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防災や日常使いにも!プロが教えるシーン別ポタ電の選び方~家(災害時)~
BLUETTI JAPAN 川村卓正さん
電気もガスもない古民家を購入し、ポタ電と電動工具で2年間かけてセルフリノベして移住。厳冬期にはポタ電の研究で車中泊する。一社日本ポータブル電源協会の理事。

災害はいつ起きるかわからない。だからこそ事前に備えをしたいところだが、内閣府が令和4年に実施した世論調査によると、「大地震に備えての対策」という設問に対し「特に対策は取っていない」と回答した人は、1791名のうち13.9%にも及んだ(※)。
「東日本大震災では、被災してからライフラインが戻るまで、電気は3日後に約80%、3か月後には完全復旧したそうです。つまり、3日間耐えられればなんとかなることが多いです」
災害が起き、自宅が無事なときにそのまま家で避難生活するか、避難所へ行くかは悩むところ。
「土砂災害や豪雨など生命に危機が迫っている場合は別として、家族構成によっては避難所を利用しないという選択肢もあります。猛暑の時期に空調がなかったり、密になって感染症のリスクが高い場合などは、ポタ電を活用し在宅避難をするのも一手です」
と川村さん。また、家電の中で重要な役割を果たすのは電気ケトルだと話す。
「災害時に電気ケトルとポタ電の組み合わせは重宝します。お湯があれば、調理や消毒、赤ちゃんのいる家庭ではミルクをつくるのにも便利です。ただし、電気ケトルの消費電力は約1200Wと高いため、ポタ電はそれよりも高出力のモデルを選びましょう」

押さえておきたい、災害時にポタ電を使うときの注意
1 消費電力1000W以上の家電に注意
1000W以上の家電は消費電力が大きい部類。定格出力がそれより低い小型のポタ電では稼働できないため、高出力家電を使いたいならそれなりのポタ電が必要だ。
2 季節家電と調理家電の併用は避ける
季節家電も調理家電も、ともに高出力。短時間でも併用するとあっという間に電気を消耗してしまう。併用は避け、いずれも短時間で済ませられるように意識しよう。
3 長時間の使用は控える
容量2000Whのポタ電で55Wの家電を使うと、最長で約36時間。3日間耐えようと考えると、長時間の使用ではとうてい持たない。使いすぎには十分注意したい。
4 直射日光の当たる場所で使用・保管しない
窓際でポタ電を使おうと考えている人は要注意! 高温でバッテリーが劣化し、すぐに切れることも。特に夏の快晴の日には場所を選ぼう。
おすすめのポタ電
BLUETTI
Elite 200 V2
¥199,800

定格出力2200W、容量2073Whの超大容量モデル。災害時は家電だけでなく個々のスマホも充電するため、差し込み口数の多いものが◎。
あると大活躍! 災害時の便利家電
家からアウトドアまで使える家電をセレクト。バッテリーを搭載するギアは被災時にも安心だ。
5インチのキャスターで
持ち運びが楽勝
ハイコーキ/
コードレス冷温庫 UL18DC(リチウムイオン電池付き)
¥109,300

仕切り板で2部屋に分けられる冷温庫。2ℓペットボトルは4本、500㎖は12本収納可。サイズ:340×553×450㎜。重量:14.2㎏(蓄電池除く)。電池充電時間:2時間15分。

USB Type-AとCの2口を装備。最大20Wと高出力で、スマホなどを素早く充電できる。

コンセントもしくはシガーソケットから給電。横のポケットに電池を入れておけば充電もできる。
問い合わせ先:ハイコーキ TEL:0120-20-8822
4枚の発光パネルを独立して使える
コールマン/
クアッドマルチパネル ランタンplus(レッド)
¥12,870

最大800ルーメンの明るさを持つ。各パネルの裏にマグネットを装備し、柱や車などに設置可。アルカリ単1形乾電池4本でも使える。サイズ:Φ145×235㎜。充電時間:5時間。

モバイルバッテリーやポタ電からパネルライト(本体経由)へ給電でき、本体からスマホなどへ送電もできる。
問い合わせ先:コールマン カスタマーサービス TEL:0120-111-957
沸騰モードもついた低燃費ケトル
YAMAZEN/
クッキングケトル
¥3,980

