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南極犬ぞり横断から30年、6人が再集結! 彼らのメッセージとは?

2019.11.26

30年前に国籍の異なる6人が集まり、「THINK SOUTH」を合言葉に約7か月かけて犬ぞりで南極大陸を横断という偉業を成し遂げた。その6人が再び東京に集結した!

去る20191110日、東京国際フォーラム(東京都千代田区)である記録映画の上映とシンポジウムが行われた。映画は、30年前に南極大陸を犬ぞりで横断した国際隊の姿を追った記録映画。会場には、映画に登場する隊員と、多くのメディア、そして日本初公開(※上映はこの1回のみで今後予定はないという)となるこの作品を楽しみにしていた多くの一般客が集まった。

ザ・ノース・フェイスは、ブランド創業から50年の間、数々の冒険エクスペディションをサポートしている。数多あるなかでもこの南極大陸犬ぞり横断は、エポック的なものでありとても意義のある大きなものだった。

南極横断で実際に使用されたソリやテントなどの道具も展示された。

 

映画『TranceAntarctica Expedition』は、1989727日から199033日までの約7か月間をかけて約6,400kmを犬ぞりで踏破した記録で、30年という時を感じさせない面白さがあった。

 世界各国から集まった6人のメンバーは…

 

アメリカの著名な極地探検家であるウィル・スティーガー氏。

 

ロシアの極地探検家であり水文気象学の専門家であるヴィクター・ボヤルスキー氏。

 

雪氷学の専門家で気候変動の研究者でもあるチン・ダホ氏。隊に参加したときは、なんとスキーの経験も無かったという。驚き!

 

世界的な極地探検家であるジェフ・サマーズ氏。

 

そして、当時33歳で最年少だった舟津圭三氏。1988年に犬ぞりでのグリーンランド横断経験を持つ。

30周年を期に舟津さんの著書が復刻した。『犬ぞり隊、南極大陸横断す』舟津圭三著 セルバ出版

もうひとり、 医師であり、ヒマラヤやグリーンランドの遠征やヨットでの世界一周航海の経験もあるフランスのジャン・ルイ=エチエンヌ氏。劇中ではリーダー的存在だった。氏も登壇の予定だったが、急用のためこの日は不在…残念。

映画上映のあと、壇上でのトークショーとなった。映画の中にいたヒーローが目の前に!そんな心境だった。

アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国、日本という国際色豊かな隊員で結成されたチームだ。ロシアは、当時まだソビエト連邦で崩壊直前。さまざまな国の事情を越えて、大きな志のもとに集まった6人。

 出発から4か月半ほどで、隊は南極点に到達する。1989年1211日のことだ。彼らは衛星を通じて、それぞれの母国語で全世界に向けてこんなメッセージを発信した。

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我々南極大陸横断国際隊は、きょう南極点に到着しました。

そして今、世界がひとつに交わるこの南極点から、世界の人々にこのメッセージを送ります。

人はたとえこの困難な状況においても、民族、文化、国家をこえて共に生きてゆける。そして、我々南極大陸横断国際隊の精神が、よりよい世界の構築への一助となることを心から願います。

この平和の精神が、子午線のように世界中に広がって、全地球をおおってくれることを祈りながら。

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南極横断の際に、舟津さんが実際に着用していたウェアやカメラ。カラーリングも90年代はじめ当時の流行りを思い起こさせる。

 

30年前といえば、いまほど環境問題について語られる時代ではなかったし、世の中の意識もまだ自然環境にはさほど向いていなかった。しかし、当時すでに来たる近い将来を見据え、世界に向けてメッセージを発信した6人。

 2019年のいま、自然環境が変化し、あらゆる問題が世界で噴出している。30年前の南極でのこのプロジェクトを改めていま、社会へ発信していこうというのが、今回彼らが再び集結した目的でもあるのだ。

 実際、この映画の中で犬ぞりで進んだルートの中には、気温・海水温の上昇により氷が溶け、すでに海となっているところもあるという。地球環境のもっとも影響を受けやすい場所、それが南極なのだ。

「THINK SOUTH FOR THE NEXT」わたしたちにはなにができるだろうか…。

 

THINK SOUTH THE NEXT
https://www.think-south.com/

 

※構成/須藤ナオミ 写真提供/THE NORTH FACE 

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