消臭効果もある!?モノトーンが美しいカシオ「プロトレック」の新作
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    2019.12.15

    消臭効果もある!?モノトーンが美しいカシオ「プロトレック」の新作

    私が書きました!
    アウトドアライター
    高橋庄太郎
    アウトドア系ライター。高校山岳部で山歩きを始めた関係で、今もいちばんの得意分野は「山」だが、川や海でのカヤックなども大好物。『山道具 選び方、使い方』(枻出版社)など著書も多数で、イベントやテレビ番組への出演も増えている。

    アウトドアウェアは街で着たくない。だけど腕時計は……

    アウトドア系ライターという仕事柄、僕はアウトドア用のウェアをたっぷりと持っています。それはもう、売れるほどに。だけど、街中で着るのはダウンのベストと一部のブーツ程度なんですね。だって嫌じゃないですか、山でも街でも同じものを着ているなんて。そもそも僕のアウトドアウェアはどれも薄汚れているし、街ではこぎれいにしておいたほうが、男の僕でも少しは気分もあがるというものです。

    しかし腕時計となると、なぜか山でも街でも同じもの。さすがに冠婚葬祭のときはカジュアルなアウトドアウォッチはイマイチなので、父からもらったオメガなどを似合わないのに使っていたりもしますが、基本はいつもアウトドア系なのであります。

    ブランドでいえば、カシオのプロトレックかスント。この2つのブランドは僕にとって圧倒的存在で、どちらももう20年くらい前から愛用し始めています。そして、機能が進化したり、僕好みのデザインが登場したりすると、ついつい新しいものを手に入れてしまい……。そのなかのいくつかを用途や気分で使い分けつつ、故障していても愛着があるものは残しておいたりして、僕の自宅にはいまや合計10数個のアウトドアウォッチが眠っています。

    僕がこれまで使ってきたプロトレック。バッテリー切れのものもありますが、右の2つは現役です。

     数年ぶりに、プロトレックの新モデルを入手!

    そんな僕が、最近購入したのは、プロトレックの新作。シックなモノトーンが美しいPRW-60YBM-1AJFというモデルです。外見的なもうひとつの特徴は、ブラックのクロスバンド。アウトドア用の時計のバンドは、その大半が柔らかな樹脂製で、一部がチタンなどの金属ですが、そのなかでこのように繊維を織り込んだクロスバンドは少数派でしょう。プロトレックのいくつかの新作の中で、僕が「PRW-60YBM-1AJF」に惹かれたのは、モノトーンのフェイスのカッコよさと、このクロスバンドの新鮮さにあるのでした。

    上品なボックスに入っていた「PRW-60YBM-1AJF」。腕時計のようなものは、パッケージも大事ですよね。

    ところで、ここまで2度ほど「PRW-60YBM-1AJF」という名称を使ってきましたが、このアルファベットが並んだ製品名、どうしても僕には覚えられません。だから、今回の原稿では、はじめに同社のウェブサイトからコピーしてきていたりして……。プロトレックは大好きなブランドですが、こういうモデル名だけはやめてくれればいいのにな。もっと覚えやすい愛称を付けたほうが、製品の認知度が上がるような気もします。

    文字盤のごく一部がうっすらとイエローなだけで、ほぼ完璧にブラック&ホワイト。

     そんなわけで、僕はここから「PRW-60YBM-1AJF」のことを、勝手に「シロクロ」と呼んでいきます。じつは僕、展示会ではじめてコレを見たときから購入したいと思い、勝手にコードネーム「シロクロ」と名付け、しっかりと頭の中に残しておいたからです。

    勝手に命名。その名は単純に「シロクロ」

    とはいえ、「シロクロ」の本名はやはり「PRW-60YBM-1AJF」。プロトレックのなかの「PRW-60」シリーズの一員です。「PRW-60」はクライマーラインに位置付けられ、クライミング時に邪魔にならないようにサイズが小さく、軽量であるのが特徴。もちろん、方位、気圧、温度、高度といったアウトドアウォッチに必要な機能をたっぷり備えています。だけど機能的なことをここで書き始めるとキリがないので、細かいことはブランドのウェブサイトを見ていただいたほうが早いですよ。

    小さくて薄い「シロクロ」は、長袖のウェアを着ていても邪魔にならないのが大きな長所。

    現在、「PRW-60」シリーズには4種のモデルがそろっています。そのなかでシロクロを特徴付けるのは、やはりブラックのクロスバンド。これはただの化繊素材ではなく、高度な消臭機能を持っていることで有名な「MXP」の特殊繊維が使われています。だから、多少汚れたところで、一般のバンドほど匂わないというんですね。僕はかなりの汗かきで、樹脂製のバンドの腕時計をしていると、いつのまにか裏側にべったりと汚れが付き、放っておくと嫌な匂いが漂い始めることもありますが、その点、MXPの消臭素材が使われていれば少しは安心というものです。

    シロクロのクロスバンドには、MXPの白いタグが。このタグは意外と目立ち、バンドの色も本体と同じようにシロクロになっていたのでした。

    消臭効果がある「MXP」。だけどタグはちょっと邪魔かも

    ただ、このMXPのタグは一部しかクロスバンドに縫い込まれておらず、浮き上がってきてちょっと邪魔に感じるというのが正直なところ。いっそ切ってしまおうかとも思いましたが、会ったこともない想像上のMXPを作っている人の顔がぼんやりと浮かんできて、何となくカットするのはためらわれます。

     だけど、シロクロを腕にはめてみると、見た目には思ったほどは邪魔ではなかったんですね。タグがバンドが2重になる部分に位置するので、使用しているときは外から見えなくなるからです。とはいえ、クロスバンドで腕に留めるとき、タグがあるために遊環(バンドの余分な部分を差し込んで固定する金具)にバンドの先端を通そうとすると引っかかってしまい、ちょっとしたストレスも。やはりこういう形でタグをつけるのはよろしくない気がします。これがシロクロ唯一のイマイチな点かもしれません。

    買ってよかった……。満足感が押し寄せる

    でも、白いタグの件など些細なこと。トータルでみれば圧倒的に満足! 樹脂製や金属製に比べれば、織物のクロスバンドは傷みやすく、見方によっては子供っぽく感じられるかもしれませんが、個人的にはこんな繊維製品のの優し気な雰囲気はたまりません。ただ、傷み始めて繊維が毛羽立ち始めたら、急激に貧相に見えてくる恐れもないわけではないでしょう。街中でも上品にシロクロを使い続けるためにも、バンドが傷み始めたらすぐに買い直して交換しようと思いました。

    やはりシックでカッコいいシロクロ。これなら冠婚葬祭でもいけるかも。

    これで僕のプロトレックは計5つ。そのうち、機能的にも支障なく使える「現役」はシロクロが加わることで、計3つに。こんなに持っていても仕方ないとは思いつつも、どれも愛着があってなかなか手放せないんですよね。

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