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ハイキングに必要な道具を選ぶポイントとは
ハイキングに行くにはまず道具をそろえることから始めなければいけない。ここではモンベル品川店店長の高田弘明さんに必要なギア選びのポイントを解説してもらった。
ハイキングに必要な道具を選ぶときのポイント

高田「息子くんも楽しんでね」
しみず親子(上の写真の右側ふたり)
体を動かすのが大好きなふたり。父は暇さえあればジムへ行って体を鍛え、子は一日中走り回っても元気いっぱい! ともに登山は未経験。
今回の達人 モンベル品川店店長 高田弘明さん(上の写真左)
登山歴は20年。夏は山登り、冬はスキーと年中外遊びを満喫する。好きな山は鋸山で、近くの漁港で海鮮丼を食べるのが大の楽しみ。
一、軽いものを選んで疲労を軽減
必要以上の荷物を持っていくと、重量が増えて疲れやすい。最小限にして楽に登ろう。
二、汗冷えしない素材を選ぶ
秋は夏と比べて温度変化が激しい。体温調整しやすいようにインナーや重ね着で調整を。
三、鮮やかなカラーで気分を上げる!
普段はあまり着ないカラーを着ていくことで、気分が上がり登山への意欲も高まるぞ!
レインウェアは雨の侵入を防ぐ細部をチェック

防水性や透湿性にくわえて、袖口や裾、フードなど雨が中へ入らない機能が備わっているかチェックしよう。止水ファスナーが付いているとより安心。また、腕の可動域が広くて動きやすいのも重要だ。

子供の場合は、透湿性の高いウェアがおすすめ。リフレクターなど安全性があるかも見ておこう。
POINT 子供用は袖調整できるジャケットが便利

成長が著しい年頃だと、あっという間にジャケットが着られなくなる。袖の長さが調整できるモデルなら、ある程度長く着られる。
シューズは必ず履いて自分の足にあうか確認
足の形は人によって異なるため、足長と幅を把握して選ぶことが重要。登山靴は足を包むように設計されているため、フィットする靴は疲れにくく、足運びも軽快! 購入する前に、必ずフィッティングしよう。

登山道を模した立体的な試し履きコーナーでは、フィッティングだけでなく実際の履き心地を体感できる。
「足首が固定されてミドルは安心!」


安定性のあるミドルカットは登山の定番だが、低山などハードルが低い山なら軽くて日常感覚で履けるローカットも人気。
バッグパックは、30リットルくらいの中型モデルが安心
子供分の荷物も入れていくことを考えて30リットルくらいの中型バックパックがおすすめ。しかし、子供が自分の荷物を持っていきたいという場合は、20リットル程度の小型モデルで十分。子供と話し合いながら選ぼう。

「そんなの余裕だよ」
「緑のバッグがいい」という息子くん。選んだのは18リットルサイズで、水筒が入るサイドポケットや行動食を入れておけるヒップポケットなど、収納ポケットが豊富。父は25リットルサイズの軽量モデルをチョイス。
POINT 背面メッシュは快適性を上げる大切な機能

背中に風を送り込めるメッシュパネルは、特に汗をかきやすい暑い日に重宝する。蒸れを解消して汗が乾きやすい。
インナーは天候に合わせて用意する
暑い日なら速乾性のあるメッシュ生地、雲が多くて気温がやや低ければ保温性のある生地と、気候によってインナーウェアを選ぼう。気温の変化が激しい秋は、汗冷えしないように保温素材を選ぶのが安全だ。

長袖インナーは秋後半から冬場にかけて活躍する。「思ったより生地が伸びて、しかも触り心地がいい」
撮影/逢坂聡
(BE-PAL 2025年10月号より)
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ハイキングにおすすめのレインウェア4選

山の天気は非常に変わりやすいため、晴天時でも必ずレインウェアを携行することが推奨される。ここでは紹介者のコメントとともにおすすめ商品を紹介する。
MAMMUT(マムート) マサオ ライト レイン スーツ AF
MAMMUT(マムート) マサオ ライト レインスーツAF
フードはヘルメットの上からでも簡単に調整できるタイプで、フロントポケットはバックパックのハーネスと干渉しない。日帰りハイキングから本格的な登山まで幅広く対応する。付属の袋に収納可能。
紹介者

