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登山用レインウェア選びのポイント
自然と対峙するアウトドアシーンでは天候の変化がつきもの。突然の雨から身を守るためにレインウェアや防水シューズが必要不可欠だ。機能性の高い防水アイテムで体や足元をしっかり〝濡れ〟から守ってくれたら、それだけで雨の不快さは大幅に軽減する。あとは雨具を着ることによって生じる、ごわつきやべとつきといった不快感が解消すれば、もはや完璧。最新のレインウェアは素材の技術革新によって、快適性において大きな進化を遂げている。そんなアイテムさえあれば、むしろ雨が待ち遠しくなるくらい。
最新ウェアの主な特徴は、汗をかいても蒸れない透湿性、いつでも持ち歩けるような軽さ、アクティビティーにも最適な動きやすさだ。それらを実現する代表的な防水透湿素材が40年以上の歴史を持つゴアテックスだが、各メーカーも独自開発素材のアップデートを重ねることで、魅力的な製品が多くなってきた。ストレッチ性の高い素材を使用するアイテムも増えており、以前に比べ、ごわつき感がほとんどなく、圧倒的な動きやすさを実現しているものもある。次ページからは選び方のポイントや、おすすめレインウェアを紹介する。デザインはもちろん、どんな素材が使われているか、また、機能なども見比べてみて、自分に合う一着を見つけよう。
レインウェア選びで大事な3つのポイント
レインウェア選びのポイント
素材
1.信頼のゴアテックス
防水透湿素材の中でもゴアテックスは中心的存在。長期間使用しても劣化しにくく、その分機能も持続するという特徴がある。耐久性を重視する人におすすめの素材だ。
2.メーカーごとの独自素材
防水透湿素材(メンブレン)は、メーカー各社が独自素材の開発に力を入れている。エントリーモデルにも多く採用されているおり、コストパフォーマンスの高さが光る。
3.機能特化の新素材
軽さと柔軟性が特徴のパーテックス・シールドや、抜群のストレッチ性を誇るエバーブレスなど特徴的な素材も多い。使用シーンが決まっている人は機能特化型の素材もおすすめ。
レイヤー
1.バランス重視なら3レイヤー
レインウェアは表地・防水透湿素材・裏地で構成する3レイヤー(層)が基本。防水透湿性だけでなく、堅牢性や快適性などの総合力に優れているから、最初の一着におすすめ。
2.軽量重視なら2レイヤー
基本の3レイヤーから裏地を省くことで、より軽さを追い求めたのが2レイヤー。また、層が少なくなった分、生地がしなやかであるという特徴も。軽さを求めるなら2レイヤーだ。
3.軽さと着心地の2.5レイヤー
3レイヤーと2レイヤーのいいとこ取りという発想の2.5レイヤー。裏地の代わりに汗離れの良いコーティングの層を設けている。軽さだけでなく快適さも求めたい人におすすめ。
デザイン
1.街着としても使えるデザイン性
デザイン性の高い最新のレインウェアはアウトドアだけでなく、普段の街着としても使いやすい。また、肌寒いときにプラスする保温着としても優秀で、活躍の幅は広い。
2.軽さ重視ならシンプルなもの
登山などの体を動かすアクティビティーを前提に選ぶなら、シンプルなデザインが◎。また、動きを妨げない立体裁断や、フードのフィット感なども重視して選びたい。
3.ポンチョなら全身をカバー
ザックを背負ったままでも上からすっぽり被れるポンチョ。簡単にほぼ全身を雨から守ることができるが、膝下もカバーするには防水のロングブーツなどを合わせて使いたい。
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知っておきたいレインウェア豆知識
レインウェア豆知識
レインウェアは普通に洗濯して良いの?
付着した汗や皮脂汚れはそのままにしておくと性能が低下してしまうので、こまめに洗濯するのがおすすめ。
防水機能を示す耐水性の目安を知っておこう
防水性能を表わす耐水圧は10,000でmm大雨、20,000mmで嵐に対応できるレベル。ちなみに傘は500mm程度。
透湿性のグラム表記の数値はどう見たらいい?
