米・コロラド発 世界最大級の アウトドア・ギアショーがワクワクする!レポート! | アウトドア雑貨・小物 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2022.10.10

    米・コロラド発 世界最大級の アウトドア・ギアショーがワクワクする!レポート!

    OUTDOOR RETAILER SNOW SHOW 2022

    コロナ禍以来、2回目となるリアルでのORショーが1月にデンバーで開催。日本同様の自然派志向の高まりで活況に沸く、アウトドア界のフレッシュな最先端ギアの情報をお届けします。秋ごろから日本でも発売が始まるアイテムもありますよ!

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    冬のアウトドアリテーラー・スノーショー(以下ORショー)が帰ってきた! 2022年1月26日〜28日の3日間にわたって、デンバーにあるコロラド・コンベンション・センターで開催された。

    ’01年から20年間、年2回のORショーを現地取材してきたが、今回はリモートで情報を収集し、アウトドア界の見逃せない最新トレンドをお伝えしていく。

    今回の出展ブランド数は約300(例年は1,000以上)。規模はかなり縮小したものの、OR主催の「第4回イノベーション・アワード(以下IA)」や、「プロダクト・オブ・ザ・イヤー」といった機能性、使用素材、環境面で注目度の高いギア類に贈られる賞の発表セレモニーは、大いに盛り上がった。

    本ショーの重要なキーワードとなったのは「持続可能性」=「SDGs」。すでに、深刻な地球温暖化や石油由来製品による海洋汚染などが問題視され、メーカーもSDGsに沿った開発が最重用課題となっている。また、米国のアウトドア系小売店では、環境に配慮したモノしか店頭に置かない傾向が強い。それだけに、従来のリサイクルやリユースからさらに進歩した、新しいアプローチでの持続可能なモノ作りに焦点を当てるブランドが増えてきているのだ。

    その中でも興味深いのは、新しいプロパン機器。米国では一般的なプロパン燃焼器具だが、従来の専用小型燃料タンクは使い捨て。そこに着目した「Little Kamper」は、’14年に繰り返し充填して使えるプロパンタンクをリリース。頑丈なタンクを耐用年数が尽きるまで持続して使うことをアピールした。

    また「pact」というブランドは、野外での〝用足し(排泄)〟を支援するキットを提案。排泄物の生分解を促進する錠剤付きというのがポイント。自然界に放置される汚物問題に向き合うことでアウトドアでの遊びを持続可能にするというわけだ。

    そしてもうひとつ、顕著だったのは、かつての常連だったパタゴニア、ザ・ノース・フェイス、アークテリクスをはじめとした、多くのメジャーブランドがコロナ禍での出展を回避したこと。一見ネガティブな傾向とも思えるのだが、その分、これまで出展に二の足を踏んでいた中小規模のブランドが続々と出展した。前出の「pact」や、斬新なランニングシューズをリリースした「norda」は’21年、「Ignik」は’18年など、’15年以降に創設されたまさにフレッシュなブランドが勢ぞろい!

    主催者側ではこの傾向をポジティブに捉え、昨夏のショーから「フレッシュ」というエリアを新設。新進気鋭ブランドを際立たせることで、〝掘り出しモノ〟感を強調した。

    このレポートも、従来とはひと味違ったブランドやギアをピックアップ。斬新さ満点の最先端情報を堪能してください!

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    以前はマスク姿の欧米人は皆無だったが、今回のショーではマスク着用が義務づけされていた。

    PRDUCT OF THE YEAR

    シットスキーヤーの専用ウェアが受賞

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    photo/Bruno Long for Eddie Bauer

    エディー・バウアーが契約アスリートと共同開発した、シットスキー※用ビブとジャケットが、栄えある年間優秀プロダクト賞を受賞。注目されたのは、これらが小売販売されることだ。

    ※「シットスキー」とは障がい者スポーツのひとつで、座位で行なうスキー、またはその用具のこと。

    今回最も話題となったアイテム

    BEST IN SHOW

    開催中に毎日発行されるデイリーニュースや独自に入手した情報をもとに、今回のORショーで注目度が高かったアイテムの一部をピックアップしてご紹介。どれもインパクト満点だ。

    寝袋で実績のある
    サーモ イオン ライニングテクノロジー搭載!

