日本海オロロンライン走破!世界でも珍しい油の温泉で美肌になって稚内へ | クルマの旅・ドライブ 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

日本海オロロンライン走破!世界でも珍しい油の温泉で美肌になって稚内へ

2022.07.10

日本海オロロンライン

宗谷岬へ向けて出発

北海道キャンピングカーひとり旅。札幌では頭痛のためほとんど観光できませんでしたが、今日も体調はいまいち。ズキズキと頭がうずきます。よく眠れなかったり弱気になったり、まだ身体が旅モードに切り替わっていない感じです。

日本一周などの長旅をする人も、一度中断すると旅を再開したときに身体が慣れるまでしばらくかかると聞きます。再起動に時間がかかるイメージですね。

とはいえ動けないほどではないので、出発したいと思います。目指すは日本の最北端、稚内(わっかない)。

本当は旭川を中継地点にする予定だったのですが、翌日から天気が下り坂に。せっかくの宗谷岬が雨なのは困ると考え、晴れているうちに一気に北上することとします。天候によって柔軟に旅程を変えられるのは車中泊旅のいいところです。

日本海オロロンライン

日本海オロロンライン

小樽市から稚内市を結ぶ日本海オロロンライン。海岸沿いの絶景ロードとしても知られています。札幌発なら途中まで高速道路を使うルートもあり。

「オロロンってなに?」と思ったら、ウミガラスを「オロロン鳥」と呼ぶのだそう。鳴き声に由来しているとか。

日本海オロロンライン

道はどこまでも真っ直ぐ!左手に海を見ながら走ります。直線的であることはもちろん、起伏がなくひたすら平坦な路面も圧巻。

日本海オロロンライン

そして右側は丘陵地帯。なだらかな丘が続き、高い山がないため視界がものすごく広いです。本州ではなかなか見られない風景ですよね。

最高のドライブ日和です。クルマで走るだけで気分爽快。

私がベース車両としてハイエースを気に入っている理由のひとつに「走りやすさ」があります。視点が高く、加速にも困らない十分なパワーがあり、車内は決して広くはないけれど許容できる。キャンピングカーとして、とてもバランスがいいと思っています。

食事イメージ

今日は空腹感がなくても、こまめに停車して食事をとろうと思います。

というのも、昨日の体調不良には反省点が。一番よくないのが食事がおろそかになってしまうこと。

ひとりだと「面倒くさい」「早く次の目的地に着きたい」「予定を優先したい」などの理由で、ついつい食事を後回しにしてしまいます。気がつくと、一日一食になっていたり……。

徒歩旅や自転車旅の人がよく言いますが「食事は身体のガソリン」。エネルギーが不足して危険な状態になることを「シャリバテ」と呼ぶそうですね。

クルマだと気力だけで案外動けてしまう場面が多いのですが、それでも知らないうちにぼんやりしていたり、脱水症状を起こしていたりするので、注意しようと思っているところです。

日本海オロロンライン

あ、エゾシカがいました!可愛いですが、ロードキルには気をつけなければ。私は動物が大好きですし、そうでなくてもクルマの破損や人身事故につながるおそれもあります。

左右に広がる風景は、丘陵であったり農地であったり草原であったり次々と姿を変えます。のどかな道のりに見えながら、その景色は実にバラエティに富んでいます。素晴らしい!

絶品のジンギスカンと出会う

道の駅えんべつ富士見

時刻は14時過ぎ。遅めのランチに「道の駅 えんべつ富士見」に立ち寄りました。新築のようにきれいだと思ったら、2020年にリニューアルオープンしたばかりだそう。

ジンギスカン定食

食券販売機で注文したのはジンギスカン定食(1200円)。札幌ではジンギスカンのお店がたくさんありましたが、焼肉スタイルなのでおひとり様だと少々入りにくい。ここで取り戻すこととしましょう。

ただし、過大な期待は禁物。失礼ながら、道の駅のフードコート。舌の肥えた地元客向けの店と比べるのは酷というものです。

ジンギスカン定食

……と思いきや、想像の何倍も美味い!肉厚な羊は、ほとんど力をかけずに噛み切れる軟らかさ。スジというものがまったくありません。特有のクセもなく、甘い味つけはご飯が進みます。茶碗一杯の白米をぺろりと食べてしまいました。

過去の記憶が急激によみがえりました。何年も前、とくに期待もせずに観光展望台のレストランで食べたスープカレーが、びっくりするほど美味しかったことを。

「名物」などと売り出しているものでもなく、ガイドブックに載っているわけでもない。そんな、なんてことのない食事のクオリティが高い!北海道おそるべし。

世にも珍しい豊富温泉

豊富温泉

ゴールにたどり着く前に、ぜひ立ち寄りたいと思っているところがありました。RVパークのご主人に教わった「豊富温泉」です。稚内のすぐ手前、天塩郡(てしおぐん)にあります。

まったく予備知識がなく、予定にも入れていなかったのですが、なんでも世界的に珍しい泉質で女性に大人気だとか……?

町営の「ふれあいセンター」で日帰り入浴を行なっていることはチェック済みです。コロナ禍で時間変更もあるようですが、営業はしているはず。

……が、なぜか人気(ひとけ)がありません。

豊富温泉

休館日ー!!

やってしまいました。周囲に並んでいるのはいわゆる温泉旅館で、日帰り入浴施設ではありません。

しかし、あきらめてはいけない。温泉旅館では、宿泊客の少ない昼の時間帯に外来入浴を受け入れていることがよくあるのです。

怒濤(どとう)の勢いでスマートフォンをタップすると、やはり!

