熊本「アウトドアフィールドのんねむ」のおとぎの家で過ごした贅沢な一日をレポート! | ナチュラルライフ 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

ナチュラルライフ

2023.03.23

熊本「アウトドアフィールドのんねむ」のおとぎの家で過ごした贅沢な一日をレポート!

宿泊宿、”ククの家”

今回宿泊した「ククの家」。

春ですね。

ポカポカ陽気に誘われて、週末に家族で熊本市西区河内町にある「アウトドアフィールドのんねむ」に行ってきました。

私が暮らす福岡県福岡市内からは1時間半、熊本県熊本市の市街地からは30分(いずれもクルマでの所要時間目安)。はじめはちょっと足をのばして出かけようくらいの気分でしたが、現地に到着してみてビックリ。まるで異国にタイムスリップしてきたかのような、非日常空間がそこにはありました。

おとぎ話に出てくるお菓子でつくられたような可愛らしい家、目の前に広がる海、ハンモックに大きなトランポリン、小鳥たちのさえずり。絵本の世界観を目指して、今も進化の途中にある「アウトドアフィールドのんねむ」での一日をご紹介します。

名もなき土地に作られた「絵本の世界」

「アウトドアフィールドのんねむ」は、おとぎ話や絵本の世界をイメージした宿場施設やデイキャンプの利用を提供している場所です。ピンクや黄色のカラフルな色使い、丸くて角のないぽってりとした形、メルヘンな装飾が可愛らしい家に加え、ミカンの段々畑、有明海や雲仙普賢岳、玉名市街地を一望できる絶好のロケーションが魅力のスポットです。

〝のんねむ″という名前の由来は、「no name(ノーネーム)」=〝名もなき土地″からきています。

オーナーの小堺康司さんの本業である、独自デザインのモノづくり技術と、年中夕日の見える立地を生かして、2017年より本格的に制作がスタートしました。翌年夏には第一号として絵本のおうち「ククの家」が完成。2019年には最大10名が宿泊可能な「ノームハウス」も完成しました。現在、3棟目、4棟目の制作を行っており、敷地内でその制作過程を目にすることができます。

のんねむの入り口

「アウトドアフィールドのんねむ」の入り口。モザイクタイルの看板はこちらで開催しているワークショップで作られたもの。この坂道を下っていくと、のんねむワールドが広がっています。

”ククの家”の裏

今回宿泊した「ククの家」を裏から見た様子。

ハンモックに座り夕日を眺める

「ククの家」の前のスペース。絶景を眺めながらハンモックに揺られる贅沢なひととき。

アトリエを夢見て出会ったアースバック工法

「アウトドアフィールドのんねむ」は、オーナーの小堺康司さんやパートナーの大山さん、同施設が主催しているモノづくりのワークショップの参加者によって作られています。

幼い頃から絵を描くことが好きだった小堺さんは、自分が書いた絵で人が喜んでくれること、感動してもらえたときに、これで生きていきたいと考えられたそうです。理想とする絵が描けずに、自問自答する日々が続く中で、〝絵を描く場所と自分自身の生き方″という課題を見つけた小堺さんは、自分の理想とする環境、場所を求める中で、最高のアトリエを作ろうとモノづくりの道に入っていきました。

2011年、神奈川県出身の小堺さんは、熊本の自然豊かな環境や〝エコビレッジ″というコンセプトに惚れ込み、熊本県の「三角エコビレッジ サイハテ」に移住します。そこで出会ったのが、自由なフォルムで作れるアースバック工法でした。

絵を描くように自由に空間を描くことができ、且つ、恒久性が期待できる素材で造るため、自分が死んでも何十年何百年と造ったものが残っていく可能性があることに衝撃を受けた小堺さん。以来、アースバッグ工法に夢中になり、10年間愚直に取り組んでこられました。言葉で伝えなくとも空間から自分の想いを感じてもらうことができる。そしてそれを見て感動してくれる人がいることが、小堺さんにとって大きなやり甲斐であり、生き甲斐ともなっているそうです。

