昔、インドを旅行していたときのこと。駅でベンチに座って電車を待っていたら、お金をすられそうになった。ショートパンツの右ポケットにお札をつっこんでいたのだが、若い男がそれを指でつまもうとしていたのだ。「あっ」と気づいて、その男と目が合った。とっさのことで声も出ず、男はさっさと雑踏のなかに逃げていった(あの男、いまも元気に生きているだろうか)。
同じ旅のとき、寝台列車のいちばん上に寝ている間に、列車の床に置いてあったサンダルを盗まれた。駅に着いて裸足で歩いてサンダルを買える店を探したのだが、インドとはいえ、ホームレスでないかぎり裸足の人は少なく、ひどく恥ずかしい思いをした(あのサンダルはいまも誰か履いているだろうか。たしかTevaだった)。
一概に海外にドロボウが多いとは思いたくないが、盗まれたときにダメージが大きいのが海外旅行といえる。このPac Safeの「バイブ28」は、大事な荷物を盗難から守ってくれるバックパックである。
最近のセキュリティパックだけあって、ポケットにはスキミング防止の「RFID SAFE」加工が施されている。そのほか、生地に切り裂き防止のステンレスワイヤーが内蔵され、メインコンパートメントのファスナーは3段階ロックになっている。この3段階ロックはなかなか複雑にできているので、私のお札をすろうとしたあの男にはきっと開けられない。
ショルダーストラップは取りはずしができるが、その片方が「セキュリティクリップ」といって、これも着脱の仕方が複雑になっている。つまり、ショルダーストラップをはずして、なにか固定物に据え付けることができるのだ。世界のドロボウさんたち(とくに置き引きさん)に情報を与えないため、あえて写真は掲載しないが、私のサンダルを盗んだ男(女?)にはきっと開けられない。
このバックパックを背負って、あのサンダルを取り戻しに行こうか。

メインコンパートメントの3段階ロックファスナー。

「RFID SAFE」仕様のトップポケット。

ショルダーストラップをはずして背面に収納し、手提げバッグにすることができる。

シンプルなスクウェア型。
16,740円