透湿性の数値は1平米の生地に対し24時間で何gの水分を透過できるかを示すもので、数値が高いほど透湿性が高い。
定期的なメンテナンスで撥水効果をキープしよう
撥水加工はコーティングによるものなので効果が長続きしない。撥水スプレーを使って、定期的にメンテナンスしよう。
▼参考記事
登山やロングトレイルでの悪天候にも対応!おすすめレインウェア5選
ブランド・商品 | 画像 | 販売サイト | 詳細情報 | |
---|---|---|---|---|
レイヤー | 価格 | |||
MILLET(ミレー) トリロジー ティフォン タフ Ⅱ ストレッチ ジャケット | ![]() | 3 | ¥42,350 | |
L.L.Bean(エル・エル・ビーン) メンズ パスファインダー・ゴアテックス・シェル・ジャケット | ![]() | 3 | ¥53,900 | |
Black Diamond (ブラックダイヤモンド) ハイライン ストレッチシェル | ![]() | 3 | ¥59,620 | |
Patagonia(パタゴニア) メンズ・トリオレット・ジャケット | ![]() | 3 | ¥62,700 | |
THE NORTH FACE (ザ・ノース・フェイス) ハイカーズジャケット | ![]() | 3 | ¥53,900 | |
MILLET(ミレー) トリロジー ティフォン タフ Ⅱ ストレッチ ジャケット
高い防水透湿性能のティフォンタフⅡを採用し、耐久性を高めたオールシーズンモデル。過酷な環境下でもさらっとした肌触りとストレッチ性で動きも軽快! 高い防水透湿性と耐久性で一年を通して活躍してくれる。
3レイヤー 426g(Mサイズ)
メンブレン:ドライエッジ ティフォン タフⅡ
表地は適度なストレッチ性があるため、耐久性がありながら、スムーズな動きを実現。
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L.L.Bean(エル・エル・ビーン) メンズ パスファインダー・ゴアテックス・シェル・ジャケット
ゴアテックス素材を使用した耐久性のある3レイヤーのウェア。雨風だけでなく、雪やみぞれへも高いプロテクションを発揮する。適度なゆとりのあるすっきりとしたフィット感。洗濯機の使用も可能だ。
3レイヤー 460g(Sサイズ)※編集部調べ
メンブレン:GORE-TEXファブリック
袖口はタブと面ファスナーによるサイズ調節が可能で、水の浸入も防いでくれる。
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Black Diamond (ブラックダイヤモンド) ハイライン ストレッチシェル
独自の透湿防水素材「BD DRY」を使用。脇下に換気性を高めるベンチレーターが付き、フロントはダブルファスナーで開け閉めの調整がしやすく、気温対応が簡単。デザインも気が利く。
3レイヤー 410g(Mサイズ)
メンブレン:BD.dry
最高レベルの機能性シェルがアップデート。堅牢性を高めると同時にデザインの見直しによって可動性が向上している。
ストレッチ性もあり動きはとてもスムーズ。優れた撥水性が長期間持続するのも◎だ。
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Patagonia(パタゴニア) メンズ・トリオレット・ジャケット
75デニールのリサイクル・ポリエステル100%のゴアテックス・ファブリクスを使用し、厳しいシチュエーションにも対応する。
3レイヤー 510g(Mサイズ)
メンブレン:GORE-TEX ePE
メンブレンにはゴアテックスePEを採用。耐久性撥水加工にも有機フッ素化合物不使用。
THE NORTH FACE (ザ・ノース・フェイス) ハイカーズジャケット
快適性を重視した素材はロングトレイルでも威力を発揮。着心地の良さはもちろん、長期間行動しても汗によるべたつきを抑えてくれる。厳しい冬にも対応できる防水・透湿・防風性能を備えている。
3レイヤー 非公表
メンブレン:GORE-TEX Micro Grid Backer
ゴアテックス マイクログリッドバッカーの裏地はしなやかで、快適な肌触りをキープ。
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常に携帯したい超軽量レインウェア3選
mont-bell(モンベル) スーパー ドライテック ピークシェル ジャケット
独自の防水透湿性素材であるスーパー ドライテックを使用したジャケットは、3レイヤーで高い透湿性を誇りながら超軽量。行動中の汗を効率良く外に逃がす。登山でも十分な耐水圧を備えている。
3レイヤー 168g(平均重量)
メンブレン:スーパードライテック
裏地には汗をかいても保水しにくい高密度ニットを使用し、さらっとした着心地を実現。
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mont-bell(モンベル) バーサライト ジャケット
圧倒的な軽量コンパクト性で携帯しやすい。ウィンドストッパー ファブリクスは高い透湿性も特徴で、ウェア内をドライにキープする。2万円を切る価格でこの軽さは圧倒的!
