まるで大福!サラサラパウダーな「フクラガエル」~マツコの知らない世界にも出演した富田京一さんが教える“珍獣飼育ノウハウ”~ | 本 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • 2019.03.22

    まるで大福!サラサラパウダーな「フクラガエル」~マツコの知らない世界にも出演した富田京一さんが教える“珍獣飼育ノウハウ”~

    かつて『BE-PAL』で連載していた「なんでも飼ってやろう」のトミちゃんこと富田京一さんが帰ってきた! 珍獣飼育40年以上のノウハウをつめこんだ新刊『ヘンな動物といっしょ』から、よりぬきをお届けします。

    ヌルヌルしないし、飛びはねないよ♪

    世の中にはカエルだけがなぜか苦手という人もかなりいる。きらいな人にそのワケを聞くと、たいてい「ヌルヌルしているから」「いきなり飛びはねるから」という返事が返ってくる。その2大理由のどちらにもあてはまらない、ある意味では最もカエルらしからぬカエルがフクラガエルだ。

    なにしろ水にはほとんど入らず、皮ふはほぼかわいており、飛びはねることもできない。全身に細かい砂つぶがくっついているため手ざわりはサラサラで、小さな大福もちに目と手足が付いているようなものだ。

    丸くてかわいいけど怒ってるぞ!


    ふだんから真ん丸の体形だが、おこるとフグのようによけいにふくらむ。それが風船みたいであり、またそのときのポーズは後ろ足をつっ張って前のめりになるから、すもうの立ち合いのようにも見える。

    チャームポイントは、プルプルのおしり&おちょぼ口

    フクラガエルはカエルとは思えないほどのおちょぼ口で、小さな昆虫だけを何十ぴきも吸い込むように食べていく。真ん丸だから、まるで生きたロボットそうじ機のようでもある。

    地上では、ねこのような足どりでときおり立ち止まりながら、ちょこちょこと小刻みに歩く。歩くたびプルプルふるえるおしりが、とってもキュート!

    手足は短く水かきもない。卵は地中に産み、オタマジャクシではなくカエルの姿でふ化する。欧米では「バルーンフロッグ」とか「スモウフロッグ」とかよばれるが、どちらもナイスなネーミングだ!!

    【フクラガエルいきものデータ】

    <両生類>
    分類……無尾類・フクラガエル類
    大きさ…体長4~6㎝
    分布……アフリカ南部
    最もよく知られているのが日本のアマガエルより少し大きいアメフクラガエル。ふだんは地中にかくれて生活し、まとまった雨が降ったときだけ大量に出現する。

    著者/富田京一
    1966年福島県生まれ。肉食爬虫類研究所代表。は虫類・恐竜研究家として、国内各地で開催されている恐竜展に学術協力者として参加。『そうだったのか! 初耳恐竜学』(小学館)が好評発売中!

    『ヘンな動物といっしょ』

    イラスト/コハラアキコ

    NEW ARTICLES

    『 本 』新着編集部記事

    暖かい場所に未知のあの虫を探して…極北には不思議な古事が起きて…読み始めたら完読必至の良書2選

    2024.03.24

    シマフクロウの生態、ミミズなどの生物も含めた複雑な組成の土中…知らない世界を学べる2冊

    2024.02.19

    霊長類学者・山極寿一の人気連載がついに新書化!ゴリラの目を通して、人類が進むべき道を探る

    2024.02.07

    発酵食品のルーツはどこに?熊との死闘の先には…読み応えのある新刊書2選

    2024.01.26

    シンプルライフの名著、ソロー『森の生活』を読みなおそう!

    2024.01.03

    春が来る前に読んでおきたい!自然を見る目や考え方が養われる良書4選

    2023.12.19

    寒い時期は読書で冒険してみない? 大自然での旅、環境調査をつづった良書2冊

    2023.11.23

    生き物の不思議が楽しく学べる秋のおすすめBOOK2選

    2023.11.08