックアウト。

    ツェルマットはラム肉も有名

    山歩きと贅沢ランチ

    とても伝えたいことがある。ランチのアラカルトだ。アラカルトとは1品ずつ選ぶという意味。宿泊は決まったメニューコースだ。筆者が毎回チョイスするのはラム肉のサラダ。彩が綺麗で野菜が嬉しい。上にのっている赤い実はすぐり。甘酸っぱくてお肉の口直しにぴったり!

    日帰りハイキングでここを訪れることもおすすめする。

    トマトパスタ。

    シンプルなパスタもアルデンテで美味しい!ほかにもソーセージやレシュティ、チーズフォンデュやチーズトーストもおすすめだ。

    日本とは異なるスイスの山小屋と文化を感じていただければ嬉しい。

    2021年3月現在、スイスはセミロックダウン中で学校とスーパーは開いているが、1月からレストランやフィットネスジムなどは閉まったまま。4月も見込めない雰囲気だ。店舗は3月からやっと開いたばかりだが、すでに感染者が増え始めている。
    スキー場は開いているが、様々な意見がある。現状では両国の観光には制限がかかっており、出入国には2週間ほどの隔離が必要になるので、まだまだ観光の再開は厳しい状況だ。

    しかし、いつかスイスの素晴らしい山の景色や文化を体験していただく機会がくることを願って、発信を続けていきたい。

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