冬の車中泊ってどうなの?キャンピングカー生活4年目の夫婦が語る厳冬期のバンライフ | キャンピングカー・車中泊 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

キャンピングカー・車中泊

2026.02.15

冬の車中泊ってどうなの?キャンピングカー生活4年目の夫婦が語る厳冬期のバンライフ

冬の車中泊ってどうなの?キャンピングカー生活4年目の夫婦が語る厳冬期のバンライフ
「冬の車中泊って、実際どうなの?」私たちがキャンピングカーで旅をしていると、よく聞かれる質問です。

ヨーロッパを夫婦で旅しながら、季節を問わずフルタイムでキャンピングカー暮らしを始めて3年。これまで32カ国を巡り、気づけば4度目の冬を迎えています。観光ではなく、日常として車中泊を続けてきた私たちにとって、結論からいうと、冬の車中泊は…「とても大変です。」

寒さ、凍結、結露、電力不足、水の問題など、想像以上に厳しい現実があります。もちろん、冬ならではの魅力はありますが、快適とは言いがたい日も少なくありません。

今回は、実際に体験してきたからこそ語れる「冬のバンライフの厳しさ」。それでも続ける楽しさや魅力について、リアルにお届けします。
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1. とにかく寒い。想像以上に寒い!

美しい雪の世界に包まれたその裏側には、容赦ない寒さが待っています。

キャンピングカーには断熱材が入り、暖房用のボイラーや温水が出る水道など、寒さ対策の装備はひと通り揃っています。とはいえ、やっぱり「車は車」。外との距離がとても近く、どれだけ対策をしていても、寒さを完全にシャットアウトすることはできません。

特に冬のヨーロッパは、場所によって寒さの質が大きく変わります。北へ行けば行くほど気温は下がり、夜は当たり前のように氷点下。山間部では、日中でも太陽が山に遮られてなかなか日が当たらず、思っている以上に冷え込みます。

外気温が氷点下まで下がると、夜のあいだに車内の温度もじわじわと下がっていき、暖房をつけたまま寝ていても、朝起きたときの室内温度が5度台、ということも珍しくありません。

さらに厄介なのが、常に暖房を起動しなくてはならないことです。寒さ対策のために暖房は必須ですが、当然その分、燃料や電力を大きく消費してしまいます。「今日はどれくらい使って大丈夫か」「この先、補給できる場所はあるか」暖かさとエネルギー残量を常に天秤にかけながら生活するのが、冬の車中泊の日常です。

2. 装備が凍結し、動かなくなってしまう

特に水道ポンプは寒さに弱いので要注意!

冬の車中泊では、気温が氷点下になると水回りの装備が凍結してしまうことがあります。凍結すると、思わぬトラブルや故障につながるため注意が必要です。

水道管やホースは、内部で水が凍ってしまうと圧力が高くなり、亀裂や破裂を起こすことがあります。水道ポンプや接続部も繊細なパーツで、凍結で破損しやすく、特にホースやゴムパッキンは要注意です。

また、プラスチック製の給水タンクや排水タンクも圧力に弱く、凍ると膨張してヒビ割れを起こすことがあります。

たとえ破損に至らなかったとしても、水が凍結してしまうと、水道が使えなくなり、調理やシャワーなどの日常生活に支障が出てしまいます。私たちも実際に、排水タンクやトイレのホースが凍結してしまったことがあります。幸い故障などのトラブルはありませんでしたが、溶けるまでのあいだ、水回りが一切使えなくなってしまいました。

3. 結露・カビとの終わらない戦い

朝起きると、ガラス一面がびっしょり、ということも珍しくありません。

冬の車中泊で厄介なのが結露です。冷たい外気温と暖かい車内の温度差によって、車内のあちこちに水滴が発生します。特に目につきやすいのは、フロントガラスや居住スペースの窓。

さらに厄介なのは、棚の中やベッドの下、マットレスの裏側など、普段は見えにくい場所にも結露が発生しやすいことです。結露を放置すると、カビの発生や木材の腐食、電気系統の配線トラブルなどを引き起こす可能性もあります。カビは見た目だけでなく、健康面への悪影響を与える原因にもなります。

