キャンプからチェアリングまで、いろんなシーンでポータブル電源が使われていますが、環境問題が指摘されているのに電気をアウトドアで使うのはちょっと気が引ける…と思うこともあるのではないでしょうか。そんなネイチャー派に知ってほしい、世界初のポータブル電源が登場し、まもなく日本でクラウドファンディングが開始されます。
10月に日本初上陸したポータブル電源「IMMOTOR BAYシリーズ」は、電動スクーターの販売を手掛けるIMMOTOR(イモーター)が、世界のアウトドアユーザーに革新的なポータブル・グリーン電力を提供するため、2022年に新しく立ち上げたアウトドア製品ラインです。
IMMOTORは、電動スクーターの「Immotor GO」を2015年から販売し、使用するバッテリーを充電する代わりにリチャージ・ステーションで交換するという、世界初のモビリティ・ネットワーク・プラットフォームを立ち上げました。アジアを中心に60以上の都市でサービスを提供し、鉛蓄電池公害を減らすことに大きく貢献しています。
こうして培われたグリーンエネルギー技術を活用して開発された「IMMOTOR BAYシリーズ」は、容量が543Whの「BAY500」と1023Whの「BAY1000」の2タイプがあり、アウトドア向けに最適化されたスマートな機能を備えています。
スタイリッシュなボディは高品質のアルミニウム合金、ハンドル部分はステンレス・スチールの本革巻きと、コンパクトで持ち運びやすいコンパクトなデザインになっています。電気自動車グレードのリチウムイオンセルで安全で安定した電力を供給し、1000回以上繰り返し充電が可能。ファンを使わない低騒音もポイントです。
マグネット式カバーが付いた電源ポートは、DC、Type-A、Type-C、シガレットポート(BAY1000のみ)があり、本体の上でiPhoneをワイヤレス充電できます。使用中はフロント部分がやわらかく光り、非常用ライトも搭載されています。
急速充電機能を使えば「BAY500」は2時間以内、「BAY1000」は1.3時間以内でフル充電でき、他にもType-Cとソーラーパネルで充電できます。既存製品より充電効率を30%向上させたMPPT(Maximum Power Point Tracking)システムを採用した「100W ポータブル・ソーラーパネル」を使用すれば、「BAY500」は6時間以内、「BAY1000」は10時間以内にフル充電できます。
専用アプリを使って残量や充電状況をリアルタイムでモニタリングしたり、各出力ポートをコントロールしたり、ライトのカラーを変えることもできます。
その他にもオプションアイテムとして、35Lの2ボックス型ポータブル冷蔵・冷凍庫、スーパーソフトな肌ざわりで快適に素早く温めてくれるクイックヒート機能を搭載した電気毛布、持ち運びようのハンドバッグ、トロリーバッグなども揃っています。
さらに本製品の一番の特徴といえるのが、グリーンエネルギーと呼ばれる環境対策をしたクリーンなエネルギーで充電した電気の使用量にあわせて、NFTを発行するという今までに無い革新的な仕組みを取り入れていること。バッテリー本体にグリーンエネルギーを判別するプロセッサが搭載されていて、そのデータをアプリ経由でアップロードすることでトークン(NFT)が発行されます。
環境に関心が高いカリフォルニアでは、電気の使用を可視化するアプリやサービスを使って、再生可能エネルギーで電力が供給される時間にできるだけ洗濯や掃除をすませるという、クエスト感覚で電気の使い方をコントロールするという、新しい環境貢献スタイルが登場していますが、IMMOTORはそれをポータブル電源というハードウェアとNFTを連携させてやってみよう、というところがかなり面白い取り組みだと言えます。
現時点ではまだ構想段階という部分もありますが、製品そのものが環境を意識しながら、求められる機能が揃っているというのはまちがいなく、アウトドアだけでなく非常時にも使えるポータブル電源として、いろいろな使い方ができそうです。
「IMMOTOR BAYシリーズ」の販売は、日本ではフォーカルポイントが行ない、GREEN FUNDINGでクラウドファンディングの開始が予定されています。価格は「BAY500」が約7.7万円、「BAY1000」は11万円台を予定しているとのこと。気になるという方はクラファン開始日をお知らせしてくれるメールマガジンに登録してみてくださいね。
IMMOTOR 日本公式サイト https://jp.immotor.com/
取材・文/野々下裕子