漫画家つの丸さん、愛する犬たちと最高の遊び場へ! | 海・川・カヌー 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2025.12.08

    漫画家つの丸さん、愛する犬たちと最高の遊び場へ!

    漫画家つの丸さん、愛する犬たちと最高の遊び場へ!
    人気漫画家、つの丸先生の本誌人気連載第二回!
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    つの丸のふがふがDog Days 第2回

    つの丸

    1970年5月27日生まれ。漫画家。代表作はアニメ化された「みどりのマキバオー」など。保護犬たちと暮らしている。

    夏といえば「海!海水浴に行こう!」
    って気分になりますよね。
     
    私(つの丸)ももちろん! 夏だけでなく秋も冬も一年中海に行きます。いや、一年中、日の出を海上から拝むくらい海にいます。サーフィンなどのマリンスポーツが趣味なのでとにかく時間と奥さんが許す限り海にいたいのです。そんなわけでわんこたちのお出かけで最もよく行くのは海なのです。
     
    普段よく行くのは東京湾をのぞむ大きな広場のある海辺の公園。ただし砂浜はなく、護岸で海には出られません。ここはピートくんが初めて屋外で走った公園なんです。ブリーダー放棄から保護されてうちに来た当時のピートくんは散歩ができませんでした。室内では暴れ回るのに外に出すとうずくまってしまい、一歩も歩けない。なんと2歳になるのにうちに来るまで外の世界を知らなかったのです。それから数日お散歩トレーニングをし、初めて走ったときは「ピートが走った!」とハイジばりに喜んだものです。ピートだけじゃありません。ロッコだって推定5〜6歳までずっとケージの中で生活。チッチやかつて一時預かりをした子たちも満足な散歩をさせてもらってた子は少ないでしょう。なので保護犬は散歩が苦手な子が少なくありません。そんな子たちもみんなこの海の広場に来ると元気に走っていました。うちに来た保護犬たちのリハビリ道場なのです。

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    海辺はわんこたちのリハビリ&最高の遊び!

    散歩して走りまわるだけでも最高なんですが、なんといってもボール遊び! 近所の公園でもちょろっとボール遊びしますが、海の広場は格別。ピート、ロッコ、チッチ3匹それぞれ性格も運動能力も違いますがボール遊びはみんな大好きでボールを見た瞬間瞳の奥に火が灯りボールを投げるまで動かなくなっちゃいます。特にチッチはサッカー選手の生まれ変わりかってくらいボールへの執念が凄まじいので(イブラヒモチッチかストイコチッチか)、ボール遊びをするとき以外はボールは絶対に目の届かない場所に隠しておきます。散歩中もボールを持った人を見つけたら突進しちゃうので絶対に近づかせません。フレンチブルドッグってずんぐりむっくりしていて鈍臭いイメージを持たれる方も多いかもしれませんが、けっこう走るし運動もできます!(もちろん個体差はあります)
     
    ボールを投げ、走って取りに行き持ってくる。ちょっとひっぱりっこしてまた投げてそれを拾って持ってくる。それをひとりずつ交代で延々と。人間同士でやったら取りに行くほうがブチ切れるであろうこの遊びですが、わんこは大喜び。こちらも一緒に走るよりも楽だし信頼関係を築けるらしいし最高。そして「いっぱい遊んだね〜」なんて1時間くらい遊んで帰ろうとしたら「まだ遊びたい」とピートが頑として動かない。かつて歩けなかったわんこが今や2時間とか平気で遊ぶのです!

    「ダメダメおまえもう10歳だよ!」

     
    そしてなんといっても九十九里などの外房の海。こちらは公園ではなく海、砂浜で遊びます。朝日や夕日に照らされ愛犬と砂浜走りまわるなんて最高に決まってる! 子供のころ、青春ドラマを観て育ったおじさんなので砂浜を走れば悩みも怒りも悲しみもどんな心のモヤモヤも解消できると知っています(刷り込み)。犬だってそう、いっぱいストレス抱えてるだろうからね。視界いっぱいに広がる海、絶えず聞こえる波の音、潮風のにおい。視覚・聴覚・嗅覚に心地よい刺激と癒やしをもたらしてくれる海には、心を解放させる力があるんです。
     
    私も高齢のおじさんなので砂浜なんて走れないし走りたくないんですけど、犬と一緒だと走っちゃう。つられて走っちゃうのではなく「おいでおいで」と犬を誘って率先して走っちゃうのです! とはいえ、犬に本気出されたらついていけないんですけどね。だから物足りないかもしれないけどこっちのペースに合わせてもらってキャンター(軽めの駈歩)でね。
     
    砂浜はクッション効いてて関節に優しいからそれこそ高齢の犬にはとても良いらしいのです。フレンチブルは足腰関節のトラブルが多い犬種だし、ピートはヘルニア持ちなので。
     
    砂浜で困っちゃうのはボール遊びがしにくいこと。よだれでボールがすぐ砂まみれになって口の中砂だらけになっちゃう。砂食べまくってゲホゲホいいながらもやめないから参っちゃう。ボールじゃなくフリスビーなら空中でキャッチするから砂食べずに済むのかな。相当難しいらしいけど練習してみるか。
     
    そんなピートたちが大好きな海ですが、夏は注意が必要。わんこたち、特にピートらフレンチブルドッグにはシーズンオフっていうくらい行きづらくなります。暑さ(熱さ)です。海辺は広くて開放的な分、日陰がないのでとにかく暑い。そして砂浜は肉球が火傷するくらい熱い。なので、夏の海は基本早朝と日没後、ていうか夜。日中は(まあ海に限らず)冷房の効いた室内でお休みしてもらってます。そして海水浴シーズンはゴミも増えるんでね。食べ物や吸い殻、花火や割れた瓶、竹串なんかも注意が必要です。

    海水浴に訪れるみなさん、ゴミは放置しないようお願いしますね。埋めちゃうなんてのはもっとダメですよ!

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    砂まみれのボール遊びに夢中のわんこたち。遊んでいるうちに砂を食べてしまうのが悩みどころ。

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    みんな一緒だと、ついつい楽しく浜辺を走ってしまいます。

    ボールに夢中のわんこたち

    チッチ

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    ピート

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    ロッコ

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    ※文・イラスト・写真/つの丸

    (BE-PAL 2025年8月号より)

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