素顔の中国に触れる!「2025年中国ドキュメンタリー映画祭 In Japan」開催 | 映画 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2025.11.03

    素顔の中国に触れる!「2025年中国ドキュメンタリー映画祭 In Japan」開催

    素顔の中国に触れる!「2025年中国ドキュメンタリー映画祭 In Japan」開催
    「リアルすぎる中国が、ここにある」――。「2025年中国ドキュメンタリー映画祭 In Japan」が11月7日~20日まで角川シネマ有楽町で開催。実行委員会委員長を務めたのは、昨年『劇場版 再会長江』を発表した竹内亮監督。どんな映画祭に? 中国・南京在住で、個人及び関連の総SNSフォロワー数1,000万人超のインフルエンサーでもある監督に聞きました。
    Text
    ポスター
    11月7日~20日まで角川シネマ有楽町で開催。©2025『中国ドキュメンタリー映画祭 In Japan』組織委員会
    監督
    竹内亮監督。

    【プロフィール】
    1978年、千葉県出身。ディレクターとして「ガイアの夜明け」(テレビ東京)、「世界遺産」(NHK)などを制作。2013年、中国人の妻と南京市に移住。2015年に『我住在这里的理由』の番組制作を開始し、200人以上の日本に住む中国人、中国に住む日本人に密着し、動画サイトで4年間に再生回数6億回を突破。2021年、Newsweek誌「世界が尊敬する日本人100」選出。著書に「架僑 中国を第二の故郷にした日本人」(角川書店)がある。2024年『再会長江』は北京国際映画祭上映作品に選出。

    「一昨年、『竹内亮のドキュメンタリーウィーク』と題して過去の作品を上映したところ、予想以上に好評で。次回は僕の作品だけではなく、中国のドキュメンタリー作品を紹介したいと思っていたのがひとつ。それと『再会長江』を撮ってから中国の映画祭に呼ばれ、多くの著名な映画監督と知り合う機会が増えて。これは、彼らと一緒にやらないと意味がないなと」

    竹内亮監督は、「2025年中国ドキュメンタリー映画祭 In Japan」開催の経緯をそう振り返る。今回上映されるのは、自身の最新作で中国残留孤児を描いた『名無しの子』を含む全5本。

    「歴史モノは省き、ありのままの今の中国を描く作品がいいだろうと。直近、5年以内につくられた作品をまず20本選び、そこから10本に絞って。日本の審査員に観てもらい、日本の観客に興味を持ってもらえそうな作品を投票形式で4本選びました」

    「北京婚活女子戦争」
    『北京女子婚活戦争』/監督:董雪瑩(ドン・シュエイン)
    ©『中国ドキュメンタリー映画祭In Japan』組織委員会/United Entertainment Partners 

    審査員はドキュメンタリーディレクター、大学教授、YouTuberら多彩な顔触れ。彼らが選んだのは、貧しい家庭に育った少年たちが野球を通して成長する姿を追った『出稼ぎ野球少年』ほか、『武漢の嵐』、『カンフースタントマン』、『北京女子婚活戦争』というカラフルなラインナップだった。ん? 北京女子の婚活!?

    「日本人女性と一見、似ているようで、中国の女性は全然違う。全然共感出来ないところが面白いんです。でも、バブルを知る世代なら共感出来るのかも。簡単にいうと‟三高”のように、お金があって背が高く、学歴も、収入も高くないとダメ。しかも肌が白くないと! って(笑)。それで今は30代から上の女性自身が三高なんです。高収入、高学齢、高年齢、それで結婚出来ないという現象が起きています。男がびびって、近寄らない。そういう女性がたくさんいるんですね。日本で大企業の社長を務める女性は少ないと思いますが、中国では全然少数派ではないので」

    ゲスト
    竹内亮監督作『再会長江』でナレーションを務めた小島瑠璃子さんがスペシャルゲスト。

     竹内監督の前作『再会長江』で描き出したのは、中国10年の激動の記録。価値観がひっくり返るほどの変化が、ものすごいスピードで展開する。そんな中国の、今の姿だった。

    「ここ数年で日本に引っ越した人が非常に多いと感じています。先日代々木公園で『チャイナフェスティバル2025』というイベントに参加したんです。中華料理の屋台がたくさん出て、中国文化を広めるというお祭りで。僕は『名無しの子』を宣伝したのですが、そこに来る多くの人が在日中国人でした。しかも最近、来たばかりで、半分ほどの人が日本語をしゃべれなかった。ああこんなに増えているんだなと」

    それは確かに、日本で暮らしていても実感していることもである。

    「日中関係は、これから新時代に入っていくと思います。まったく関わらないで生きることは不可能になる、そんな、誰も経験したことのない時代に。だからこそ、お互いを知るべきですよね。知らないままでは‟中国って怖いな”と思ってしまったり、逆に日本に来たことがない人の中には、‟日本は怖い”という人もいまだにたくさんいますから。だからこそ、お互いに知り合わないと。ドキュメンタリーのいいところは、本当の姿を見られることです。のぞき見が出来る。この映画祭を通して、隣をのぞき見しましょう!」

    浅見祥子さん

    映画ライター

    映画ライター。『BE-PAL』(小学館)のほか、『田舎暮らしの本』(宝島社)などの雑誌、「大人のおしゃれ手帖」(宝島社)、「シネマトゥデイ」などのWEB媒体で映画レビュー、俳優&監督インタビューを執筆。10月発売の藤原大祐パーソナルブック「FeatT.」(ワニブックス)でインタビューを担当。

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