好きなアクティビティーはハイキング、沢登り、雪山登山ほか。家から近い六甲山などで季節を問わず、幅広く楽しんでいる。
フードはヘルメットの上からでも簡単に調整できるタイプで、フロントポケットはバックパックのハーネスと干渉しない。日帰りハイキングから本格的な登山まで幅広く対応する。
「450gと軽量。雨が降るかわからない天気のとき、気軽に持ち出せるのも魅力です。」
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MILLET(ミレー) ティフォン ファントム トレック ジャケット
MILLET (ミレー) ティフォン ファントム トレック ジャケット
透湿性と耐水性を最大限に高めつつ、極薄に作り上げられたティフォンファントム素材。肌触りも良く、たったの152gだ。一般的なトレッキングからファストハイクまで使いやすい。
透湿性と耐水性を最大限に高めつつ、極薄に作り上げられたティフォンファントム素材。肌触りも良く、たったの152gだ。一般的なトレッキングからファストハイクまで使いやすい。
「軽量ながらフードやポケットなど必要な機能を完備。汎用性がある防水ジャケットをお探しの方におすすめ。」
撮影/中村文隆
(BE-PAL 2025年1月号より)
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mont-bell(モンベル) ストームクルーザージャケット
mont-bell (モンベル) ストームクルーザー ジャケット
モンベルのフラッグシップレインウェア「ストームクルーザー」が第10世代に進化。これまでのデザインを踏襲しながらも、素材を自社開発の「スーパードライテック」に変更。ストームクルーザー史上最も高い透湿性を実現した。
20Dバリスティックナイロン・リップストップの表地と、裏に柔らかな丸編みニットを貼り付けたゴアテックスメンブレンを組み合わせた3層構造のレインウェア。
縫い目を極限まで減らした独自のカットパターン「K-monoカット」のおかげで軽く、腕の上げ下ろしもスムーズになっている。フードは3方向から細かく調整できるので視界確保に役立つ。重量254g、全7色(写真はイエロー)。
(BE-PAL 2025年1月号をもとに大幅加筆しています)
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mont-bell(モンベル) サンダーパス ジャケット Men’s
mont-bell(モンベル) サンダーパス ジャケット Men’s
●サイズ:S~XL ●重量:325g ●カラー:6色展開
モンベル独自の防水透湿性素材「ドライテック」を採用。表地にはコシのある50Dナイロン・リップストップ生地を用いた3層構造でハードユースにも対応する。
フロントファスナーはフラップ不要のアクアテクトジッパーで、噛み込みもなくスムーズに開閉できるのがいい。重量325g、全6色(写真はブラウン)。
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ハイキングにおすすめのシューズ4選

ハイキングや登山に普段履いているスニーカーや運動靴で行くと、安全面や快適さの面で様々なリスクが生じる。ここでは「ロウホウ」代表の小川迪裕さんがおすすめするシューズや、多様なトレイルに対応したシューズなどを紹介する。
MERRELL(メレル) スピード アーク マティス ミッド ゴアテックス®[メンズ]
MERRELL(メレル) スピード アーク マティス ミッド ゴアテックス®[メンズ]
●サイズ:25.0cm~30.0cm ●重量:約400g(27.0cm/片足) ●カラー:2色展開

「SPEEDARC MATIS」シリーズは、ブランド創業者の一人であるCLARK MATIS (クラーク・マティス)の名を製品名に冠し、発売直後から名実ともに次世代ハイキングシューズとして大きな評価を受け、ベストセラーとなったハイキングシューズ。
2025年春に発売された、メレル史上最も革新的なファストハイキングシューズ「SPEEDARC MATIS GORE-TEX」は、テクノロジーと素材をぎゅっと詰め込んだ、「アウトドアシューズの未来」を感じる次世代モデルだ。
この「SPEEDARC MATIS GORE-TEX」の魅力を受けつぐミッドタイプが今回登場した「SPEEDARC MATIS MID GORE-TEX」。
履いた瞬間のやさしいクッション、歩き続けたときの安定、そして天候対応力。外遊びはもちろん街まわりまでスムーズにつなぐ一足だ。
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HOKA (ホカ) アナカパ 2 ロー GTX
HOKA (ホカ) アナカパ 2 ロー GTX
●サイズ:25.0〜30.0cm ●重量:435g ●カラー:2色展開
今回紹介するアナカパ 2 ロー GTXは、ハイキング向けに開発した、軽さと防水性を備えたローカットシューズ。サトウキビ由来の素材を30%取り入れたEVAミッドソールやリサイクル素材を採用したメッシュ生地など、いたる箇所に環境に配慮した部品を使っているのが特徴だ。
しかも、いま業界的に話題となっているPFC問題にも前向きで、こちらにはPFCフリーの撥水加工を施している。



