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ダートジャンプってどんな遊び?兵庫の「662トレイル」へ遊びに行ってみた

2020.10.23

私が書きました!
CX / BMXアスリート
腰山雅大
自転車歴20年の社会人アスリート。BMXパーク競技を経て泥の中をレースするシクロクロスへ参戦、ボーダーレスな自転車競技活動を続けている。All-City Cyclesの本国契約ライダーとして国内トップカテゴリーを走る一方、本職では自動車整備業に従事。乗り物のほかコーヒー、銭湯、カメラにアウトドアなど、趣味は常に多彩でオーバーフロー気味。https://www.instagram.com/vhlg/

自転車競技のひとつ、ダートジャンプ

兵庫県西宮市営のダートジャンプ施設「662トレイル」にお邪魔した

お外遊びの定番=サイクリングには、様々なスタイルの遊び方が存在している。細いタイヤと前傾姿勢のポジションで走るロードバイク や、山道を走るマウンテンバイク、そのハイブリッドのようなグラベルバイクというものもある。また東京オリンピックから競技に加わった「BMXパーク」という施設のセクション(遊ぶスポットの総称)を使って行なうものまで多岐に渡る。そんな遊び方の中から、今回は、土で作ったセクションを舞台にオフロード自転車で遊ぶ「ダートジャンプ」に焦点を当ててみた。

知られざるダートジャンプの生い立ち

手前に見えるのがダートジャンプ用のマウンテンバイク。サドルが低く、ギアが1速だけのものも多い

「ダートジャンプ」と聞けば、その名前からどのようなことをする競技なのかは、なんとなくイメージできると思う。土を掘り起こし、飛び出し面と着地面を盛ったジャンプ台を作り、そこを自転車で飛び越える。まさにその通りである。しかしマイナースポーツとして、ひそかに成長してきた競技でもあり、その実態はあまり知られていない。

こちらはBMX。鉄製のフレームと太いタイヤが特徴的

遊ぶ自転車は前述のマウンテンバイクやBMXが用いられることが多い。とくにこのジャンルの歴史を語るうえで、BMXの文化は不可避だ。土の上で着順を競うBMXレースというジャンルから派生し、ジャンプに特化した競技となったことが起源。海外など多くの場合は、山の中や、ひと目につかない場所にダートジャンプ専用のコースが非公式に作られ、そのエリアで乗るライダーたち=ローカルのみに占有されることが多い。

兵庫県西宮市の公共施設「662トレイル」とは?

ちょうど20年前、2000年11月に撮影された「662トレイル」の姿

今回私が訪れた、兵庫県西宮市の「662トレイル」も似たような歴史を持つ。BMXやマウンテンバイクに詳しい仲間うちで、海外にダートジャンプという文化があることが話題となり、ローカルライダーだけでこっそり開拓できるような場所を見つけたことから歴史は始まっている。当然無許可でスタートしたものの、規模が大きくなるに連れて「この場所を残したい」というローカルたちの気持ちが行動に変わっていった。

同じアングルで2020年10月の模様を撮影してみた。ここに写っているジャンプのすべてが手で掘り起こされ、作られている

ライダーたちは、地元のボランティア活動(近くの浜のゴミ拾い)に参加したり、西宮ならではの酒蔵巡りの観光ツアーに参加し、地元の方とのコネクションを広げていった。その中で地元の市議と知り合い、この場所を公式に認めてもらう具体的な活動へと進んでいった。具体的な内容は長くなってしまうので割愛するが、正しい方法と手順で市と交渉し、数年前に正式な市の総合公園の一部として晴れてオープンすることになった。

ダートジャンプ内のセクションの種類について

飛び面と着地面、その間がないものを「キャニオン」と呼ぶ。これは上級者向けのセクションだ

さて、そのダートジャンプ競技にも様々な種類のセクションが存在する。この競技の花形ともいえるジャンプ台の一種で、飛び面と着地面が完全に分かれたものを「キャニオン」と呼ぶ。ジャンプをするのに必要最低限の土だけを盛った末にこのような形になったものゆえ、初心者にとっては敷居が高いだろう。

初心者が楽しめるセクションもある!

対してジャンプをしなくても(できなくても)十分楽しく遊べるのが「パンプセクション」だ。コーナーにタイヤを押し付けて曲がる「バームセクション」。これらが複合し、繰り返して遊べるものを「パンプトラック」と呼んでいる。

施設に常設されているパンプセクション。飛ばずに走行できるので老若男女、誰でも楽しむことができる

パンプセクションでは、自転車のペダルを漕ぐのではなく、盛り上がった土でタイミングよく自転車を押し付ける(パンプする)ことで自転車が進んでいく。要領的にはブランコで高い位置まで加速する感覚と同じで、慣れてくればパンプトラック全体をペダリングなしで何周もできるようになる。じつはこれ、自転車を正しく前へ進める基礎的な動作でもある。海外の自転車競技シーンでは、子供のうちにパンプトラックなど土の上で自転車で遊ばせることで、自転車の基礎的な動きを学ぶという流れも確立されているほどだ。

大盛り上がりだった開設20周年記念イベント

タイム計測でバームセクションを楽しむライダー

ここ662トレイルには、周回できるパンプトラックのほか、下り基調の長いセクションもある。今回私がお邪魔させていただいた日は「開設20周年記念イベント」ということで、タイム計測などの走行会が開催されていた。この日は、4歳児から上はなんと65歳まで、幅広い層のライダーが集まってダートジャンプを楽しんでいた。ジャンプができるできないには関係なく、誰もが気軽に楽しめるこのジャンルならではの光景だ。

コーステープはこの日だけ特別に設けられたもの。決められたセクションを急いで通過するライダーに、観客から声援が飛ぶ

この場所の利用について大きな制限はないが、必ずヘルメットとパッドを着用のうえ、しっかり整備した自転車で遊んでいただきたい。またセクションのほとんどは、有志が手掘りで作り、日々メンテナンスして走りやすいコンディションを保っている。そのため雨の影響や、走行後に劣化したコースを補修作業している場合は、必ず作業をしている人(ライダー仲間)に声をかけるなど、感謝の気持ちを伝えて楽しんでほしい。

下り基調のセクションを走るライダーは、なんとこの日もっとも若い4歳児!

■施設情報

西宮浜総合公園自転車専用広場(通称「662トレイル」)

所在地/兵庫県西宮市西宮浜3丁目 西宮浜総合公園内
利用可能日/1月4日から12月28日
利用時間/9:00~20:30
詳しい情報は、下記をご覧ください。
https://www.nishi.or.jp/access/sports/koen/nishinomiyahama.html

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