焚き火で火持ちする薪は広葉樹?針葉樹?重いもの?軽いもの? | BE-PAL

焚き火で火持ちする薪は広葉樹?針葉樹?重いもの?軽いもの?

2021.04.18

知ってそうで知らないアウトドア・Q&A
キャンプの焚き火、火持ちする薪を選ぶコツは?

キャンプ人口の増加に伴い「薪」の需要が増えている。最近ではホームセンターやネット通販でも「針葉樹」「広葉樹」と様々な薪を購入できるようになった。では、キャンプの焚き火にどんな薪が適しているのだろう。薪についてのクエスチョン!

Question:火持ちする薪(乾燥させた木)を選ぶ基準は、次のうちどれ?

1:広葉樹の薪

2:針葉樹の薪

3:密度が高い重い薪

4:太くて軽い薪

 

Answer

3:密度が高い重い薪

日本で人気の薪といえば、ナラやクヌギなどの広葉樹薪。人気の理由の一つが「広葉樹=火持ちが良い」ということ。だが、実は広葉樹も針葉樹も、比重が同じなら燃焼時間はほとんど変わらない。油分が多く熱量が高い針葉樹のカラマツやアカマツと、火持ちが良いと評判の広葉樹のコナラを比べた実験でも、同じ重さだと燃焼時間がほぼ変わらないこともわかった(信州大学調べ)。

針葉樹も広葉樹も、樹種に関係なくしっかりと乾燥していて、手に持ったときにずっしりと重みを感じる木であれば、焚き火の薪として十分に楽しめる。

(針葉樹と広葉樹の分け方は文字通り葉の形から樹木を区別する便宜的なもの。葉っぱが細く尖った形の裸子植物を針葉樹、葉っぱが平たい被子植物を広葉樹と呼ぶ)。

 

【火持ちする薪】

針葉樹=イヌマキ、コウヤマキなど。

広葉樹=クヌギ、ナラ、ケヤキなど。

針葉樹のイヌマキは防火樹として使われるほど硬く燃えにくい。しっかり乾燥させれば火持ち抜群の薪になる。

【着火性がよい薪】

針葉樹=スギ、ヒノキ、マツなど。

広葉樹=シラカバ、ヤナギなど。

広葉樹のシラカバは、焚き火王国北欧で人気の薪。樹皮に油分を多く含んでいるので焚きつけの薪に向く。

燃えやすい薪と、燃えにくい薪を一緒に使うと火持ちする。

焚き火を長持ちさせるポイントは、なんといっても薪の組み方。薪が燃えるには木と木の輻射熱と酸素が必要。薪をうまく組んで熱と酸素をコントロールさせることが重要だ。

また、燃えやすい薪と燃えにくい薪を一緒に組んで使うと、無駄なく火を維持することができる。

星型。火の高さを抑えることができ、少ない薪で火を長時間維持するのに向いている組み方。

タイガ。シベリアの猟師たちの間で人気の組み方。長時間燃えて多くの炭を出す。

 

樹種の特性を活かして楽しむ

薪にはそれぞれ特性があるので、料理、鑑賞、防寒など目的に合わせて上手に使い分けたい。

料理に向く薪。サクラ(右・広葉樹)は肉の香りづけや燻製に。ナラ(中・広葉樹)は炭にして遠火で炙るグリル料理向き。ゲッケイジュ(左・広葉樹)は鶏肉や豚肉の香りづけに。

周囲を明るくしたり火力を強くするのに向く針葉樹のマツ(針葉樹)

積極的に使いたい間伐材の薪

現在、薪の需要の約8割がコナラやクヌギなどの広葉樹。一方で、山村に多いのがほぼ針葉樹だ。スギなどの間伐材は山に放置されたまま、行き場がないのが現状。林業家も森林環境を考えて、針葉樹の薪が売れることを望んでいる。

間伐材も薪の組み方次第で十分に火持ちさせることができる。キャンプ人口が増えた今、「森林環境を考えた薪選び」も、焚き火ノウハウの一つとして身につけたい。

間伐材(森林成長の過程で密集化する立木を間引く間伐ででた木材)のスギ(針葉樹)。早く乾燥して割りやすく、価格が安い。着火性がよく、しっかりと乾燥させればススも少ない。炭になりにくいが、燃やし尽くして灰にすることができるので、焚き火の後始末に便利。

取材・文/松浦裕子

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