震災から12年。今「ふくしま12市町村」への移住者が増えている理由 | 田舎暮らし・移住 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2023.03.17

    震災から12年。今「ふくしま12市町村」への移住者が増えている理由

    リモートワークが広がり、リタイアしてから田舎暮らしを楽しもうではなく、すぐにでも移住してみたいと考える人が増えました。また、新天地で新たなことにチャレンジする人も。

    そんな移住希望の人々に情報を発信する「ふくしま12市町村 移住PRイベント」が開催され、移住者の取材を行ったのんさんが登壇。トークショーも行われました。

    ふくしま12市町村の魅力をのんが動画でPR

    福島県の復興エリアとなる「ふくしま12市町村」。

    公益財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構が運営する「ふくしま12市町村移住支援センター」が、現状と移住の魅力をPRするため、俳優・創作あーちすとであるのんさんのYouTubeチャンネル「のんやろが!ちゃんねる」とコラボした動画を制作しました。

    なぜ福島県ではなく「ふくしま12市町村」なのか

    福島県全域ではなく、12市町村。それは、東日本大震災の際、福島第一原子力発電所の事故に伴う避難指示の対象となった田村市、南相馬市、川俣市、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯館村です。

    この12市町村は、震災被害の中でも他の地域とは違う顔を持つ地域。たとえ家が住める状態であっても、すべての人が避難指示などで故郷を離れなければいけませんでした。

    昨年の夏、ようやく避難解除された双葉町には、「東日本大震災・原子力災害伝承館」があり、災害発生から復興へ向けて歩んできた道のりを学ぶことができます。

    そんな12市町村への移住・定住を促進するため、福島県が202171日に設置したのが「ふくしま12市町村移住支援センター」。広域連携が効果的な事業や市町村による移住施策支援を行っています。

    「ふくしま12市町村」への移住者が増えている理由

    浪江町にある道の駅 なみえ。ポケモンの遊具が置かれた公園が印象的。

    「復興住民の帰還が進む中で、福島ロボットテストフィールドなどを中心に先端産業もあることから雇用が生まれ、移住者も増えています。移住して、起業する人も増えてきています」(ふくしま12市町村移住支援センター センター長 藤沢烈さん)

    移住で大切なのは、仕事はもちろんですが、地域のみなさんとのコミュニケーション。実は、それこそが、この12市町村の魅力です。

    「地元の経営者たちが移住してくる人たちの助けを行っています。この12市町村は、避難指示などですべての人が地元を一度は離れています。ほかの地域を知って、戻ってきた住人です。だからこそ、移住した人たちに温かいんだと思います」(センター長 藤沢さん)

    ふるさとは、遠きにありて思うものということでしょうか。自分から好んで離れたわけではなく、無理やり引き離されたのですから、より地元のよさを実感されているのかもしれません。2021年のセンター設置以降、移住は倍増し、地域の人だけでなく、移住者の企業やチャレンジも増加しています。

    ふくしま12市町村は「好きを包んでくれる」場所

    ふくしま12市町村の魅力を語るのんさん。

    センター長の藤沢さんからお手紙を受けたのんさんは、南相馬市への移住者であり、地元の食材を使ったレストランを経営する夫妻の元に訪れました。そして、2通目の手紙を受け取った際は、楢葉町でシェアハウス&食堂を運営する移住者のところへ行っています。

    その様子は、YouTubeチャンネル「のんやろが!ちゃんねる」で、202339日から公開中。動画タイトルは、「【福島ぶらり旅】のん、焚き火しながら今年1番だった福島のご馳走!」です。

    トークショーでも、とにかくご飯がおいしかったと笑顔で話すのんさんが印象的でした。また、やりたいことをもって移住した人、訪れてみてやりたいことが見つかった人の話も聞けたそう。

    12市町村の魅力については、「好きを包んでくれるところです。ダメなことはダメって注意してくれて、一緒に育んでくれるところです」と語っていました。

    確かに、地域ごとのしきたりなど、移住したばかりでは知らない習慣もあり、コミュニティに入りにくいなどの話も聞きます。そんな中、ダメといってそのまま突き返すのではなく、“育んでくれる”というのは、移住の人たちと共に歩みたいという地域の人々の思いの表れかもしれませんね。

    もし、のんさんが移住したら何をしてみたいかという質問には、「リボンアートをしてみたいです。町にとけこんだもので」とコメント。

    それを受けたセンター長の藤沢さんは、「いいですね。町にアートを広めようとしたり、アーティストの支援をしたりしている地域もあります。リボンは“Re born”、生まれ変わるという意味もあるので、ぜひ」と笑顔で答えていました。

    アートが溢れる街なんてすてきですね。

    東北は、第二の故郷と思っているのんさん。「温かく迎えてくれてうれしい。東北と一緒に歩んで、応援しているんですけど、逆に元気をもらっています」と、この場所への思いを話していました。

    東日本大震災から12年が経ち、13年目に入った今年。すぐに移住するというわけではなくても、ふくしま12市町村がどんなところなのか、まずは訪れることから始めてみるのもいいかもしれません。

    福島12市町村の移住ポータルサイト
    https://mirai-work.life/

     

    私が書きました!
    ロハスジャーナリスト。フリーアナウンサー。
    林ゆり
    関西を中心にテレビ、ラジオ、舞台などで活動後、東京に拠点を移し、執筆も始める。幼いころからオーガニックに囲まれて育ち、MYLOHASに創刊から携わる。LOHASを実践しながら、食べ物、コスメ、ファッションなど、地球にやさしく、私たちにもやさしいものについてWeb媒体やブログで発信中。

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