360度商品を見てみよう。バックステー(アキレス腱を覆う履き口の後ろ部分)はシュータンとほぼ同じくらいに設定され、運動しても脱げにくく設定されている。
アウトソールが分厚いのはホカの魅力だが、オフセット(シューズのフロントとバックの高さの差)は8mmとなっている。この数字が高いほど重心移動がしやすく前への推進力が上がり、これはほかのシリーズを見ても高い数字である。




そのほかの機能を見てみると、ゴアテックスはインビジブル フィットというテクノロジーを採用しており、従来品と比べて防水透湿性はそのままにアッパーとの密着度を高めることで、足への圧迫を減らして快適性が上がる。
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KEEN(キーン) メンズ 450ダート ハイキングシューズ
KEEN(キーン) メンズ 450ダート ハイキングシューズ
●サイズ:25〜33cm ●重量:409g(片足) ●カラー:4色展開
トレイル仕様の「450 DIRT(フォーフィフティ ダート)は、半径450mmの円の動きから着想されたカーブ形状のソールシステムに、トレイルに対応するトレッドと耐摩耗性に優れたアッパーマテリアルを採用。トレイルシーンでも効率的な推進力を発揮する。
なお、「450 DIRT」は「450 DIRT」とウォータープルーフ機能を持つ「450 DIRT WP」の2タイプ。いずれも、トレイルシューズとして以下、4つの機能が搭載されている。
- KEEN独自開発の機能。効率的で推進力のある一定カーブ形状のソールに、トレイルでの安定性がプラスされている。
- 耐摩耗性に優れたテキスタイルアッパーを採用。トレイルシーンでも対応できる。
- 高反発とクッション性を両立し、歩行時の快適性と推進力が向上した。
- 防臭機能には抗菌剤ではなく、人の健康や環境に安全な天然のプロバイオティクスが採用されている。
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SALOMON(サロモン) X ULTRA 360 LEATHER GORE-TEX
SALOMON(サロモン) X ULTRA 360 LEATHER GORE-TEX
●サイズ:25.0〜29.0cm ●重量:410g ●カラー:4色展開
今回紹介するのは、サロモンの人気シリーズ「X ULTRA(エックス ウルトラ)」の機能を踏襲した、ハイキング向けのローカットシューズ。
こちらのカラーは「シャークスキン/キャッスルロック/ケルプ」というグレー系。

X ULTRAシリーズの特徴は、不整地を歩くときに起きがちな「ねじれ」を防ぎ、捻挫などのケガを起こしにくくする補強材が付いていること。これによって、街中から登山までいろんな場所を歩いても足がねじれないのが魅力だ。




サロモンのシューズの中では珍しく、アッパーやサイドなどに本革を採用している。個人的には、この少しクラシカルな素材が使われているところにビビッときて購入へ至った。
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ハイキングにおすすめのバックパック4選

軽いハイキングや日帰り登山には小型タイプのバックパックがおすすめである。ここではライターの高橋庄太郎さんに使い勝手のいい35リットル以下のモデルを教えていただく。
私が紹介します

