マイタケ/天然物は伝説級の超レア菌だけど、都会の公園に生えていて愕然

2019.10.30

私が書きました!
BE-PAL副編集長
吉尾拓郎
長野県の山間部育ちで、小さい頃から秋のレジャーは家族総出のキノコ狩りと決まっていた。たまの休みは、関東近郊の里山を巡っています。

採って楽しい 食べて美味しい 野生の食菌、探してみよう!

秋も深くなったある日、キノコ仲間と、亜高山帯に遠征していました。この日の成果はぼちぼちで、シモフリシメジやクロカワといった美味なキノコが籠の中程まで採れました。

下山して、電波が入るところで、菌友の一人で都内でレストランを経営している料理人にラインを入れました。

「大漁でした♪」

いわゆる自慢ラインです。

実際にラインした写真。雨に濡れたシモフリシメジ。美味しいんですよ・・・。

すると、すぐに返信がありました。

「近所にマイタケ生えてたよ」

写真付きです。ランチ営業後に近所の公園で発見したそうです。ついでにクロラッパタケ(美味!)も大量に採っています。

カウンターパンチが強すぎて、その場にヘナヘナと崩れ落ちそうになりました。

店の近くということは、かなりの都心部です。

・・・暗いうちに起き出して、片道数時間も高速飛ばして、ヒイヒイ言いながら山登って、僕らは何をやってたんだ。

いや、シモフリもクロカワも最高に旨いきのこなのですが、この時点で、私、自分でマイタケ採ったことなかった。

「喰う?」とラインは続いたので、その晩の予約をその場で入れて、都内へ戻りました。

店の扉を開けると、キノコの香りが漂っています。大きさは1キロ程度で、マイタケとしてはやや小ぶりですが、シェフによると、その場所では、それ以上は大きくならないんだそうです。というか、今まで同じ場所で何度も採っているというのです。繰り返しますが、普通の公園です。

シェフは、おもむろにピザ生地のようなものを広げだし、マイタケを3等分してから、そのひとつを生地の中心において、大きな餃子のように包んでから、オーブンで焼き始めました。イタリア料理のカルツォーネです。

オーブンから漂ってくる香りをアテに白ワインを舐めていると、きれいに焼き上がったカルツォーネが目の前にやってきました。

軽く焦げ目が付いた生地にナイフを入れると、バリッと割れて、ブワッと吹き上がるようにマイタケの香りが立ち上りました。噂に聞いてたけど、天然マイタケ、パックで売っているアレとは別物です。マイタケの中に閉じ込められていた旨味が、スープになって、生地の中に溢れています。これは、旨いです。

そして、今年の夏、とうとう私にも幸せが訪れました。チチタケを探して長野の山を歩いていたところ、時季外れのマイタケを発見してしまったのです! 

舞い踊りながら収穫して、家に持って帰りました。小さい頃からきのこ狩りをしているわりに、自分で採ったことがないキノコは、結構いっぱいあります。マイタケの他にも、マツタケ、コウタケ、ホンシメジ。雑キノコが好きすぎることもあって、狙わないと難しくて狙ってもやっぱり難しいA級菌とは無縁のキノコライフでしたが、とうとうその一角を崩すことができたのです。次に狙うは、ホンシメジあたりかな。今年はもうたぶん無理だけど、来年はクビというか傘の付け根あたりを洗って待っていていただきたい。

小ぶりながら、天然マイタケ。見つけたとき、小躍りするって、こういうことなんだって思いました。

 

天然マイタケのカルツォーネ

300グラムくらいの天然マイタケ入り

材料

マイタケ・・・300mg程度

強力粉・・・125g

薄力粉・・・25g

塩・・・3g 

砂糖・・・2g 

イースト菌・・・2g 

ぬるま湯・・・75ml 

オリーブオイル・・・適量

作り方

①薄力粉と強力粉、塩、砂糖をボウルに入れる。ぬるま湯にイースト菌を入れてかき混ぜ、ボウルに注ぎ、水分が馴染むまでこねる。オリーブオイルを大さじ1程度加えて、さらにこねて、30Cくらいで30分ほど放置(オーブンに発酵機能などがあればそれを使うと便利)。

 ②生地がふくらんだのを確認したら、まな板の上で軽く広げては折りたたむようにして、何度もこね直す。打ち粉(分量外)を振りながら、麺棒で生地を形よく広げて、厚めの円盤状にする。

 ③オーブンシートの上に生地を置き、いくつかの房に分けたマイタケをのせ、上からオリーブオイルを軽めにかける。

 ④生地を真ん中から折り返して、マイタケを包み、フチをきっちり留める。

 220Cのオーブン(電気オーブンの場合は250Cの設定がよい)で10分焼いて完成。

ぶわっと来ます。香りが。

 

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