初心者キャンパー、バックパックひとつで伊豆大島へ!島旅キャンプの楽しみ方 | 日本の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2023.03.12

    初心者キャンパー、バックパックひとつで伊豆大島へ!島旅キャンプの楽しみ方

    こんにちは、BE-PAL編集・ハラボーです!BE-PAL4月号の大特集『ミニマルで自由なキャンプ旅へ。』で、東京から120㎞南に位置する伊豆諸島最大の島、伊豆大島へ行ってきました。バックパックひとつで巡る島旅キャンプの、誌面に載せきれなかったこぼれ話をお届けします!
    ※装備品はこちらの記事でご紹介しています

    ジェット船であっという間に到着

    大島へは、竹芝客船ターミナルからジェット船でわずか2時間ほど。調布空港から飛行機という手もありますが、竹芝客船ターミナルは竹芝駅直通、浜松町駅や大門駅からも徒歩圏内というアクセスの良さ。都内在住の場合は航路の方が楽かもしれません。

    出港から30分ほど前にターミナルへ到着し、WEB予約したチケットを発券。大島には岡田港と元町港の二つの港があり、どちらに入港するかは当日に東海汽船のホームページと各港で発表されます。今回は島の北側にある岡田港に入港です。

    ジェット船

    いよいよ乗船!運賃はひとり8,800円です。

    ジェット船は全席指定席。船内後方や階段付近に荷物スペースがあり、バックパックを置いてゆったりと寛ぐことができました。唯一残念だったのは、高速ジェット船のため展望デッキがなく、移動中の景色を楽しめないこと。ただ、揺れがほとんどない静かな航行に座席の快適さも相まって、気がつけば熟睡…。大島上陸に先んじてしっかり休憩できたので、結果オーライです。

    名産のアシタバで腹ごしらえ

    まずは、元町港周辺に位置する完全予約制のカレーハウス「木里吉里(きりきり)」を目指します。

    椿の道

    椿に囲まれた風情ある一本道は、ちょっとした探検気分。

    木里吉里外観

    奥に見える隠れ家的ログハウスが木里吉里です。

    木里吉里内装

    薪ストーブが焚かれた店内は、木材を基調とした暖かみのある内装。

    ここでは島の名産をふんだんに使用した「アシタバピザ」をいただきました。アシタバと椿油でつくったほろ苦いジェノバソースと、はちみつと長いもを練り込んだもちもちのピザ生地は相性抜群!カレーセットもぺろりと平らげてしまいました。

    アシタバピザ

    カレーセット二つと明日葉ピザで計4,200円。カレーセットは、ライスまたはパンとサラダが付きます。

    木里吉里

    • 所在地:東京都大島町元町字出払417-9
    • 電話:080-3409-9356
    • 営業時間:11:30〜17:00(前日までに予約)
    • 休業日:火・水曜日

    いざ三原山登山!のはずが…

    お腹が満たされたところで、大島の中央に位置する三原山へ移動開始。島民に御神火様(ごじんかさま)と崇められてきた、島のシンボルでもあります。
    しかしその日は雨模様で、登山のスタート地点である三原山頂口に着くころには本降りになってしまいました。こればかりは仕方ないと、山頂からの景色は諦めて無念のとんぼ返りです。お鉢巡りしたかったなぁ…。

    三原山展望台

    晴れの日は山頂口からも富士山を拝めるらしい、と悔しさのにじむ1枚。

    雨でも楽しめるフォトスポットへ!

    しかし、ここでへこたれているわけにもいきません。絶景を撮らねば誌面が埋まらない、という大人の事情があります。慌てて再リサーチすると、「泉津(せんづ)の切通し」というフォトスポットがあるとのこと。早速近くまで赴き、ネットで得た情報を頼りにさ迷っていると、見逃してしまいそうなくらい細い入り口から絶景が広がっていました。

    泉津の切り通し

    童話の中に迷い込んだような、不思議な景色に圧倒されます。

    細い階段の周りに、巨木の根が張り巡らされています。まるで木々が大地を切り開いたかのよう。階段を登ってみると、木々が雨を遮って濡れない上、雨音さえ聞こえません。悪天候のおかげで、思いがけず神秘的な体験ができました。

    波浮港でおやつタイム

    お次は島の南側に位置する波浮港へ向かいます。ここでのお目当ては、たい焼きカフェ「東京梵天」。大きな羽根がついた「羽根つきたい焼き」が看板メニューです。見た目のインパクトもさることながら、もっちりとした生地本体とカリッとした羽根の食感の違いが楽しめます。ボリューム満点でお腹もいっぱい!

