ソロキャンプの夜を快適に過ごせる寝袋を選ぼう!

2020.04.25

私が書きました!
アウトドアプロデューサー/ネイチャーインタープリター
長谷部雅一
1977年4月5日生まれ。有限会社ビーネイチャー取締役。家族がいるのにもかかわらず、ソロキャンプ、ソロ登山、ソロ旅などなど、お一人様遊びをこよなく愛する風来坊なネイチャー系会社の役員。仕事の範囲は広く、プロジェクトの企画・コーディネート・運営の他、研修講師、ネイチャーインタープリター、場作りの仕掛け人も務める。著書『ネイチャーエデュケーション』(ミクニ出版)、『ブッシュクラフト読本 自然を愉しむ基本スキルとノウハウ』(メイツ出版)など多数。その他雑誌連載、テレビやラジオなど、アウトドア、幼児教育を主として多数のメディアにて活躍中。新刊は『いちばんやさしいキャンプ入門』(新星出版社)


外遊びの一日も終盤にさしかかり、”あともう少しキャンプの夜を楽しみたい”という後ろ髪引かれる思いでテントのジッパーを引く。と同時に、受け身気味に回転しながら中に入りつつ、そのまま寝袋に潜り込む…。

この後の展開は、まぶたが閉じるまで布一枚外の自然の音と一緒に本を読んだり、映画を見たりとほんの少しだけを延長しながら過ごすのみ。快適なテント空間で過ごしたり、どんな天候、気候でも快眠するために必要なのが「寝袋」だ。ひとりの夜だからこそ、快適な寝袋を選びたい!今回は寝袋選びのシンプルな方法を探っていきます。

マミー型か?封筒型か?

最初の選定は見てすぐわかりやすい「形」から入ってみよう。それぞれメリットデメリットがあるので、「自分はどっちの方が良いかな?」と当てはめてみてほしい。

1:マミー型

マミー型は、マミー(英語でミイラの意味)の名の通りミイラのような形の寝袋のこと。もともと山での使用を想定して作られた形で、快適さを犠牲にして機能向上に特化したデザインがされている。メリットとデメリットは以下の通り。

メリット
・体の形にそっれ作られているため体と寝袋の間に無駄な空間が無い
・無駄がない作りでコンパクトな収納が可能
・寝袋内の熱をギリギリまで外に逃がさない、また冷気を中に入れない構造になっている

デメリット
・家の布団と比べて窮屈に感じる
・寝袋内で身動きが取りにくいものが多い

2:封筒型

封筒型は、その名の通り封筒のような長方形の形をしている寝袋のこと。オートキャンプ文化の流れから来たもので、快適性を犠牲にしないことに特化して作られている。メリットとデメリットは以下の通り。

メリット
・家の布団に近く快適
・足下の空間が広く楽
・広げると1枚のブランケットになるものが多い

デメリット
・肩が空いているため、冷気が入り、暖気が逃げやすい
・マミー型と比べて収納サイズが大きい

化繊か?ダウンか?

寝袋は中身についても知っておきたい。なぜならば、化繊とダウンで特徴が大きく変わるからだ。それぞれの特徴を紹介するので参考にしてみよう。

1:ダウン

ダウンの良さは、なんといっても暖かいのに軽く、コンパクトに畳めること。天然素材のこの素晴らしい特性は、いまだ化学繊維で実現できていない。ただしダウンは濡れてしまうと一気にその素晴らしい機能を失い、寝袋としての仕事をしてくれなくなってしまう。もちろんそれを補う防水透湿などの付加価値を付けた寝袋の理想型ともいうべきものもあるが、値段がかなりしてしまう…。

