そんなチェアの沼から脱出するひとつのヒントが究極にシンプルで座り心地はお墨付きの"座椅子"にあります。今回は、日本人にとって相性が良く、究極のシンプルさを持つ座椅子の魅力を3つ紹介します。
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1:人間がダメになる椅子

キャンプの座椅子は、その名の通り、日本に昔からある座椅子と同じように背もたれがあって、足がない椅子のことです。
アウトドア用のチェアの中でももっとも地面に近いチェアで、土や草の上はもちろん、切り株の上でも、砂の上でも、氷の上でも、お尻が収まるスペースさえあればどこでも好きな背もたれの角度で座ることができます。

また、お尻だけではなく、身体全体がチェアと一体化したような座り心地は、他のチェアにはない感覚があります。そのため、地べたに座り、自分と同じ高さにある焚き火を眺めながら薪をひとつ放り込み、マグカップを持ったら、はい、お尻と座椅子、そして地面はもうくっついてしまって離れません。
一度座ったら”人間がダメになる”といっても過言ではないくらい、もう何もしたくない、動きたくない、そういった衝動に駆られてしまう魅力があります。
アウトドア用の座椅子の元祖は1987年に創業されたアメリカ「CRAZY CREEK(クレイジークリーク)」というブランドのモノで、商品のひとつの名は「THE CHAIR」。読み方によっては「ザ・イス=座椅子」っていうのも面白くないですか?今では様々なブランドからも同様の商品が生まれているので、選択肢も豊富です。
2:持ち運びが簡単

昨今は様々なタイプがありますが、基本形は写真の様にクッションパットを2つに畳んでトートバッグのような形になったものが多いです。そのため運搬がとても簡単です。
車の隙間に差し込んでもいいし、バックパックの背面に突っ込んでもいい。ピクニックなら必要最小限のモノをこの座椅子に挟み込んで持っていくのもこのチェアの楽しい使い方のひとつです。

3:お昼寝にも最適

このチェアの面白い所は、両サイドにあるサイドリリースバックルをはずせば簡単に1枚のマットになることです。長さは半身程度ですが、ちょっとした昼寝には最適だし、キャンプマットの厚みが足りなかったり地面からの冷気で寒くて寝られないときの「+1」にも使えます。
場合によってはこのチェアを見込んだキャンプマット選びができるので、装備のコンパクト化にも一役買ってくれます。

かれこれ30年以上愛用している僕も、時々椅子の沼で迷走しています…。でも、時々これを引っ張り出してフィールドに出ると、そのシンプルさと心地よさ、使い勝手はあなた次第という潔さに「やっぱりこれだよなあ〜」って思わせてくれるのがこの座椅子。みなさんも是非使ってみてください!