そのため、冬の車中泊では結露対策が欠かせません。こまめな換気に加え、窓の水滴を拭き取ること、定期的にベッド下や収納スペースのチェックが重要です。

4. 日照時間が短すぎる=電力不足

午後4時には太陽も地平線の向こうへ。冬の1日は驚くほど短いです。

冬場は日照時間が短く、曇りの日も多いため、ソーラーパネルによる発電量が一気に落ちてしまいます。太陽の位置も低く、太陽光自体も弱いため「ほとんど充電されない日」が続くこともあります。その結果、バッテリー不足になり、暖房や照明、調理やパソコン作業など日常のあらゆる場面に支障が出てしまいます。

なかなかソーラーパネルが充電されず、悩まされる日々が続きます。

冬の車中泊では、天気予報とバッテリー残量を気にしながら暮らす日々が続き、なかなか自由に電気が使えません。そのため、発電機を使用したり、外部電源が利用できるRVパークや施設を選んで滞在するなど、状況に応じた対策が欠かせません。

5. まさかの給水ができない?!

車中泊において、給水できないというのは大きな問題です。

生活に欠かせないもののひとつが「水」です。普段は、RVパークや公共の給水場を利用して水を補給しています。しかし冬場になると、水道そのものが凍結して使えなくなってしまったり、凍結防止のため給水設備が冬季閉鎖されてしまったりするのです。

私たちも実際に、水を補給できず、いくつもの場所を転々としたことが何度かあります。常に水を無駄にできない緊張感と、「次のスポットでは本当に水が手に入るのだろうか」という不安を抱えながら旅を続けることになります。そのため冬は、事前に給水が可能なスポットかどうか確認をしながら、かなり慎重に旅のルートを組む必要があります。

(※これはあくまでヨーロッパでの実体験ですが、日本でも地域や場所によっては冬季に給水できないケースがあります。)

それでも続けるために、私たちが取っている1番の冬対策

冬は暖かい場所を求めて、太陽と海のある南へと移動。

4度目の冬を迎えて学んだのは、極端に気温が下がる環境下では、どんなに防寒対策をしていても、私たちの体だけでなく、キャンピングカーそのものにも大きな負担をかけてしまうということです。

そこで、私たちがいちばん大切にしている冬対策は、極寒の地域へは無理をして行かないこと。冬はあえて北へ向かわず、ポルトガルやスペインなど、比較的気温が穏やかな地域を選んで移動するようにしています。

とはいえ、雪景色を全く見ないわけではありません。雪の積もる山岳地帯へ行く場合は日帰り、もしくは1泊程度にとどめ、車に影響が出ない程度の短期滞在をして雪を楽しむようにしています。

やっぱり雪の車中泊旅も素敵。でも短期滞在にするようにしています。

移動できるキャンピングカーだからこその選択で、天候や季節に合わせて過ごす場所を変えられるのは、この暮らしの大きな強みでもあります。「耐える冬」ではなく「暮らせる冬」を選ぶことで、無理をすることなく冬を過ごせるようにするのが、旅を長く続けるために大切なのだと感じています。

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大変もあるが、それでも冬のバンライフは魅力がいっぱい

バンライフは自由でキラキラした世界をイメージしがちです。しかし冬の車中泊では、寒さや凍結、電力不足、水問題など、気をかけなければならないことが多く、他の季節より少しハードルは上がるかもしれません。それでも、冬のバンライフには他の季節にはない魅力がたっぷりあります。澄み切った空気、静かな雪景色、観光客の少ない街や自然。どこへ行っても、落ち着いた旅が実現できます。

工夫しながら冬と向き合い、不便さも含めて楽しむ。その中で、水や電気が自由に使えること、暖かい空間で過ごせることなど、普段はあたりまえに感じていた暮らしのありがたさにも、改めて気づかされました。

ルアナさん

トラベルライター

2023年1月から夫婦でキャンピングカーに暮らしながらヨーロッパを周遊中!登山、キャンプなどのアウトドアが大好きで、ヨーロッパでもアルプスや色んな地域の山を登っています。夫婦の長年の夢だったキャンピングカー暮らしで旅をして、有名観光地だけでなく、ガイドブックにも載っていないような秘境スポットをどんどん巡り、キャンピングカーライフや海外登山などリアルな体験談をお届けします。

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