写真上:ダウン 写真下:化繊  ほぼ同じ保温力を持った寝袋を既存の収納袋に入れた状態。大きさには差がある。

2:化学繊維

ダウンのデメリットである「濡れに弱い」を大幅に改善した化学繊維でつくられた寝袋。素材によっては、中綿の化学繊維が濡れてしまっても寝袋としての機能を保ち、かつ乾きが早い特徴を持つものがある。そして価格もダウン製品と比べて安いというのがありがたい。ただし、この素晴らしい機能を持つ一方ダウンよりも重く、収納サイズが大きくなってしまう。昨今は、値は張るもののコンパクト性と軽さを求めた製品も出始め、今後の製品に期待をしたいジャンルでもある。

ダウンも化学繊維も一長一短あるが、自分のキャンプスタイルを考えるとどちらがいいか見えてくるはず。

その他のポイント

形や素材が決まったからといって、「じゃあ自分はこの寝袋かな!」と即決するのは難しい。本当に自分に合っていてお気に入りの相棒としてながく使って行くには、もう数点のポイントを押さえておきたい。

1:暑がりか?寒がりか?

キャンプ地の標高や季節、天候意外にも、暑がりか?寒がりか?で、必要な寝袋の保温力は大きく変わる。

寝袋選びの最大のポイントといっても過言ではないのが、この数値では表しにくい”感覚値”だろう。例えば気温が0度でマイナス5度対応の寝袋を使っていても、寒がりの人にとっては温かさが足りないかもしれないし、暑がりの人には暑くて寝られないかもしれない。暑ければ寝袋のジッパーを開けたり掛け布団として使うなど工夫の仕方がある。しかし、寒がりの場合はダウンの上下を着るなど工夫はできるものの、寝やすい服で寝る時の快適度とは大きな差が出てしまう(命に関わる時は話は別!)。寒がりの人は、寝袋に表記されている「対応温度」よりもさらに5〜10度暖かいものを選ぶようにしよう。

2:色で選ぶ

疲れていても元気が出る、見た目で温かい、逆に涼しいなど、色で選ぶのもひとつの手

”目から得る暖かさ”も大切にしよう。簡単なのは、色のチャートや虹をイメージすること。赤から黄色にかけてのグラデーション内にある色は一般的に暖色といって見た目で暖かく感じやすい。逆に青から緑にかけてのグラデーションは寒色といって暖かさを感じにくい。これをベースに、「自分が何色だと暖かく感じるか?涼しく感じるか?」で寝袋の色を選ぶのもひとつの手だ。

3:防寒機能

外から冷気が入る、中から暖気が出ることを完全にシャットアウトするために各社様々な工夫がされている

寝袋に装備されているギミックにもこだわっておこう。寝袋は、ファスナー部分や縫い目などは中綿が少なく寝袋内の暖気を逃がしやすく、寒気が伝わりやすい。その他にも、ありとあらゆる隙間はせっかく暖まった寝袋の中に冷たい空気を入れてしまうことになる。主に冬用と言われる寝袋は、この辺の対策に様々な工夫がこらされている。この辺のギミックもチェックして寝袋を選ぼう。

4:シーツの活用

シーツは素材によって肌触りや機能性が大きく変わるので選ぶときには何をメインにするかを考えよう。

軽量高機能系の寝袋を選ぶと、寝袋の内側の素材はどうしても薄いナイロン系素材になってしまう。個人的には年間数十日もこの素材が肌に触れた状態で寝るよりも、肌触りが良い状態の方が快適に感じる。そこでオススメなのが「シーツ」の活用だ。僕が愛用しているのはシルク製のもので、防虫、保温機能もあり、さらに肌触りが抜群なので快適に寝ることができる。

エクストリームな使用を想定するならば表生地の防水性能などいろいろな視点が出てくるが、今回紹介した要素で探せばきっと自分に合った寝袋を選ぶことができるはず。不要不急の外出を控えつつ、頭の中で妄想を膨らませながら皆さんも自分のこだわりをこだわりの寝袋を選んでみてください。

 

この記事をシェアしよう!

関連記事

『 寝袋・枕 』新着ユーザー投稿記事

『 寝袋・枕 』新着ユーザー投稿写真

『 寝袋・枕 』新着編集部記事

おすすめ記事