豊富温泉「川島旅館」

老舗旅館ながら、近年リニューアルしてモダンなたたずまいの「川島旅館」で日帰り入浴(大人800円)が可能でした。 ほかに「ニュー温泉閣ホテル」「ホテル豊富」があり。

こちらの豊富温泉、なにがそんなに有名なのかというと「石油」が含まれる温泉なのだそうです。重曹・ホウ素の美肌効果に加え、油分による保湿効果と、タールによる抗炎症作用。アトピーにも効果を発揮する貴重な泉質だとか。

油を含んだお湯……私の脳裏に浮かんだのは、不謹慎ながらオイル流出事故。髪がタールまみれになるのかな、などと思いながら扉をくぐると……

豊富温泉「川島旅館」

ここからは写真がないので、私の拙筆で想像していただくほかないのですが、お湯は泥のように濁った黄土色。浴槽の底がまったく見えないほどです。

そして、びっくりするほど沈殿物が多い。お湯をかきまぜると、底からぶわっと沈殿物が浮いてきます。油膜はほとんどなく、言われなければ油だとは思えません。

しかし匂いは、たしかに油のそれ。ガソリンのようにツンと鼻をつく、かすかな刺激臭です。さらに肌触りは、トロリとなめらか!

それもサラダ油が手についたときのような不快なヌルヌル感ではなく、肌がヴェールをまとったような、薄い皮膜で全身を覆われているような触感なのです。こんな温泉は初めて!

「北海道立宗谷ふれあい公園 オートキャンプ場」

北海道立宗谷ふれあい公園オートキャンプ場

温泉に入って美肌に生まれ変わりました。もう目的地はすぐそこですが、日も暮れてきたので宗谷岬は翌日とします。札幌を出発してから、あちこち寄り道しながらおよそ9時間半。よく走りました。

実は旭川以北の道北部は、RVパークをはじめとする「くるま旅施設」の空白地帯です。そのため「北海道立宗谷ふれあい公園 オートキャンプ場」に泊まることとしました。

ビジターセンターでチェックインしてから、割り当てられたサイトへ。

北海道立宗谷ふれあい公園オートキャンプ場

ハイエースなら縦にも横にも停められる広々としたサイト。車はアスファルト部分に、テントやテーブルは芝生部分にと、自在にレイアウトできます。

北海道立宗谷ふれあい公園オートキャンプ場

そして贅沢にも、各サイトに個別の電源と洗い場つき!

北海道立宗谷ふれあい公園オートキャンプ場

さらに電子レンジや電気ポットの用意されたキャンパーズハウスがあり、悪天候時には避難も可能。トイレや洗面所も清潔そのものでした。「虫が嫌い」「夜のトイレが怖い」といったライトユーザーでも大丈夫です。

これだけの設備が揃うので、さぞかしお値段も……と思いきや、なんと合計1000円で利用可能!(人数やシーズンによって変動あり)

なにかの間違いでは?という料金設定でした。本州なら確実に「高規格キャンプ場」として5000円以上かかるクオリティです。しかも広い敷地にクルマは数台だけと、とても空いていました。

電気も水道も完備ですから、キャンプ飯にも力が入り……と言いたいところですが、過去記事で書いたとおりフェリー移動で引っかかるカセットガスコンロやバーナーの類を持ってきていません。薪や炭はひとりだと余るので、そもそも経験値が低い。

そこで頼りにしたのがセイコーマート!

ローカルチェーン「セイコーマート」

セイコーマート

「セコマ」「セイコマ」ことセイコーマートは、北海道を本拠地とするコンビニチェーン。茨城県と埼玉県に一部展開するほかは、そのすべての店舗が北海道内にあります。

セイコーマートの惣菜

なかでも店内調理の弁当、おにぎり、惣菜、パンが並ぶ「ホットシェフ」コーナーが名物だとか。張り切っていろいろ買い込んでしまいました。地元の方には日常の風景でしょうが、旅行者にとっては惣菜ひとつ選ぶのも感動体験です。

セイコーマートの惣菜

なんと、おにぎりが温かい!

「ホットシェフ」の名のとおり、人肌ほどに保温されたおにぎり。本州ではあまり見られない販売スタイルですよね。

全国チェーンのコンビニでも北海道内では「おにぎり温めますか?」と聞かれるそうですし、寒冷な気候が影響しているのでしょうか。

手作り感があって、とても美味しいです。ようやく身体が旅に馴染んできた感じ。全身に多幸感が湧き上がってきます。

キャンピングカー車内

ひとり旅をしていると、残してきた人やペットを心配したり、ホームシックになったりと、心細い気持ちになることも多々あります。心を半分、自宅に置いてきたような感覚です。

けれども時間の経過とともに高まるのが、自由で独立したひとりの人間であるという、言葉にしがたい充実感。

身を守るという防衛本能もあるのでしょうが、感覚が鋭敏になり、喜怒哀楽がより鮮明になります。目の前のモヤが晴れ、世界がクリアに見えてくるような……。

私にとってひとり旅は、息抜きや娯楽という枠を超えて、「行かなければならない」という衝動の産物。家族や友人と一緒の旅とはまったく性質の異なるものです。

「ひとりで楽しいの?」と聞かれたら、「楽しいことばかりではないけれど、でも行く」という微妙な回答になってしまう特別な行為なのです。

私が書きました!
フリーライター
SAYA
グルメ、トラベル、車中泊、クルーズなどの記事を執筆しているフリーライターです。バンコンタイプのキャンピングカーで全国を巡っています。太陽も昆虫も苦手なインドア派ですが、車中泊×観光の組み合わせに無限の可能性を体感中。車を拠点にした遊びの話題をお届けします。
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