1人分の汁物調理ができる調理家電。ハイとロー、ボイルの3モードを搭載し、麺類や煮物など幅広い使い方ができる。サイズ:185×240×195㎜。消費電力:600W。

ビンや徳利を入れて、湯煎することもできる。最大容量は1.2ℓとたっぷりなのもうれしい!
問い合わせ先:YAMAZEN お客様ご相談窓口 TEL:0570(019)700
最長110分も使えるポータブルシャワー
フレックステイル/
マックスシャワー
¥6,680

ポンプをバケツなどに入れ、そこから水を吸い上げてヘッドから放出。ポンプにはフィルターを内蔵し、不純物が入らない設計にしている。ホース長:2.26m。充電時間:2.5時間。
問い合わせ先:YOCABITO https://yocabito.jp/c/outdoor
ベルトに引っ掛けてフリーハンドで運べる
リラックス/
多機能防災カラビナラジオ
¥4,950

ハンドルにカラビナが付いた小型ラジオ。懐中電灯が付いて夜間も安心。充電はUSB、ソーラー、手回しの3種類あるのが魅力。
サイズ:53×158×49㎜。充電時間:2時間
問い合わせ先:シンシア TEL:0120-75-1002
テレビの消費電力は300W前後。短時間での使用なら積極的に使おう

「スマホは電波が必要で、災害時だと場所によって使えないことがあります」と川村さん。常に最新の情報を得られるのはテレビ。ポタ電につなぎ、定期的に使って情報を集めるのがおすすめだ。
知ると知らないとでは大違い。災害時のポタ電豆知識
電源の有無が、生死を分ける災害時。ポタ電の真価は、災害時にこそ発揮される!
その1
ソーラーパネルは太陽光に対して直角に

停電時などに重宝するソーラーパネルだが、正しく使わないと能力が半減してしまう。発電させたいときは、太陽に対して直角&正面を向くように。太陽は常に動いているので、1時間に一度を目安に角度を微調整すると、高い発電効率を維持することができるぞ!
その2
USB給電の家電を有効活用

AC出力はUSB端子に比べて、電力のロスが多く効率が悪い。ひと昔前はAC電源のものしかなかった扇風機なども、近年は小型化が進み、USBタイプの商品が増えている。電気を節約するためにも、災害時は電気効率の良いUSBタイプの製品を活用するのがおすすめ。
その3
自宅避難は大容量モデル、避難時は軽量モデルを選ぶ

ひとくちに「防災」といっても、体育館などでの避難生活と自宅避難では必要なものが変わってくる。自宅ではいわゆる「白モノ家電」を動かすための大容量のポタ電を用意したいところだが、避難所などに数日だけ避難する場合は、小型のポタ電を持ち込むようにしよう。
その4
ソーラーパネルは影を入れないのがマスト
ソーラーパネルを使用する際、パネルの一部分にでも影が落ちていると発電効率が著しく低下してしまう。時間の経過で影の形は刻一刻と変わるので、1時間に一度は確認し、影が落ちていたら動かすように。
その5
停電したらパソコンやモバイルバッテリーをすぐに充電
停電したらいつでも避難できるように、PCやモバイルバッテリーをフル充電に。PCからもスマホやLEDライトなどを充電できるので、チャージできるものは全てジャージ! を徹底しよう。
災害時にポタ電を使う心得3か条
1 テレビ・ラジオで情報収集
緊急時、ネットニュースはつながらない可能性があるので、まずはテレビ・ラジオをチェック!
2 最低限の電力で耐え抜く
各家電の消費電力を確認し、消費の大きい家電は控えるなど、計算しながら電気を使うべし!
3 ソーラーパネルは置き場所が大事
太陽に対して直角&正面に向けよう。木漏れ日なども落ちないよう、1時間に一度は調整を!
※内閣府世論調査「防災に関する世論調査」(https://survey.gov-online.go.jp/r04/r04-bousai/)より引用。
※構成/小川迪裕、加茂 光(P.41、45、47、49、52)
撮影/高柳 健(P.42)、中里慎一郎(P.46)、三浦孝明(P.48)
イラスト/近常奈央
(BE-PAL 特別編集 ポータブル電源アウトドア活用パーフェクトガイド より)
ポタ電情報満載!「ポータブル電源 パーフェクトガイド」はこちら!