そして、自分が好きな空間を一から作るために理想の場所を探していたところ、友人から「景色の良い場所がある」とこの地に連れてきてもらい、一目惚れ。「アウトドアフィールドのんねむ」の開拓が始まったそうです。

サウナを建設中

奥のピンクの家はアースバック工法によるサウナハウス。

家を建設中の風景

山を開拓して出てきた大きな岩。これらを活かしながら空間作りをしているそうです。

曲線構造が生み出すデザイン性と強さをもつ土の家

アースバッグ工法とは、アメリカのカリフォルニア州で生まれた建築工法です。

土を主材として、消石灰や砂などを混合した素材を詰めた土のうを積み上げて構造を造っていく工法です。土はどんな形にもできることから、角の無い、ナチュラルな形状で壁を造ることができ、絵本のような建屋が生まれました。

また、「混合土を袋に入れて叩き、積み上げる」というシンプルなテクニックで、道具もシンプルなため、誰もがものづくりに参加できるのも特徴。丸いフォルムは風を受け流し、土は不燃材、壁は30cm以上あり、さらに構造と壁屋根が一体化した重い建物なので、耐震耐火耐久性にも優れています。また、夏は涼しくて冬は暖かいのも大きな魅力です。

発祥の地、アメリカ式のアースバッグ工法は、セメントを凝固剤として主に使用しています。「アウトドアフィールドのんねむ」では、できるだけコンクリートやプラスチックを使わず、地産の素材を活かした家造りを目指しています。長い年月をかけて編み出した日本式アースバック工法により、元からこの場所にあった土や石を使った家造りを実現しています。

アースバック工法の家

アースバック工法でつくられていく過程を垣間見ることができます。素材を詰めた袋が積み上げられています。壁の中はこんな風になっているんですね。

アースバック工法の家つくりの過程

扉や飾り窓は、このようにスペースを作るのですね。

「ククの家」で過ごした夢のようなひととき

現在、「アウトドアフィールドのんねむ」には、宿泊可能な家が2棟あります。

今回私たちは、「ククの家」に泊まりました。

初めて目にしたとき、とても大きなアートに見えました。扉や窓、外観、内観、細かなところまで施された装飾が美しくて、ずっと眺めていたい気持ちになります。7歳の娘は大喜びでしたが、絵本でしか見たことのないような世界観に、大人も心が躍ります。

ククの家

夜は幻想的に。

宿泊施設”ククの家”内装

リビングルームは天井が高くて天窓があります。ステンドグラスから差し込む柔らかな光も気持ちいい。水回りやトースターもあり、朝は客室で珈琲とトーストをいただきました。

宿泊宿”ノームハウス”

もう一つの「ノームハウス」。

子どもがいるファミリーにも嬉しい、充実した環境

「アウトドアフィールドのんねむ」では絶好のロケーションを離れることなく、一日をゆっくりと、贅沢に過ごせます。トランポリンやブランコ、ヤギの家も近くにあるので、7歳の娘は一人で遊びに行っていました。「ママー」と呼べば声が届く距離感です。以下、主な特徴を箇条書きで記します。

  • 家の横に車を停める事ができる
  • 焚火・BBQスペース、キッチン、食事スペース、宿(トイレ・シャワー)が家の中、家の前のスペースで完結できる
  • 水回りが充実している(玄関外のキッチンスペースや洗面所、リビングにも水回りがある)
  • 冷蔵庫(冷凍有)、包丁、まな板、箸、食器、ザル、ボウル、皮剥き機と基本の調理セットがある(ガスや鍋はないので、必要な場合は持参しましょう)
  • BBQグリルの貸出や、ジビエ肉を焚火で味わえるBBQプランもある
  • 湯船に浸かりたい際には、温泉施設まで車で5分
  • wifiが使えます
  • トランポリン、ブランコがある(子どもも大人も楽しいです!)
  • ヤギがいる(娘は木の葉や生えている草を摘んで、朝夕、ヤギさんにエサやりをしていました)

