ボルダリングが身近になった理由とは?
最近、自宅の部屋や庭に、ボルダリング用のクライミングウォールを造りたいというニーズが高まっている。インターネット上で約2000種類ものホールドを販売している「ホールド屋」の岸下塁さんは、ブームの背景をこう分析する。
「ボルダリングが浸透していなかった時代は、一部の登山家や冒険家が行なう難しいスポーツと思われていました。ところが、最近はクライミングジムが増え、手軽に楽しめるようになったことが理由でしょう」
ボルダリングを含むスポーツクライミングは、東京オリンピックから正式種目として採用が決定して以来、認知度が高まっている。
もともとワールドカップなどで日本人選手が活躍していたが、現在は、藤井快選手、野中生萌選手など、世界レベルの実力をもつ若手選手が目立つ。
国内のクライミングジムの軒数は400軒を超え、今後もさらに拡がるのは間違いない。
自宅の壁にホールドを取り付ける2つの方法
自宅の壁にホールドを取り付ける方法は、大きく分けてふたつある。ネジで固定する「スクリューオン」と、ボルトとナットでがっちり固定する「ボルトオン」だ。
「日曜大工の感覚で個人でも施工できますが、より本格的に取り組みたいと望むなら、専門の業者に工事を依頼しましょう。物件の広さや工事内容によって金額に差があるため、具体的な予算を伝えて相談するのがおすすめです」と、岸下さん。
市役所や体育館などの公共施設で、クライミングウォールを目にする機会も多くなった。こうした実例を見て、イメージを思い描いておくことも成功の秘訣といえるだろう。
質の高い国産のホールドを手にしたい!
現在、国内で手に入るホールドの多くが輸入品だが、質感にこだわるなら国産の製品がおすすめだ。「ゴライアスクライミングホールド」は自社製造を貫く数少ないメーカーである。
「製造工程での徹底したバリ取りや丁寧な洗浄など、海外製のそれよりも手間をかけています。使用中にケガをしにくい形状や、皮膚を傷めにくい表面の質感を追求しています」と話すのは、ゴライアスクライミングホールド社長の山本忠隆さんだ。
ベーシックなものだけでなく、“バナナ”などのユニークな形状も揃えているのが特徴だ。
「クライミング人口はますます増加すると思います。クライマーに理想ムーブを考えさせ、クライミングの奥深さが感じられるホールドを作りたいです」(ゴライアスクライミングホールド社長の山本忠隆さん)
東商アソシエート
クライミングを行なうスタッフが在籍していたことが縁で施工を行なうようになった、屈指の施工実績を持つ企業。
http://www.climbing-tosho.com/
ゴライアスクライミングホールド
函館に本社がある国産メーカー。国産ならではの品質で、コスパの高いホールドを製造。
http://www.goliathclimbingholds.com/
ホールド屋
インターネット上でホールドを販売。取り扱っている商品数が多く、初心者からプロのクライマーまで満足できるアイテムが揃う。
http://www.hold-ya2.com/
※構成/山内貴範(BE-PAL 2月号 2018より)