    Rab/
    Mythic Ultra
    Down Jacket

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    独自の「Thermo Ionic Lining Technology」を採用した、900FPダウンのジャケット。ライニング地に放射熱の損失を大幅に削減するアルミニウム処理を施すことで、高い保温性を実現した。しかも通気性は損なわれないという。

    検索距離80mを誇る
    最先端ビーコン

    arva/
    Neo BT Pro Avalanche Beacon

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    雪崩ビーコンとは、雪に埋没した人の位置を特定するための機器。従来は探索範囲70m程度だったが、この新作は80m以上というからスゴイ。プロ向けの高い機能を搭載しているのに、わずか214gだ。

    吊るしておけば泥水が飲み水になる
    超高性能浄水システム

    LifeStraw/
    Gravity System

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    新たに発表された「The Peak Series」のひとつがコレ。現場でフィルターが詰まったときでも簡単に洗浄できる新しいフィルターが使われ、しかも小型で極寒時には衣服内で温めたりできる。

    薪なしでも使える
    プロパンファイヤーピット

    LAVABOX/
    The Tacana Twosome

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    「燃やす木がなくて困ることがある」──という、川沿いでキャンプすることが多いラフティング仲間の声に触発されて開発。米国では一般的なプロパンボンベを接続して、暖をとることができる。専用グリルもある。

    世界初のトイレサニタリー用品
    コンプリートキット

    pact/
    The Pact Kit

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    トイレ設備のない野外で用を足すのに必要なモノのセット。穴を掘るスコップ、手指用消毒液、圧縮されたタオル、そして有害物質の除去と同時に排泄物の分解を促進する錠剤が同梱されている。

    ダイニーマ製アッパーで、
    高性能と持続可能性を両立!

    norda/
    norda001

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    カナダ初のランニングシューズブランド。IAのファイナリストにもなった「norda001」は、バイオベースのダイニーマアッパーを使った世界初のシームレスシューズだ。USメンズ8.5サイズで片足247g。軽っ!

    さらにエコなギアが続々と登場!

    SDGs TREND

    未来に美しい自然を残すため、各ブランドはさまざまなアプローチで持続可能なモノ作りを実践している。そんな、業界ぐるみで取り組む努力を象徴するエコなギアを紹介しよう。

    ガスを充填して繰り返し使える
    プロパンタンク

    Ignik/
    Gas Growler X

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    気候変動と人間が出すゴミによる環境破壊を目の当たりにしたのを機に設立された、屋外用暖房製品のブランド。使い捨てではなく、ガスを繰り返し充填して使えるプロパンタンクや、ファイヤーピットなどを作っている。

    キャンプ場のゴミ置き場は、使い捨てボンベが山積みに。充填式タンクを活用すれば、その山を崩すことができる。

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    米国人に馴染みのある弾薬箱(アモボックス)デザインを採用したファイヤーピット。調理に活用できる着脱式グリルが付属し、地面を熱から守る折りたたみ式脚付き。

    環境配慮しつつ
    機能性の高い素材を採用

    Haglöfs/
    L.I.M. ZT Mid Sync 2 Jacket

     

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    100%リサイクルポリエステルを使用したPOLARTECのPOWERAIRシリーズ中、最高の保温性(重量比)を持つニット地を採用した中間着用ジャケット。マイクロファイバーの抜けを防ぐ構造はそのままだ。

    植物由来の原料で
    環境にやさしい多目的潤滑剤

    GEAR HUGGER/
    MULTIPURPOSE LUBRICANT

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    USDA(米農務省)認定の96%植物由来の原料で作られ、生分解性、再生可能性を持つ無毒の潤滑剤。自転車のギアをはじめ、さまざまなアウトドア道具の手入れに活用したいアイテムだ。

