【YouTuberインタビュー】好きなものを追求し続ける。山広さん流、動画の向き合い方 | BE-PAL

【YouTuberインタビュー】好きなものを追求し続ける。山広さん流、動画の向き合い方

2021.06.10

最初のきっかけは夫婦の思い出作りだった

写真を撮るのが趣味で、より素敵な写真を撮るために山奥に泊まりがけで行っていたことからアウトドアにハマったという山広さん。その当時は、車中泊で過ごしていたそうだ。

「美容師をしているのですが、仕事が終わってから行くのでいつも夜出発。夜明けから朝方まで山の中で写真を撮っていました。人がいないところを探して行って、星空を撮っていたんです。初めは車中泊をしていたけど、車の凹凸が気になりはじめてテント泊に。といっても最初はマットと屋根だけあればいけるだろうという考えで(笑)。まだまだキャンプといえるものではありませんでした」

そこから徐々に道具を買い始め、今のスタイルになっていく。その中で動画を撮り始めたのは、夫婦の思い出を残そうというのがきっかけだった。

「元々、奥さんとの思い出動画をPV風に編集するのが好きだったんです。とくに記念日とかじゃなくてもどこかに行ったら動画を撮るというのが習慣でした。その動画の保存先としてYouTubeに非公開でアップしていて。それを公開したのが配信している動画です」

奥さんのJURIさんも山広さんの影響でYouTubeを始めた。ふたりで動画を撮るとなると、キャンプ自体を楽しめなくなりそうだが……。

「撮っている時間って実はそんなに長くなくて、1~2時間なんですよ。ゴロゴロしていたり、ダラダラしている時間はけっこうあります。だからまったく苦じゃないですね。逆に動画を撮らない日のキャンプは何をしていいのかわからなくなります(笑)。それにキャンプに行っただけでなく、それを動画にすれば二度楽しめるというのもいいんです。ただ、奥さんもYouTubeを始めたら、ふたりで編集作業に没頭してしまって家の中でバラバラに過ごす時間が増えてしまったのがさみしいですね」

自分たちの価値観や伝えたいことを発信している

山広さんが経営している美容室には、動画を見たといって訪れてくれるお客さんもいるそう。キャンプ場の情報交換をしたり、仕事中も趣味の話ができるのはYouTubeを始めてよかったことだと話す。

「集客のためにYouTubeを始めたのもあったので、そうやって来てくださるのはありがたいですね。でも今は集客が目的というよりキャンプの話ができることが楽しから来ていただきたいという気持ちになりました。僕たちは、あまり整備されていないキャンプ場を選んで行きたいと思っていて、そういう情報を得られるのもうれしいです。仕事が終わってから出発することも多いので、基本的に『インアウトフリー』の場所を選んでいます。予約がいらなくて、夜に入場しても迷惑にならないところ。そういうところは必然的に自然が多く残っているところになりますしね。
以前はうちの美容室も月1回しか連休がなかったんですよ。だけど今は人生を楽しむことを優先して完全週休二日制に。奥さんも一緒に働いているので、休みを楽しんでいます」

マイナーなキャンプ場が多数登場することで情報源として山広さんの動画を見る人も多い。また、山広さんたちの動画は「大雪」であったり「暴風」であったり、ときに過酷なものもあるが、その状況を思いっきり楽しんでいる様子も人気のひとつだ。

「これがバズるとか考えて動画を撮ったことは一切ないです。ほかのYouTuberさんは、事前に企画を考えてから行くと聞きましたが、僕らはまったく考えてなくて。大雪も暴風もたまたまです(笑)。だけど、そういう偶然起こったアクシデントがフィールド遊びの楽しさだと思っているから、これからも何かを事前に考えて撮ることはないと思います。それに動画撮影は、今でも夫婦の思い出を作るというのが一番の目的なので。
YouTuberとして稼ぐ方法を聞かれることもあるんですが、そのことを気にしないほうがいい動画は撮れるんじゃないかと思っています。実際、動画を撮るために機材に投資している額のほうが大きくて得ている収入は見合っていないのが現状です。でも今は趣味としてやっているから楽しめているけど、儲けようと思ったらそれだけではやっていけないですよね。自分たちの価値観や伝えたいことを動画にしていって、それに共感してくれる人が増えていくほうがずっといいです」

「YouTubeを通してコラボしましょうと声をかけてくださることも増えました。人見知りなので、みなさんと、というわけにはいかないのですが、こういう出会いも大事にしていきたいです」

目標はブランド化!

道具をデザインするのが好きだったこともあり、2019年にはついにオリジナルの道具を販売。その夢を実現させられたのもYouTubeだった。

「前から既存の道具に対して『こうしたらいいのに』というのがあったんです。だけどそれを僕にはカタチにできない。そこでYouTubeで投げかけたら、誰かが協力してくれるのではないかと思ったんです。そしたら道具を作っている制作会社の方が手を上げてくれて、共同で作ることになりました。僕は設計を担当しています。DIYで作ってガレージブランドとして売るのではなく、ブランド化していくのを目標としていて、企業と手を組みたいと思っていたので、ありがたいお話でした。
いちばん売れているのは、マジックテーブル。横20×縦30cmで245gというのは、多分日本でいちばん軽いと思います。天板をプラスしていくことができるのもポイントです。この軽さにするのがすごく大変で、制作途中では何回も壊れました…。でもそのおかげで丈夫さと軽さのバランスをとることに成功! 原価にもめちゃくちゃお金をかけているので、最高のものができたと自負しています。実は今はまだほとんど利益が出ていなくて…。有名になったら利益を考えようと思っています!」

 

山広さん

キャンプ、ツーリング、登山などの動画を配信。 便利な道具やカメラの撮り方など役立つ情報も多数。登録者数約3万人(2021年6月現在)。

構成・文=中山夏美

 

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