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    2020.02.02

    【燻製入門】自作でできる!燻製器の作り方と食材選びのポイント

    私が書きました!
    ラテンアメリカ愛好家
    志田岳弥
    1991年生まれ。琉球大学農学部を卒業後、ペルーで2年間を過ごす。帰国後、日本流通産業新聞社に記者として入社。2年後に会社を辞めて再び南米へ渡航し、チリのサーモン養殖を取材。「月刊養殖ビジネス(緑書房)」などに寄稿。部屋でペルーのラジオ番組「パンアメリカーナ」を聴くことがマイブーム。https://note.com/takes102

    燻製には正解がなく、奥が深い!

    アウトドアの良さは、正解がなくて、実践者のこだわりに溢れているところだと思います。それと同じように、「燻製」もなかなか奥が深く、手軽に始められるので面白い。というわけでこれから定期的に、アウトドア、キャンプでの燻製について書いていこうというわけです。とはいえ僕は燻製については初心者なので、よく行く燻製屋のアドバイスなんかも聞きながら、みなさんに記事をお届けするとしましょう。

    「まず自分の手を動かす」というのが僕のちっぽけなポリシーでして、今回は自作燻製器のお話。燻製器の作り方や使う際のポイント、初めての燻製にオススメな食材をまとめて紹介します!

    燻製器の種類

    正解がないって言ったって、辞書よりちょっと詳しい知識ぐらいは持っておかなきゃ話になりません。まず個人向けの燻製器は、大きく2タイプに分けることができます。ざっとそれぞれの特徴を見てみましょう。

    ①箱型

    箱型の燻製器は、野外用のものがほとんど。ダンボール箱で自作したことがある人もいるかもしれません。大きさのラインアップも豊富で、目指す燻製によって使い分けられます。

    ②鍋タイプ

    鍋タイプの燻製器は、室内のキッチンでも使える設計になっているものが多いです。コンパクトで器内が高温になりやすいので、基本的には”熱燻”にしか使えません。

    燻し方の種類

    熱燻。初めて聞いた方がいるかもしれません。「熱」と表すように、熱燻、温燻、冷燻と燻し方はその温度によって分けられています。

     

     

    熱燻は、ライトに風味だけ楽しみたいときに向いています。アウトドアで最も実践される手法ではないでしょうか。温燻はハムやベーコンに用いられる、実は最も一般的な手法です。保存性バツグンの冷燻は、温度からして日本の夏場にはできませんね。

    一風変わった”おかもち型燻製器”

    さて、基本的な知識はこれくらいにして、実践に入りましょう。今回作るのは、小さい箱型の燻製器です。イメージは出前ラーメンのおかもち。蓋を引き上げたときに、ぶわっと煙が上がって「ヘイお待ちっ!」とやるイメージです。

    材料はベニヤ板と、木製のレール。蓋以外の部分は、厚さ3m程度の板で作ります。材料費は約1000円で、所要時間は1時間ほど。ファーストステップにふさわしいですね。揃えた材料は、お好みの大きさの燻製器を目指してカットします。隙間があると燻製器内部から熱や煙が漏れるので、慎重に設計しましょう。組み立には釘と木工用ボンドを使用します。

    今回はこだわりポイントとして、食材を吊す添木や持ち手に、その辺で拾った枝を使用。なかなか味があるんじゃないですか。

    自作・燻製器のポイント

    1.煙や熱が漏れないよう、設計は慎重に!
    
    2.自分なりのこだわり、遊び心を盛り込もう!
    
    

    初心者向け食材3選

    初めての燻製にオススメな食材は、下ごしらえが必要ないものです。燻製は通常、食材の下処理に始まり、余計な水分を抜くために塩漬けをしたり、そのあと塩抜きをしたりと、燻すの工程に日にちがかかります。僕がよく行く燻製屋のおっちゃんによると、この燻す前段階が燻製作りにおいては超重要なんだとか。つまり、下ごしらえは燻製づくりの深淵なわけです。僕みたいな初心者がいきなりそんなところへ踏み込んでは、溺れてしまいます。そこで今回チョイスした、初めてでも燻製作りが成功する3つの食材を紹介します。

    1 うずら卵の水煮

    茹でるという作業さえしたくないという人間が、本当に燻製なんてつくれるのでしょうか。できるんです。この調理済みのうずらを燻製器にセットした網に置くだけで、誰でも上手に燻せます。

    2 カマンベールチーズ

    大定番ですね。通常のカマンベールの隣に、燻製カマンベールチーズがたまに陳列してあります。数十円増しで販売されていますが、浮気してはいけません。燻製づくりで大切なのは、プロセスです。「これから自分がつくる燻製が一番うまい!」と信じて、普通の安いカマンベールチーズを選びましょう。

    3 さつま揚げ

    揚げてあるということは、すでに余分な水分が飛んでいるということ。塩漬けをせず、余分な水気を高温の油で飛ばして、あとは燻されるのを待つだけ、という食材が「さつま揚げ」なのです。

    今回は、冷蔵庫にあったサーモンの切り身と、タチウオも持参。その他、ナッツとった乾いた食材や、魚の干物なんかもオススメ!

    煙のチェックをお忘れなく

    さて、燻製器を作り終えて食材を調達したら、さっそく燻していきましょう。下処理が必要ない食材ばかりを選んだので、楽しく焚き火をやりながら、そのわきで燻すだけです。

    燻製材にもいろいろとあります。今回は、アウトドア用品メーカーのSOTOが販売している、スモークチップをチョイス。コッヘルの蓋にチップを適量盛り、バーナーで下から加熱します。モクモクと煙ってきたら、燻製器を上から被せて30分ほど待ちます。

    たまに煙が消えることもあるので、燻製器の状態はちょこちょこチェックしましょう。焚き火を囲んだおしゃべりや、ほかの料理づくりに専念しすぎると、「さあ燻製はどうなった」というときに、全く燻せていないこともあります。

    どうでしょう。うまい具合に燻されました。「ヘイお待ちっ!」という感じもイメージ通りで、味も抜群に美味しいです。あえて文句をつけるなら、調子に乗って食べすぎると、少しくどさを感じる程度。燻製時間が長かったのかもしれません。これも好みに合わせて、時間を調節しましょう。

    まとめ

    さて、いかがでしたでしょうか。誰でも実践できて、自分好みのスタイルや味を探していけるのが燻製です。

    特に熱燻は、1日あればできてしまうので、デイキャンプにもぴったり。みなさんも、是非いろいろと試してみてください!

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