でけぇ山を走りたい!38歳女芸人がヒマラヤツーリングに挑戦した理由 | バイク・オートバイ 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

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2023.11.03

でけぇ山を走りたい!38歳女芸人がヒマラヤツーリングに挑戦した理由

「でけぇ山を走りたい!」

深夜2時にふと思い立ち、2か月後には実際に車やバイクで走れる世界一高い峠・標高5600m超えのヒマラヤをバイクで走っていた。孫悟空も驚くほど、人生というものは摩訶不思議なアドベンチャーである。

橋爪ヨウコ独身38歳。16歳でお笑い芸人を始め、芸人として売れたら「大型バイクに乗るんだ!」と目標を掲げて活動してきたが、女としても芸人としてもなかなか売れず…。身体だけが熟れていき「大型バイクに乗る」という夢も実現しないまま、気がつけば30代半ばになっていた。

結婚もお笑いも相手が必要!唯一、自分一人で叶えられる夢を見つけた

38歳独身女芸人が見つけた唯一の夢。

おいおい、このままじゃいかんぞ!と思い始めていた2020年。未知のウイルスが蔓延し…お笑い芸人としての活動はもちろん、日々の生活もなかなか思い通りに送れなくなっていたころ「あれ?私このままどうなっちゃうんだろう…」と漠然とした不安に襲われた。

そこで最初に浮かんできた言葉が「私はこのまま大型バイクに乗らずに死ぬのか?」だった。

「芸人として売れずに…」や「結婚もせずに…」ではなく、まさかの「大型バイクに乗らずに死ぬの?」が一番に浮かんできたので、我ながらノー天気だなぁと笑ってしまったが、「いつか大型バイクに乗る」という目標が自分の中で人生を頑張る大きな理由のひとつとして存在していたことにその時気づかされた。

それに気づいてからというもの、翌日には教習所に通い始め大型二輪免許を取得。芸人として売れて大型バイクを購入することが長年の目標だったが、「そんなことより人生一度きりじゃないか!明日死ぬかもしれないんだから乗りたい時に乗ろう!」とアルバイトを掛け持ちしてずっと夢だったハーレーを購入した。

もちろん、芸人としても諦めたくなかったので駐輪場代などの維持費は「バイクでどうにかしたい!」とバイクYouTube【ようこそ!づめちゃんねる】も開始した。

グンマ生まれイニシャルD育ちの女が世界一高い峠を目指す

いざ、ヒマラヤへ!

それから早2年。

お腹を痛めて産んだかわいい我が子…ではなく財布を痛めて乗ってるかわいいバイクで、地元群馬の上毛三山(赤城山・榛名山・妙義山)をイニシャルD並みに攻めてみたり、富士山(5合目)や熊本の阿蘇山、四国、日本で一番標高が高いと言われている大弛峠など国内の山々を巡ったりする日々。ふと「もっとでかい山を走ってみたい!」という漠然とした夢が出来た。

ただ、現実的に英検4級を2回も落ち、挙げ句の果てに「SUNDAY」を「3日」と間違えるレベルの女に海外の山々を走るのは無理だろうな…と諦めかけたその時!!

インドのバイクメーカー・ロイヤルエンフィールド主催の「Moto Himalaya(モト・ヒマラヤ)」というヒマラヤをバイクで巡るオフィシャルツアーの存在を知ることに。

ロイヤルエンフィールドといえば、最近だと大ヒットインド映画『RRR』の中でバイクが使用されたことで話題に。クラシックな形のバイクからオフロードまで多種多様なバイクを作っているインドのバイクメーカーだ。

しかもその「Moto Himalaya」は、ロイヤルエンフィールドのバイクを現地でレンタル出来て、万が一故障した時もすぐ直してくれるメカニックの方や24時間診てくれるドクターも同行してくれる素晴らしきツアー。

「これだ!」と直感的に思った。

これまでビビビ婚をする人の気がしれなかったが、こういうことか!「聖子ちゃん、今までなんかごめん」と心の中で謝りつつ、ビビビ!で決めたヒマラヤツーリング。

ヒマラヤを走るために生まれたとしか思えないバイク。

それに、ツアーでヒマラヤを走るロイヤルエンフィールドのバイクが「HIMALAYAN」という名前だったのも自分的にはグッとくるポイントだった。昔、友人が飼っているハムスターの名前を聞いた時に「え?名前はハムスターのハムスターだよ」と言われた時と同じぐらいのわかりやすさと潔さがあってそれがとてもカッコ良かった。

そんなロイヤルエンフィールドが公式でUPしている情報や映像を見た時、今まで見たことのないヒマラヤの雄大な景色やキレイな青空が広がっていて「私もここをバイクで走りたい!この景色を生で見てみたい!」と決意したのが2023年6月中旬。ツアー出発は8月頭。出発まで2か月を切っていた。

お笑いコンビの宿命。相方の説得がヒマラヤ行きの鍵

右が相方のドイツみちこ。

ところが、ここで大きな問題にぶち当たった。長年、お笑い界を共に駆け抜けてきた相方の存在である。

38歳独り身の私には旦那はいないが、お笑いコンビ「こじらせハスキー」の相方、ドイツみちこがいる。ヒマラヤに行くとなると12日間、仕事を休まなくてはならない。相方にしてみれば意図しない長期失業。簡単にOKなんてあり得ない。

「どうやって説得しよう…」

ドイツみちこは、普段芸人として活動しながら遺品整理で働き、38歳で「強くなりたい!」と身体を鍛え始めてボディビル世界大会3位入賞。44歳で「もっと強くなりたい!」と本気で女相撲を始めた。

そんなストイックに強くなりたい女に「ヒマラヤの景色見たいから12日間休みたい」なんて軽く言ったら、その場で“突き落とし”を食らっても仕方がない。

そして、出発まで2ヶ月を切ったある日の晩、私は意を決してドイツみちこに言った。

「じつはね…ちょっと高いところをバイクで走ろうと思ってるんだけど…」

「群馬の山?」

「もうちょっと高いかな…」

「富士山?」

「ヒマラヤ。12日間」

「………!」

するとドイツみちこが、まるで合コンで背中を押してくれる女友達ぐらいの軽いノリで言った。

「いいじゃん! いいじゃん! いけいけいけー!」

まさかのありがたい肩透かし。ふぅ、強くなりたい女は器がでかいぜ。この相方の言葉が“決まり手”となり、また一歩、ヒマラヤの景色が近づいた。

それからの2ヶ月はあっという間だった。国際免許を取得したり、インドに入国するためのVISAを取得したり。標高が高いところなので低酸素トレーニングにも通った。

そして、ついに出発の日!

インドへ旅立つ私の頭の中にドラゴンボールのあの歌が流れてきた。

「あぁ…あれはヒマラヤツーリングへ向けた私のテーマソングだったのか(絶対に違う)」と、橋爪ヨウコ38歳独身女芸人の摩訶不思議なアドベンチャーがこれから始まるぜ。

「オラ、わくわくすっぞ!」

次回に続く!

私が書きました!
こじらせハスキー
橋爪ヨウコ
1985年生まれ、群馬県出身。お笑いコンビ「こじらせハスキー」として活動中。10代からずっと夢だった大型バイク(スポーツスターXL883N)に乗り、 バイクYouTube【ようこそ!づめちゃんねる】(https://youtube.com/@user-ly2dd5sf5p?si=hMfVM7GwFunikwA4)にてツーリング動画を定期的にUP中。

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