    羽根つきたい焼き

    羽根つきたい焼き、220円。どこか懐かしさのある、優しい味でした。

    明日葉たい焼き

    生地に明日葉を練り込んだ、冷たい「明日葉たい焼き」もあります。

    移住してきたという店主ご夫妻は、丁寧に島の歴史や伝承、見所を教えてくれます。聞けばここ波浮港に開くお店をたい焼きカフェにしたのも、東京の島々を産んだとされる七福神の恵比寿さまが背負っている鯛にあやかったのだとか。地域愛にあふれた素敵なお二人でした。

    たい焼き屋地図

    ご主人が見せてくれた大島の地図。立ち寄りたい場所がどんどん増えていきます。

    石笛

    店内には自然に穴が空いて石笛となった火山岩も。

    東京梵天

    • 所在地:東京都大島町波浮港6番地
    • 電話:04992(4)1567
    • 営業時間:11:00〜17:00
    • 休業日:月・火曜日

    無料の都営キャンプ場で朝日を眺む

    いよいよ今夜泊まる「大島町トウシキキャンプ場」へ向かいます。大島町トウシキキャンプ場は、都営のため料金は無料。チェックイン&アウト時間の決まりはなく、WEBから予約するだけで使うことができます。区画指定もないので、トイレと炊事場に近い場所にテントを張っていそいそと就寝しました。

    大島町トウシキキャンプ場

    • 所在地:東京都大島町差木地字クダッチ
    • アクセス:波浮港ライン「海洋国際高校前」より徒歩5分
    • 料金:無料
    • フリーサイト:10組
    • 予約サイト https://toshiki-camp.rsvsys.jp

    翌朝5時頃になると、雨はすっかりあがっていました。せっかく日の出前に目が覚めたので、キャンプ場から1㎞ほど離れた景勝地「トウシキ園地」まで足を伸ばすことに。朝日がご褒美の早朝トレッキングです。

    朝日

    人生でいちばん、と言っても過言でないくらいの絶景でした。

    サイトからの山景

    サイトから見える雄大な山々も、朝の光で赤く染まっています。

    ひとしきり朝日を満喫したら、キャンプ場へ戻って朝ご飯。昨日スーパーで調達した名産のはんばのりをメインに、あさりの缶詰で味つけした海鮮おじやをつくりました。はんばのりの強い磯の香りと少し厚みのある食感が良いアクセントになった、旅キャンプならではの朝食です。

    海鮮おじや

    昨夜できなかった焚き火で暖まりながらいただきます。

    サイトの撤収中、今日のジェット船発着港は元町港という町内放送が。島旅2日目は、元町港方面に向かいながら観光地を巡ることにします。

    圧倒的スケールの地層切断面に感動

    キャンプ場から元町港へ向かう途中、突如として巨大な地層が出現。地元の方から“バームクーヘン”の愛称で親しまれている、地層切断面です。

    地層

    高さ約24m、長さ630mにわたる美しい地層は壮観です。

    地層バス停

    バス停の標識は、バームクーヘンにフォークが刺さったユニークなデザイン。

    地層を存分に眺めたあと、つかの間のコーヒーブレイクを挟んで元町港へ出発です。

    コーヒー道具

    バックパックに道具一式が揃っているので、手軽に休憩ができます。

    海を眺めながらサンセットパームラインを歩く

    元町港では、サイクリストにも人気の海岸遊歩道、サンセットパームラインをハイキング。気持ちいい潮風が吹く起伏の少ないコースで、体力に自信のない私も景色を楽しみながら歩くことができました。
    30分ほど歩くと、小高く突き出た赤い岬が見えてきます。約3400年前の噴火でできたスコリア丘、通称「赤禿(あかっぱげ)」です。

    赤禿

    丘も地面も真っ赤。火山が生み出した不思議な景色です。

    赤禿げアップ

    間近で見ると、細かな気泡が無数にあるのが分かります。

    赤禿げからの海

    赤禿の上から見た海。向こう岸に本島が見えます。

    元町港へ戻る道を歩いていると、地元の方がじーっと海を眺めていました。なんでも10分ほど前にクジラが見えた(!)とのこと。しばらく粘ってみたものの、もう1度姿を見せてくれはしませんでした。大島の海岸では、クジラやイルカの群れを目撃することもそう珍しくはないそう。双眼鏡持参でホエール&ドルフィンウォッチングに腰を据えるのも、おすすめの旅プランです。

    島の玄関口でラストスパート!

    元町港へ戻ってすぐ、旅の疲れを癒やそうと立ち寄ったのが「浜の湯」。海に面した露天風呂で、まるで海に浸かっているような開放感のある絶景露天風呂です。

    浜の湯

    この裏に絶景が広がっています。使用料はひとり300円。

    浜の湯

    • 所在地:東京都大島町元町トンチ畑882
    • 電話:04992(2)2870
    • 営業時間:13:00〜19:00(7・8月は11:00〜)
    • 休業日:年中無休(天候により休業あり)

    風呂からあがると、帰りのジェット船まで残り1時間。郷土料理を食べて、お土産を買って、とラストスパートをかけます。

    べっこう丼

    大島の郷土料理「べっこう丼」。唐辛子醤油に漬けた白身魚(写真は目鯛)は、ピリ辛でご飯が進みます。

    御神火マッチ

    土産屋でよく目にした「御神火マッチ」。個性的なタッチの絵柄は60種類以上。

    椿パック


    椿油を使用したコスメも人気。筆者はフェイスパックを購入しました。

    かくして伊豆大島旅が終わりました。実際に行ってみて分かったのは、バックパックを背負ってのミニマルキャンプは、島旅にぴったりだということ。次は天気の良い日に、三原山に登りたいです。

    旅の詳細はBE-PAL4月号に!

    実際に訪れた場所の詳細は大特集でも掲載していますので、ぜひご覧ください。

    ※一部地域では発売日が異なります。
    ※電子版には特別付録が付きません。

    私が書きました!
    BE-PAL編集部
    ハラボー
    デスクワークよりロケが好きなアウトドア初心者。誌面やインスタライブにたびたび出没中。2023年の目標は、地元・福岡でテント泊すること。

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