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PART1 都会から電車で2時間! 都市近郊の鉄キャンへ行こう
バーも併設したキャンプ場!
キャンプというと、当然、大自然の中に飛び込んでいくイメージだが、それが逆にハードルを上げているような……。初心に帰り、もっと気軽に初心者でも楽しめるキャンプを考えてみた。
「道具もそろってないし、車もないから電車で行きたいです」
口火を切ったのは、まさにこれからキャンプをはじめたい、新人ツカッチ。
「たまにはいいかも。僕もいつも車頼みで運動不足だし」
と、オガワも乗り気だ。
「出張帰りにキャリーケースのまま行きたいから、駅から近いところがいいなぁ。あ、移動中駅弁も食べたい!」
少々無茶な条件を持ち出すオーシタを横目に、
「じゃあ私は手ぶらがいい!」
と、言い放つマチダ。
「次の日用事があるから、都心に午前中には戻りたいし」
……都心から2時間圏内で旅情を楽しめ、駅近の好立地。しかも自然もあって、手ぶらキャンプの設備も完備。そんな都合のいいキャンプ場あるかーい! ってありました!! そんな夢を叶えてくれるのが、千葉県一宮町にある「Campsite TORAMI」。看板に偽りなしなら、駅からなんと徒歩2分!!
「楽しそうな相談してますね♪ その日打ち合わせがあるけど、近いから私も行けそう!」
とハラボーも参戦。
「え、じゃあ僕も」
若干心配性のブッシュ早坂が、あれもこれもと特大バックパックに荷物を詰め込み出す。
「ヘェ〜、このキャンプ場、バーも併設してるじゃん。僕も顔出そうかな」
編集部イチの遊び好きキャンパー、編集長サワッキーが黙っているはずなし!!
こうして、募ってもいないのに、どんどん参加人数が増え、総勢7人のグルキャンに。
「行ける人はチェックインの時間に合わせて、あとは各々、都合のいい時間に集まるということで」(オガワ)
「駅チカなら、食材も現地で買えるよね!?」「あ、PC持っていけば仕事もできますね」「ワンピースはやりすぎ!?」
こんな自由に楽しめるのも、じつは鉄キャンならではかも。
「みんなそろって、バーで乾杯だけはしようね」(サワッキー)
「イエッサー!!」
※モデル料金は大人2名+子供2名で1泊する際の目安です(税込み)。
JR外房線・東浪見駅から徒歩2分
古民家情緒を楽しめるカフェバー付きキャンプ場
Campsite TORAMI
住所:千葉県長生郡一宮町東浪見1611
電話:080-4366-0800
料金:5,000円〜
営業:通年
予約:予約3か月前より
テントサイト:15
その他の宿泊施設:3棟
DOCOMO
au
SoftBank
- ネット予約可能
- 温水洗浄便座あり
- バリアフリー
- 温水が出る
- 直火OK
- 器具による焚き火OK
- ペットOK
- コテージなどの宿泊棟あり
- Wi-Fi利用可能
- キャンプ用品一式のレンタルあり

築150年、登録有形文化財の母屋や蔵が立つ、3,200坪の庭がテントサイト。手ぶらプランや2時間飲み放題付きプランもある。

飲食店に7年間勤めたオーナーが、’22年に元酒蔵の敷地をキャンプ場としてオープン。オートサイト、フリーサイト、林間のソロサイト、コテージのほか、カフェバー『MARTHA』も併設。ソムリエ資格もあり。

オーナー 安藤雅耶さん

11:44 東浪見駅到着〜♪
東京駅からはJR京葉線で上総一ノ宮まで(20駅)出て乗り換え、外房線でひとつめ。ローカル列車の旅情を存分に味わえる。

先発隊のご一行、都内から2時間とは思えない無人駅に到着〜。駅の周りには民家が立ち並びコンビニの影なし。
潮の香りを感じつつ、徒歩2分のキャンプ場へ。



てくてく。

11:50 よそ見をしても5分で到着

迷うことなくキャンプ場に到着。古式ゆかしい門構えに感嘆の声。で、食材どうする? 何もなかったね。駅近キャンプで陥りやすいニアミス発見。

11:55 買い出しにLet’s go!

キャンプ場に隣接する直売所があると聞きつけ、荷物も降ろさず、直行! これで夕飯にありつける。

農産物直売所「なのはな東浪見店」。地元の採れたて野菜からシカやイノシシのジビエ肉、米、野菜苗なども販売。

そこら中では?
迎えてくれたのは手ぶらキャンプ用テント

地元民の通り道にもなっている不思議な空間
13:00 後発チームは魚屋へ
「一宮海鮮市場 魚平」。近隣で水揚げされた魚介がズラリ。三枚おろし、お刺身盛りなど対応可能。

「全部美味しいわよ」
ブッシュ&ハラボーは散策を兼ねて魚市場で手土産物色。

14:00
無事先発隊と合流! リゾート感満載の爽やかなふたりは、余裕の佇まい。

「お土産ありますよ♡」
これぞ鉄キャン。みんなバラバラな感じがいいっしょ!

今朝水揚げされた、ヤガラと金目鯛のお刺身盛り。夜の酒盛りまでしばしお預け。キャンプにお刺身、たまにはいいっしょ!!
駅前キャンプを楽しむ3か条
1 あえて待ち合わせ時間は決めず、自由に参加
2 各々のスタイルを尊重し物申さない
3 ひとり1品、つまみ持参
編集部の鉄キャンスタイル&おつまみ一品
重いスキレットもキャリーケースで楽々運搬!

