家でもキャンプでも便利!洗濯で使う水と洗剤を減らす方法 | BE-PAL

家でもキャンプでも便利!洗濯で使う水と洗剤を減らす方法

2020.10.31

毎日の洗濯が自然にダメージを与えてるって意識してますか? 汚れが落ちる仕組みを頭に入れて環境に優しい洗濯を始めましょう。

洗濯物も海もキレイに!

教えてくれた人
エコサーファー 堀 直也さん

南伊豆の美しい海を拠点に活動しています

エコな洗剤の開発にも携わるネイチャーガイド。東海大学海洋学部卒。波乗りに行きすぎて仕事をクビになった経験あり! eco-surf.com

「使う水と洗剤を減らす」洗濯方法にチャレンジ!

「洗剤を使わないで済むのが一番。案外、なくても汚れは落ちるんです」

エコな洗剤の選び方を堀さんに伺うと、いきなりの衝撃発言。洗剤の販売を生業にしている方なのに、そんなこといっちゃっていいんすか?

そもそも、洗剤の何が環境に良くないのか。環境や人体への影響が少ない洗剤とは? それを知るには、まず洗剤を構成する成分について考えるべし。

「ほとんどの洗剤は、石油や植物油から作られる界面活性剤という成分と純水で構成されています。界面活性剤とは、油(汚れ)を水に溶けやすくするために必要不可欠なものです」

この界面活性剤の含有率が少ないほうが環境には優しい。しかし、ある程度入っていないと汚れは落ちない。このバランスが洗剤の性格を決めるのだ。

ちなみに、堀さんたちが手がける洗剤「オールシングス インネイチャー」の含有率は16%ほど。市販の洗剤の中には60%近い数字のものもあるそうだ。
 
じゃあ、含有率が高ければ洗浄力が高いかというと、そうでもないのがおもしろいところ。実際に僕らもいくつか試してみたが、水で薄めた「オール〜」が一番汚れが落ちやすかった。

「洗浄力は原材料や質にも左右されます。この洗剤は1回の洗濯につき、スプーン1杯(5g)で十分。使用量が少なくても汚れがしっかり落ちて、自然に戻る『生分解』のスピードが速いこともこだわりです」
 
ちなみに、植物由来成分で作られていて肌への影響もないため、すすがなくてもいい世界初の洗剤だそう。毎日すすぎを1回節約すると、年間で約9000ℓ(バスタブ約50杯分!)もの排水を出さずに済む計算になる。

「大学卒業後、僕は湘南でサラリーマンをしていました。毎週末サーフィンに行くとビーチクリーンをしていたんですが、ゴミは次から次に湧いてくる。海をキレイにするには、根っこから変えなきゃと思ったんです」
 
水を汚さない、そしてゴミを捨てない人間を増やそう。目的からスタートした人の行動は早くて、わかりやすい。
 
かつて堀さんが暮らした湘南最大の都市、藤沢市の世帯数は約20万世帯。鎌倉、茅ヶ崎、平塚を合わせると、約50万世帯もの人々が生活を送っている。一人一人が日々の暮らしを少しずつだけ見直してみる。それがどれほど川や海をキレイにするか、想像することは難しくない。

まず汚れが落ちる仕組みを理解しよう

汚れを落とす4つの作用

吸着

剥離

研磨

消しゴムのように別のものに汚れを移す「吸着」。水などで浮き上がらせる「剥離」。重曹などで削り取る「研磨」。洗剤による「溶解」。この4つの作用の組み合わせこそが、汚れが落ちる仕組みだ。

洗う前に汚れを拭うべし

新聞紙やチラシを常備しておこう

洗い流す前にできるだけ汚れは拭き取ってしまおう。これだけで洗剤や水の使用量はぐっと抑えられる。ナプキン大にカットした新聞紙があると便利。

注目すべき成分は「界面活性剤」

洗剤の成分表にある「界面活性剤」に注目。これは汚れを落とすのに重要な役割を果たしていると同時に、環境へのダメージの原因にもなり得るもの。植物由来で作られていて、含有率が少ない洗剤が望ましい。

表面の泡よりも水中の気泡が重要

気泡の細かさと密度に注目

「泡立ちがいい!」が売りの洗剤もあるが、水中に密度の高い細かな気泡を作ることが重要。右は実験で汚れがよく落ちた洗剤。細い気泡が溶け込み、水が白濁して見える。

洗剤の濃さ=洗浄力ではない

水で薄めた洗剤が1番!

こんなに差が出るんですね〜

キッチン用洗剤の原液5種類+15倍の水で薄めたもので、汚れの落ち具合を比較した。なんと、水で薄めたものが断トツ! しかも原液は洗い流すのにも余分な水が必要だった。

効率的な洗い方を身につけよう

今回はこれを使ってみました
オール シングス イン ネイチャー¥3,080

スローヴィレッジ、がんこ本舗、エコサーファーの3社が開発した、海を汚さないための洗剤。薄めればお皿洗いや掃除にも使える。

キャンプでも便利なビニール袋洗濯法講座

袋(チャック付きが便利)に水を入れ、洗剤を溶かす。そこに洗濯物を入れて3分ほどモミモミ。あとは絞って乾かすだけ。ほんの少しの洗剤と水で十分洗えます。洗剤を選べば、すすぎの手間もなし!

先に洗剤を溶かすべし

最初に洗剤をよく水に溶かしておくと、洗浄成分と水がしっかり馴染み、より効果的。これはバケツや洗濯機で洗う際にも使えるテクニックだ。

すすぎを1回減らした際の節水量
*4人家族が1日1回、6㎏の洗濯をした場合を想定して算出(洗いに50ℓ、すすぎに25ℓ)
25ℓ(1回)750ℓ(1か月)9125ℓ(1年)

ひどい汚れに有効な3つのテク

口紅や油のようなしつこい汚れはピンポイントで攻めよう。ここで再び思い出してほしいのが、冒頭の「吸着」、「剥離」、「研磨」、「溶解」の4つ。

拭き取る

原液漬け置き

もみ洗い

汚れを拭き取る(吸着)。洗剤の原液で漬け込み(剥離&溶解)、最後はもみ洗い(研磨&溶解)で完璧でしょ。

こんな製品も使ってみました

しつこい汚れにもエコな選択

部分洗い用洗剤にも環境に優しいタイプがあるとは。取材帰りに食べこぼした焼き肉のタレも見事に落ちました!

オールズパートナー ¥3,080

洗濯機もキレイになって一石二鳥

マグネシウムの力で洗剤なしでも汚れを落とす代物。洗濯物はもちろん、使い続けたら洗濯機までキレイになった!

洗濯マグちゃん/宮本製作所¥2,640

油汚れも洗剤なしでいける

「吸着」効果を高めたスポンジやフキンなら洗剤いらず。しつこい油汚れは、洗う前に50度Cのお湯で流せばOK。

THEスポンジ/中川政七商店 ¥880

びわこふきん ¥440

 

※構成/池田 圭 撮影/熊野淳司 
(BE-PAL  2020年5月号より)

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