日本人にとってお祝いの時に欠かせない「鯛」ですが、日本の海水魚には実はとてもたくさん「タイ」と名の付くお魚がいるんです。前回(https://www.bepal.net/play/canoeing/154668)もさまざまな魚を紹介しましたが、今回も写真盛りだくさんにご紹介します!
さまざまな「スズメダイ」
12㎝程度の小さな魚、スズメダイ。福岡県の博多周辺ではスズメダイのことを「あぶってかも」と呼ぶそうです。タイが鴨?魚か鳥か一体どっち?!なんて、混乱しそうですね。「あぶってかも」は、スズメダイの塩付けが、「焼くと鴨のように脂の乗った味がするから」とも、「炙って噛もう」がなまったものとも諸説あるようです。
スズメダイ 静岡県大瀬崎
ダイビングでもよく見る魚だけど、鴨の味がするのカモ? 「博多の屋台でツウっぽく「あぶってかも」って注文してみタイ!
ルリホシスズメダイ 沖縄県石垣島
体に瑠璃の星を持つおしゃれなスズメダイ。「満点の輝く星空を見に行きタイ!」
ソラスズメダイ 静岡県大瀬崎
ブルーがきれいなソラスズメダイ。群れを作る。「下ばっか向いてないで、空を見上げタイ!」
ミツボシクロスズメダイ幼魚 静岡県雲見
白黒のシックなカラーのミツボシクロスズメダイの幼魚。「黒いスーツだっておしゃれに着こなしタイ!」
「サクラダイ」はハタの仲間
サクラダイは赤みの体色が美しいハタの仲間。春先に市場に出回るマダイのことをブランドネームとして「桜鯛」と呼ぶこともある。
サクラダイ 静岡県大瀬崎
鮮やかな紅色のオスが群れているとまるで桜吹雪のようだ。
「お花見いけなくても桜餅は食べタイ!」
体が透ける「スカシテンジクダイ」
テンジクダイ科は多くの種を持つ大きなグループだ。
スカシテンジクダイ 沖縄県石垣島
体は透けて、群れを作る。ダイバーの間では「スカテン」と呼ばれる。
「ダイビングでキラキラ光る魚の群れに囲まれてみタイ!」
「イトフエフキ」はフエフキダイの仲間
口先が黄色のイトフエフキ。
イトフエフキ 静岡県大瀬崎
「マスクの下、リップもお手入れしておきタイ!」
「ナンヨウチヌ」はヘダイの仲間
タイじゃないのかな?と思ったらヘダイの仲間。
ナンヨウチヌ 沖縄県西表島
タイのこと考えてるとこんなパターンもある。
「周りの勘違いに振り回されない自分でありタイ!」
高級魚「キンメダイ」
キンメダイはタイの名のつく深海魚。さすがの堀口カメラマンもダイビングでとった写真がなかったようです。煮つけや干物がおいしい高級魚。
キンメダイ
「深海魚に会ってみタイ!」
触っちゃいけない「ニザダイ」
ニザダイは尾ひれの付け根に棘のように固い部分があるので触らないように注意が必要。
ニザダイ 東京都八丈島
「とがったところも持ってタイ!」
枯れ葉みたいな「マツダイ」
これが魚?幼魚の時は枯れ葉にそっくりな姿で水面下を漂っている、不思議な魚。
マツダイ幼魚 東京都八丈島
「自分のスタイル貫きタイ!」
美しい「ムレハタタテダイ」
群れていても、群れていなくても、ムレハタタテダイ。
ムレハタタテダイ 鹿児島県屋久島
「しれっと流行りに乗ってみタイ!」
的のような模様がある「マトウダイ」
体に的のような模様があるマトウダイ。興奮すると的の模様がはっきりします。
マトウダイ 長崎県辰の口
「たまには注目の的になってみタイ!」
タイの中の鯛「マダイ」
正真正銘の鯛、マダイ。日本の「おめでたい」お祝いの席に欠かせない魚。
マダイ幼魚 静岡県大瀬崎
桜色の体色が可愛らしい。
マダイの幼魚たち 静岡県大瀬崎
養殖場から逃げ出したか、放流された個体だと思われる。
「ぎっしりのスケジュールから逃げ出しタイ!」
マダイ 静岡県黄金崎
タイの中の鯛、マダイ!「しがらみ気にせず、はじけタイ!」
たくさんの「タイ」を紹介させていただきました。みなさんはどれくらいのタイを知っていましたか?魚のどのタイも個性的であったように、自分の「やってみタイ」も個性的でいいはず、希望に満ちた新年度を楽しんでくださいね。
写真:水中カメラマン 堀口和重
日本の海を中心に海洋生物やそれに携わる被写体を1年通して撮影。撮影した写真は新聞やダイビング雑誌などのメディアに掲載、セミナーなどのカメライベントなども開催。水中の生き物の面白い姿や、面白い生態を知ってもらいたいと、海と人の関わりをテーマに撮影している。
撮影協力:大瀬館マリンサービス/ダイビングショップ SB/八丈島ダイビングショップアラベスク/ブルーアース21長崎/西表島ダイビングセンター遊びなーら/黄金崎ダイブセンター /屋久島ダイビングリゾートDIVE ANCHOR/アクアティーク(順不同)