1000円で買える「アマゾンベーシック」のナイフの実力はいかに!?キャンプで検証してみた
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    2021.12.08

    1000円で買える「アマゾンベーシック」のナイフの実力はいかに!?キャンプで検証してみた

    筆者私物。

    アマゾンが独自に販売するタクティカルナイフ

    「アマゾンベーシック(amazon basics)」は、ECサイト最大手のアマゾンが展開するプライベートブランド。

    幅広いジャンルの商品を取りそろえ、そのどれもがシンプルなデザインと必要十分な機能を備えています。

    エッジが効いたデザインが目を引く「タクティカル折りたたみ式ポケットナイフ – 木製ハンドル」もその1つ。

    1000円程度(2021年11月執筆時点)で購入できるタクティカルナイフです。

    タクティカルナイフとは、要するに戦闘用のナイフ。しかしそれはあくまでナイフのスタイルに過ぎず、キャンプで使えないなんてことはありません。

    今回はこのナイフの仕様をチェックするとともに、コストパフォーマンスの高さを確かめてみました。

    美しい天然木のハンドル

    クラシカルな雰囲気がある天然木のハンドル。

    このナイフのウリの1つがハンドル。表情豊かな天然木が、クラシカルな味わいと有機的な美しさを添えています。

    アマゾンの販売ページに掲載されている画像よりだいぶ色が濃く、ニスで仕上げたような質感です。

    ブラックコーティングがほどこされた金属パーツにマッチし、キリッと引き締まった雰囲気をまとっています。

    工作精度なども不満なし。とても丁寧に作り込まれている印象です。

    ハーフセレーションのブレード

    あると安心の波刃つき。

    ブレードは半分が直刃、もう半分が波刃の「ハーフセレーション」というタイプ。波刃はロープなどを切断するのに便利です。

    普通のキャンプで活躍することはあまりないと思われますが、直刃では対応できない“もしも”のときのための装備として役立ちます。

    ブッシュクラフトなど、よりサバイバルに近いスタイルを楽しみたいときにも活用できるでしょう。

    ブレードの厚さは約3mm。フォールディングナイフとしては厚めで、木にガンガンと打ちつけるような使い方をしても不安感がありません。

    あくまでフォールディングナイフなので過信できませんが、耐久性には期待できそうです。

    個性的なタントーポイント

    木の加工にも使いやすい形状です。

    ポイント(ブレードの先端部)も大きな特徴です。アウトドア用のナイフには見られない「タントーポイント」が採用されています。

    タントーポイントは突き刺すのに適した形状であり、日本刀の「短刀」が由来。切り出しナイフのように細かい作業をするのにも向いています。

    切れ味に関してはマイルドな印象です。産毛を剃れるほどの切れ味はないものの、食材を切るぶんには困らないといった具合。

    切れ味に不満があれば、自分で研ぐ必要があります。エッジが直線的なため、研ぐのはとても簡単です。

    ワンハンドオープンが可能

    片手で瞬時にブレードを展開できます。

    ブレードには「サムスタッド」という突起が設けられています。これは片手でブレードを出す「ワンハンドオープン」を実現するためのパーツ。

    ハンドルを握りながらサムスタッドに親指をかけ、半円を描くような動作によりブレードを展開できます。

    片手しか空いていない状況でもナイフを使用できる有用な装備です。

    サムスタッドは表と裏の両側に備わっているため、右利きでも左利きでもワンハンドオープンが可能。慣れると0.5秒以内にブレードを出せます。

    ライナーロックでブレードを固定

    片手でブレードをしまう「ワンハンドクローズ」も可能です。

    このナイフに備わっているロック機構は「ライナーロック」。フォールディングナイフのロック機構として、はごく一般的なものです。

    ブレードを出すと「カチッ」と小気味よい音とともにロックされ、勝手にブレードが戻ることによる指のケガを防いでくれます。

    ロックの解除方法もシンプルです。ハンドルを握ったとき、人差し指が当たる場所にあるギザギザのパーツ。

    これを横に押し込むことで、ブレードのロックが解除されます。

    このライナーロックもブレードと同様、片手で操作できるのがメリット。ただしロックを押さえている指を切らないように注意が必要です。

    ナイロン製のケースつき

    見た目は味気ないものの、実用性は十分。

    ありがたいことに、ナイロン製のケースが付属します。フラップはマジックテープで固定する仕様。さらにベルトへ装着するためのループが備わっています。

    見た目はいたってシンプルですが、縫製が雑だったり、パーツ同士がズレていたりということはありません。

    1000円ほどのナイフのケースとしては十分なクオリティーで、しっかり役目を果たしてくれます。

    ナイフ自体にもポケットクリップが備わっており、ズボンのポケットに引っかけておくとスピーディーに取り出せます。

    新しい価値観を見出せるナイフ

    コストパフォーマンスは非常に高いと判断しました。

    およそ1000円という価格から、正直なところ、そこまで期待はしていませんでした。

    しかしそれも、いい意味で裏切られる結果に。このナイフ、間違いなく価格以上のクオリティーを備えています。

    そして美しい天然木のハンドル、ワンハンドオープン可能なサムスタッド、ロープの切断に使えるハーフセレーション、日本刀の形を模したタントーポイント。

    これらの機能が1本に詰め込まれているナイフは、そう多くありません。いわばちょっと特殊なタイプのナイフを、1000円ほどで体感できることになります。

    これからキャンプを始める人が最初の1本として持ってもいいですし、すでにナイフを何本か所有している人でも、何らかの得るものがあるでしょう。

    ナイフに関する、新しい価値観を身に着けるきっかけになるのではと感じました。それだけ面白味があり、かつコストパフォーマンスにすぐれるナイフです。

    アマゾンベーシック タクティカル折りたたみ式ポケットナイフ – 木製ハンドル

    全長:約20cm
    ブレード長さ:約8.5cm
    ブレード厚さ:約3mm
    重量:約151g
    (※スペックはすべて実測値です)

    私が書きました!
    アウトドアライター
    斎藤純平
    キャンプに関する記事を中心に執筆しているアウトドアライター。趣味はキャンプ・国内旅行・バイク・スキューバダイビング。温泉や神社を巡るのも好きで、そこそこ詳しい自信あり。どこにも定住しない自由気ままな生活を目指すため、ライターとして活動している。

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