ナチュラリストに聞いた「身近な自然遊び」アイデア5

2020.10.15

セルビンで、近所の川に棲む魚を捕ってみよう!

所要時間 約120分

セルビンはペットボトルで作れる。きれいな川の魚であれば、フライにして食べてみるのもいい。

近所の川で冒険しよう!

紐を付けたセルビンの中に餌とオモリの石を入れ、橋や岸の上から、川の流れに平行に浸ける(魚が入る穴を、下流に)。餌は練り餌やドッグフードでもOK。1~2時間ほど置いて引き上げる。ウグイやエビ、水がきれいな川であればカワムツなどが入る。水道水であればカルキ抜きをして、飼ってみよう。ぼくが子供のころ、風呂桶に水を張って入れていたけど、これは家の人が気づかず沸かして煮えてしまうことがあるので注意(笑)。

※各都道府県で使用できる漁具が定められています。事前にお調べください。

カヌーイスト野田知佑さん

1938年生まれ。熊本県出身。本誌連載でお馴染み。川遊びの楽しさを伝えるために「川遊び教室」なども開催する。

タヌキの「ため糞」を探し、糞からタヌキの生態を知る

所要時間 4〜5時間

タヌキはケモノヘンに里と書く。身近な野生動物だ。タヌキは同じ場所に「ため糞」をする。林内のブッシュにあることが多い。その糞を回収して金網ザルに入れ、流水で洗うと食べたものが残る。食性がわかると共に、行動半径がわかる。また、ため糞場では糞を栄養に、カシやコナラなどの実生が出てくる。糞虫やハエなども集まり、それを食べる小鳥やカエルが来る。さらに哺乳類などもやってきて、生き物のリンクがわかってくる。

探検家・医師 関野吉晴さん

1949年東京都生まれ。武蔵野美術大学名誉教授(文化人類学)。本誌で『この地球に生き続けるため』を連載中。

スミレを見つけたら、タネを運ぶアリを観察!

所要時間 約10分〜

スミレの種子とアリ(種はスミレ)

裂開した閉鎖花。閉じていても上を向いていれば熟しているので種子の採取OK。

スミレは夏から秋まで閉鎖花を咲かせて種子を作る。種類は何でもよいので、裂開している閉鎖花(左写真)を見つけたら、種子を採取。アリのいそうなところに置いてみよう。スミレの種子にはエライオソームという、アリが好む物質が付いていて、10分もすれば次々にアリが来る。アリは種子を巣に運び入れ、エライオソームをかじりとって巣の外に運び出すといわれる。ぜひそこまで観察してみよう。

植物写真家
いがりまさしさん

1960年愛知県豊橋市生まれ。写真家、植物研究家として執筆活動をするかたわら、リコーダー奏者としても活動中。

何かが違う!? ヒキガエルをじっくり見てみよう

所要時間 約60分

アズマ型

ここが違う!

サツマ型

本州から九州で普通に見られるヒキガエルは、西日本はサツマヒキガエル(ニホンヒキガエル)、東日本はアズマヒキガエルだが、東京ではサツマ型が急増。両者はそっくりだが、アズマ型は鼓膜(目の横の丸い部分)が大きく目との距離が短い。サツマ型は鼓膜が小さく、目との距離が長い。このように、毎日見ている風景もじつは刻々と変化している。そんな科学的な眼で自然を見ると面白い。

爬虫類研究家 
富田京一さん

1966年福島県生まれ。世界の恐竜発掘現場や爬虫類を精力的に調査。理科教育の普及にも力を入れている。

日没後は神社の境内へアオバズク探しに行こう!

所要時間 30〜60分

アオバズクは、5月中旬ごろ、東南アジアから渡ってくるフクロウの仲間。鳴き声は「ホーホー」もしくは「ホッホーホッホー」と規則正しい2音。主食はカブトムシやクワガタムシなど。裏山がある神社や公園で繁殖する可能性が高い。日没後は昆虫採集を兼ねて探してみるといい。7月中下旬ごろは親子の並んだ姿が見られるかもしれない。

野鳥写真家
戸塚 学さん

1966年愛知県生まれ。野鳥を中心に自然環境を撮影。『街・野山・水辺で見かける野鳥図鑑(日本文芸社)』発売中。

※構成/松村由美子

(BE-PAL 2020年8月号より)

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