当初の予定ではクルマで5分の温泉施設に行く予定でしたが、夕日があまりにキレイで、その場から動けなくなりました。そうこうしているうちに、今度は月や星が出てきて、またまた動けなくなりました。結局、「ククの家」のシャワーでお風呂を済ませることに。

わが家の食事は、持参した「タフまるくん」とメスティンでお米を炊いて、レトルトの味噌汁を入れて、焚火でお肉を焼いて食べました。景色がが美しくて、美味しくて、外で食べるシンプルなごはんが最高でした。

宿泊施設の写真

クルマを横付けできるのも嬉しいですね。建物の外(屋根の下)にキッチンがあり、食事や焚火スペースもあるので、移動せずにこの場で長く過ごせます。

焚火する父と娘

チェックイン後、明るいうちにBBQをはじめることができました。17時頃にはシメの焼きおにぎりに到達し、焚火を囲んで父と娘のいい時間。

トランポリン

眺めのいい高台にある大きなトランポリン。空にも飛んでいきそうな勢いで楽しみました。

木のブランコ

大きな木に造られたブランコも、見晴らしがよくて気持ちいいです。

キッチンスペース

天井や壁の模様がキレイで、思わず天井にフォーカスして写真を撮ってしまいました。シンクの下には引き出しがあり、食器類が収納されています。窓の形やタイルも可愛いです。

家の中でジェンガをする様子

「ククの家」には、ジェンガやUNO、トランプがありました。

シャワー、トイレスペース

シャワー&トイレスペースはタイルやレトロな蛇口が可愛いいです。左端に映っていますが、扉にも石の飾りが施されています。

リビングの様子

夜のリビングルームで、ソファベッドに寝るか、ロフトに寝るか、迷っている娘の様子。ライトの光が影を作りだし、何をみてもアートに見えます。

天窓に映る月

夜、部屋の灯りを消すと、ちょうどリビングの天窓に月が見えました。夫と娘がロフトに寝たので、私はリビングのソファベッドで一人、しばらく月を眺めてから眠りにつきました。

ロフトのベッド

「ロフトに寝るのが夢だったの〜!」と娘はロフトへ移動して寝ました。ここにも可愛らしいライトの影が映し出されています。「ククの家」にはもう一つ、寝室があるので、そこにも2人ほど寝ることができます。

家の窓からの景色

朝、窓からの景色も最高です。

やぎに草を食べさせるオーナーの小堺さん

朝、スタッフがヤギたちを草原に連れていき、草を食べさせていました。

「おとぎの国」を目指して、進化の途中

現在、「アウトドアフィールドのんねむ」では3棟目、4棟目の家の制作を行っています。
ずっとログハウスに憧れていたわが家でしたが、初めて土の家の存在を知り、そのデザイン性や居心地の良さを体感することができました。
仲間を集めて、自分たちの手で作る土の家という選択肢は、私たちの未来を豊かにしてくれるように感じます。
その土地の素材を活かし、人や動物たちが長く暮らしていける空間をみんなで協力して作っていく「アウトドアフィールドのんねむ」のこれからが、ますます楽しみです。
ぜひ皆さんも、最高に贅沢な一日を過ごしに訪れてみてくださいね。

夜景

アウトドアフィールドのんねむ

住所:熊本県熊本市西区河内町白浜1407-1
宿泊棟 :2棟、デイキャンプ(日帰りBBQ)

※利用・見学ともに要事前予約
お問い合わせ先:nonnemoon@gmail.com
HP:https://www.nonnem.com/

 

 

 

ふるやさおり
私が書きました!
寄り道ライター
ふるや さおり
福岡在住、1児の母。福岡をはじめ九州のローカル情報や自然、アウトドア、スローライフに関する情報をお届けし、皆さんの人生に「ワクワクの種」を撒くお手伝いができれば嬉しいです。18年半の会社員生活を経て、2021年10月からフリーランス。「正しい道より、楽しい道を。最短距離より、寄り道を楽しんで」がモットー。noteにて「寄り道な日々」を発信中! https://note.com/sao7878

 

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