最近おつまみ作りに凝り出したオーシタ。重量感のある鋳物スキレットを出張帰りに持参するため、キャリーケースで颯爽と登場。「旨いつまみを作るには道具が大切です!」


編集オーシタ’s STYLE
「ピーマンの肉巻き〜「響王」味〜」
ペアリング:チューハイ
タネとワタを取ったピーマンに、豚バラ肉を巻きつけて全面こんがり焼けばOK! 豚の甘い脂をスッキリ流してくれるチューハイと相性抜群!


イタリアンの川越シェフに勧められた「響王」が味の決め手。このひと振りが旨みを+。
仕事帰りにフラッと立ち寄れる手ぶらキャンプを利用

通勤時に大荷物は御免こうむる! と手ぶらキャンプを選択。テント、寝具、ファニチャー、照明、焚き火台まで完備。設営も込みなので時短もでき、到着早々リラックス〜。

BE-PAL.NET 編集長マチダ’s STYLE
「油揚げの納豆挟み焼き」
ペアリング:日本酒
油揚げを半分にカットし、納豆を詰めて焼く。仕上げに醤油を少々。キムチを加えてピリ辛、大葉を加えて風味豊かにと、バリエーション豊富。


ホットサンドメーカーに挟んで焼けば、簡単に両面カリッと仕上がる。
110ℓの特大バックパックになんでも詰め込み!

長期出張もOK(!?)
イギリス鉄道旅でも活躍した特大バックパックを活用。テントから着替え、食材までスッポリ収まる。「あれもこれも入れようと思ったらこのサイズが安心! 1泊2日から海外出張も問題なしっす」
編集ブッシュ早坂’s STYLE
「本場のフィッシュ&チップス」
ペアリング:黒ビール
イギリスのローカルフードといえばこれ。地産のタラに衣をたっぷりつけて、サクサクに揚げる。添えるのはやっぱり棒状ポテト。ビネガーをかけていただきます。


本場の味を求めて辿り着いたのが、この「伝説のから揚げ粉」。食感サイコー!

オフィスワーカーを踏襲したワンピスタイルで軽やかに

収まるオカリナが
アクセント
鉄キャンは、思い立ったら、軽装でもすぐ出発できる距離感が魅力。「都会のオフィス発ならオシャレしたいですからねっ」。目下練習中のオカリナを周囲を気にせず思いっきり吹けるのも◎。

米粉を使った特殊樹脂でできたオカリナ。軽くて割れないので、肌身離さず持ち歩ける。
編集ハラボー’s STYLE
「スペアリブのはちみつ醤油煮」
ペアリング:ブルーベリーのジンジャーエール割り
地元産のジビエ、イノシシのスペアリブと同じく里山の養蜂場で採取された九十九里はちみつを使用。酸味のある微炭酸ブルーベリージュースと好相性。


醤油とはちみつと日本酒で、スペアリブを甘塩っぱく煮込んだ。
軽量コンパクトなミニマム仕様で行き先を決めないお気楽旅へ

気軽に移動できるよう30ℓのバックパックでミニマムに。道具もテンマクデザインのパンダやヘリノックスチェア、SOTOのフィールドホッパーなどで極力軽量化したソロ仕様に。

ビッグスカイの折りたためる保冷バッグを活用。生鮮食品の保冷や、ごはんの保温も可能。
編集 オガワ’s STYLE
「メスティン・ジャーマンポテト」
ペアリング:生ビール
チューブ式バターでジャガイモとソーセージを炒め、岩塩で味付け。ソーセージをカリッと焼くことで香ばしさが増す。マスタードを添えても。

超簡単!

時短を図ろう
ジャガイモは、家で切って下茹でしてくれば、炒めるだけでOK。調理器具も少なく済む。
PC持参で、緑に囲まれたひとり移動オフィスを実現

キャンプ初心者ツカッチは、トートバッグとザックを駆使して、荷物を携行。「Web担当なんで、PCひとつあればどこでも仕事に勤しめる」ということで、青空の下ワーケーションを実行。
WEB担当ツカッチ’s STYLE
「チーズフォンデュ風 ブロッコリーグリル」
ペアリング:白ワイン
多めのオリーブオイルでニンニクとブロッコリーを炒め、とろけるチーズをかけ、黒コショウをふれば完成。チーズの量は自分の好みと要相談。


ひとり暮らしならでは、徒歩10分のコンビニでゲットしたコンビニ食材でお気軽調理!
バー併設キャンプ場で仲間との絆を深める

キャンプをするだけでなく、みんなで盃を酌み交わし、絆を深めるのがビーパル流!? オーナーさんや地元の人と交流できるのも◎。夜が更けたら、焚き火を囲んで話の続きを。
BE-PAL編集長サワッキー’s STYLE
「名古屋人が作る・ケイジャンチキン」
ペアリング:赤ワイン
名古屋人のソウルフードといえば、手羽先。サワッキー流にケイジャンスパイスを加え、スパイシーに仕上げた。ホロっとジューシー、赤ワインが絶妙!


ケイジャンスパイスと生姜焼きのタレを組み合わせた、オリジナルソースは、クセになる味わい。

外に飛び出すって気持ちいい!!
※構成/大石裕美 撮影/小倉雄一郎
(BE-PAL 2025年11月号より)