ライター 高橋庄太郎
雑誌やウェブを中心に執筆し、アウトドア用具に関する連載や記事も多い。著書に『山道具 選び方、使い方』など多数。
Black Diamond(ブラックダイヤモンド) トレイルビスタ28
Black Diamond(ブラックダイヤモンド) トレイルビスタ28
肉抜きされた背面パッドは軽量で、柔らかに体にフィット。しかも小型なのに背面長の調整も可能。特筆すべきは背負い心地の良さ! ウエストやショルダーハーネスの上などのポケットも充実し、収納力も抜群だ。
「フロントの巨大なメッシュポケットにはびっくり! 脱いだ服からボトルまでいくらでも収納でき、とにかく便利です!」
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MYSTERY RANCH(ミステリーランチ) イン&アウト25
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コンパクトに収納できるパッカブルタイプのバックパック。撥水性が高い生地に加え、荷物の出し入れはロールトップ式と雨濡れに強い。パッカブルタイプは無駄をそぎ落としたデザインが多いが、これは両サイドのポケットも大きく、使い勝手がいい。
「パッカブルとは思えないほど背負いやすく、生地には厚みがあってタフに使えます。色もきれいですよ。」

小さく収納した状態。メインのバッグと組み合わせ、サブバッグとしても重宝する。
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Rab(ラブ) アドリフト30
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U字型に大きく設けられたファスナーにより、荷室からのモノの取り出しはとても楽。いかにも水に強そうな表面とは異なり、背面は通気性が高いメッシュで蒸し暑い時期でも不快感はない。
「街の中で目立ちそうなツルっとして張りのある素材感。内部のものを守り、雨を弾く効果も非常に高いです。」
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MAMMUT(マムート) デュカン32
MAMMUT(マムート) デュカン32
非常に薄い生地と厚みを抑えたハーネス類は、バックパックの軽量化に貢献。サイドストラップと上部のリッドが形状の歪みを抑え、荷物が少ないときでもしっかり背負えるようになっている。
撮影/中村文隆
(BE-PAL 2025年1月号より)
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秋冬ハイキングにおすすめのインナー4選

インナーは汗冷えの防止や体温の維持・調整など重要な役割をもっている。ここでは冬物をはじめ、一年を通して使える商品などを紹介する。
Burton(バートン) メンズakスローカー メリノ ベースレイヤー クルーネック
Burton(バートン) メンズakスローカー メリノ ベースレイヤー クルーネック
●サイズ:S~XL
雪山での快適なパフォーマンスを常に探究し続けているBurtonとOdlo。Odloが誇るシームレステクノロジーと、Burtonらしいデザイン及びクリエイティビティという、両者それぞれの特性を組み合わせることで誕生したのが、コラボアイテムだ。
メリノウールの吸湿速乾性とシームレスデザインによる抜群のフィット感により、オールシーズン、どのような環境でも快適にアクティビティを楽しむことができる。
着心地は温かくドライで、シルクのような柔らかさが特徴だ。
▼参考記事
finetrack(ファイントラック) ドライレイヤーウォームロングスリーブ
finetrack(ファイントラック) ドライレイヤーウォームロングスリーブ
●サイズ:S~XXL ●カラー:2色展開
大定番インナーの冬物は、シリーズ中もっとも温かい構造を採用。保温しながら汗冷えも防ぐので、低温下でも体温を維持する。
▼参考記事
finetrack(ファイントラック)/ ドライレイヤーベーシックT
finetrack(ファイントラック) ドライレイヤーベーシックT
薄くしなやかなメッシュ生地に耐久撥水加工を施すことで汗をすばやく肌面から離し、濡れ戻りを防止。吸汗速乾ウェアの下、肌に直接に着て汗冷えを防ぐ定番シリーズだ。
におい、べたつきを抑える効果も見逃せない。全2色(写真はブラック)。長袖やVネックなどいろいろなスタイルがあるので好みのものを選ぼう。
mont-bell(モンベル) ジオライン L.W.ラウンドネックシャツ Men’s
mont-bell(モンベル) ジオライン L.W.ラウンドネックシャツ Men’s
軽く、速乾性にすぐれたジオライン製のアンダーウェア。L.W.は一年を通して使える汎用性の高さが魅力だ。薄くしなやかな生地は縫い目の肌あたりが気になるものだが、フラットに抑えることで肌への刺激を低減。
また、袖口の縫い目を直線ではなく斜めに伸ばすことでゴロつきと締め付け感を抑えている。重量120g、全3色(写真はブラック)。
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