南部鉄器というと、どこかの町の南のほうで作られている鉄器かと思いきや、さにあらず。江戸時代に南部氏が治めた盛岡藩(南部藩)の本拠地・盛岡周辺で興った鉄器のことをさす。百科事典によると、もともと北上川周辺では室町時代から製鉄が盛んで、江戸中期に京都の釜師が南部藩の御用釜師として盛岡に移り住み、のちの名産となる鉄瓶の鋳造を始めたという。現在では鉄瓶にかぎらず、さまざまな製品が作り出されている。たとえば、今回紹介する岩鋳の「パン焼き器」は、ドーナツのように中央に穴があいている。その名のとおりパンを焼くことに特化した鍋である。
鉄器は鉄の厚さのおかげで蓄熱性があり、生地に均等に熱を伝えるため、パンがふっくらと焼ける。なおかつ、このパン焼き器はドーナツ型のため、熱があたる面積が増えて、中央部分に熱が伝わらないなんてことがない。こうして焼けたのが上の写真。おいしそうでしょ。さきほど「パンに特化した」と言ってしまったが、サツマイモをふかしたり、鉄鍋としてほかの料理に使っても、もちろん問題はない。さらに注目すべきは蓋。2cmほどの深さがあり、スキレットして使うことができる。本格的な南部鉄器がスキレット付きで8,000円台で入手できるなんて、なかなかお得ではないだろうか。
8,250円
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南部鉄器のパン焼き器
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