    容器を使い捨てしない
    ポータブルプロパンタンク

    Little Kamper/
    Portable Propane Tank

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    充填対応型ポータブルプロパンタンク。使い切って空容器を持参すると、新しい充填済みタンクを割引価格で購入できる。12年間使えるこのタンクのおかげで、プロパンタンクのゴミが激減する。

    密漁監視員のために開発された
    太陽光発電式電動バイク

    cake/
    Kalk AP

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    太陽光発電機器メーカー「Goal Zero」、南アフリカワイルドライフ大学との提携により開発された低騒音電動バイク。重さはわずか80㎏で、3時間以上の連続走行が可能だ。

    ドイツ発海洋プラスチック製
    バックパック

    GOT BAG/
    Rolltop Backpack

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    漁網をはじめとする海洋廃棄物となったプラスチックを原料としたポリエステル素材のバックパック。ひとつのパックを作るのに約3.5㎏の海洋プラスチックを再使用している。

    気になる個性派アイテムをピックアップ

    EDITOR’S CHOICE

    受賞してはいないけれど特徴的、革新的な機能、デザインなど、インパクト満点な見逃せないアイテムもたくさん。ここでは、「コレいいじゃん!」というアイテムをご紹介。

    サイズ調節ができる
    クロスカントリースキー用
    シューズハーネス

    NORDIC STEP/
    Model NNN

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    あらゆるサイズや形状のウィンターシューズを「スキーブーツ」として使うことを可能にした画期的ハーネス。専用ブーツがなくても使え、1セットのクロカンスキーを、複数の人が使えるようになる。

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    カーボンフレームで
    超軽量なスノーシュー

    KOMPERDELL/
    Carbon Air Frame

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    既存モデルより50%以上軽い、世界初のカーボンスノーシュー。その軽さはなんと691g! バインディングにはネオプレーンカバーが付き、雪に埋もれても暖かさを保ってくれる。発売は11月を予定している。

    鼻と頰の冷えを防ぐ
    ミニフェイスカバー

    outerU/
    faceGlove mini

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    顔の最も敏感でカバーしにくい部分である鼻と頬骨を保護してくれる。スキーゴーグルなどと併せて着用することを前提としたミニサイズで、寒風を切って走るバイクライダーにもお薦め。

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    真冬のキャンプに快適な
    暖房付きチェア

    GOBI HEAT/
    TERRAIN HEATED CAMPING CHAIR

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    座面と背もたれの2か所に暖房装置付き。3段階の温度調節が可能で、最大9時間駆動する充電式バッテリー(7.4V、6500mAh)を装備している。クセになりそうな暖かさだとか。

    人気急上昇中の南アフリカ発、
    ワークブーツブランド

    JIM GREEN/
    RAZORBACK

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    30年前のブランド設立当初から、南アフリカ国内で作り継がれているモデル。2.2㎜厚のフルグレインレザーとカーフレザーの二層アッパーでUS$189と、とてもリーズナブル!

    氷上でもしっかりグリップする
    新ソールを搭載

    XTRATUF/
    Ankle Deck Boot Ice

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    秋に発売予定の新作ブーツ。濡れた氷上でも高いグリップ力を発揮する独自コンパウンドの「Glacier Treck Pro」と、米国基準をクリアした滑り止めラバーを組み合わせたアウトソールが特徴だ。

    ハイウェイで旅する
    ロードトリッパー向けパーカ

    CARIFORNIA COWBOY/
    PCH Full Zip Hoodie

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    ビアボトルポケットに加え、栓抜きが入ったクレジットカードサイズのポケット、ペンホルダー、サングラスホルダーを装備。車で移動し、旅の道中や目的地での冒険を楽しむために開発されたユニークな機能を持つパーカだ。

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    ※構成/RIE SAKAMOTO

    (BE-PAL 2022年4月号より)

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