2レイヤー 134g(平均重量)
メンブレン:ウィンドストッパー ファブリクス
極薄シェル素材を使用し134gという軽さを実現。耐水圧も十分だから登山でも使える。
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mont-bell (モンベル) カモワッチテンチョ
簡易テントになり、ビバークができるポンチョ。日帰り登山の際、いざというときのために持っておきたい。
1レイヤー 520g
トレッキングポールを支柱にすれば簡易テントにもなる。
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足元までしっかりカバーしてくれるレインパンツ・セットアップ3選
KiU(キウ) レインセットアップ
レイングッズでおなじみの「KiU」発、3レイヤー生地を使用したセットアップジャケット。ジャケット&パンツで足元までしっかりカバー!
▼参考記事
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス) クライムライトジップパンツ(メンズ)
一着でひざまでカバーできる!
▼参考記事
karrimor(カリマー) WTX LT レイン パンツ
山岳向けのレインパンツ。耐水圧と透湿性のバランスがとれたカリマー独自の3層防水素材「WTX」を採用しており、ソフトな風合いで着心地がいい。ユニセックス。
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THE NORTH FACE (ザ・ノース・フェイス) クライムライトジャケット
透湿性、軽さ、強度のバランスを追求した3層構造のゴアテックスを使用したレインウェア。表地は、リサイクルナイロンにアップデートされた。単色から2トーンまで、カラーは全5色。携帯に便利なスタッフサック付き。
柔軟性と軽量性を併せ持つePEメンブレンを採用してリニューアル。正面のポケットはバックパックのハーネスと干渉しにくい位置にあり、立体的設計でストレスなく着用できる。
「両脇下にベンチレーションファスナーを新設。登山はもちろん、歴代モデルは普段使いでも愛用されている方が多いです。」(好日山荘 バイヤー 高谷和郎さん)
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MAMMUT(マムート) マサオ ライト レインスーツAF
フードはヘルメットの上からでも簡単に調整できるタイプで、フロントポケットはバックパックのハーネスと干渉しない。日帰りハイキングから本格的な登山まで幅広く対応する。
「450gと軽量。雨が降るかわからない天気のとき、気軽に持ち出せるのも魅力です。」(好日山荘 バイヤー 高谷和郎さん)
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MILLET (ミレー) ティフォン50000ストレッチジャケット
耐水圧20,000㎜の防水性と高い透湿性を持ちながら、肌ざわりがソフトでストレッチ性まで備えている。よく伸縮するので、上半身を楽々動かせる。カラーは5色。
レイヤー3 304g(Mサイズ)
50,000g/平米/24hという透湿性と伸縮性が特徴の独自素材は不快な張りや硬さとは無縁。さまざまなアクティビティーで活躍するはずだ。
メンブレン ミレーが独自に開発した素材、ドライエッジ ティフォン50,000を採用。耐水圧20,000mm、透湿性50,000g/平米/24hというスペックながら、ストレッチ性も備える。
ソフトシェルのような着心地は、抜群の伸縮性の高さによるもの。
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karrimor (カリマー) WTX LT レイン ジャケット
ウインドシェルにも活用できる軽やかさ。オリジナル素材「WTX」は耐水性、透湿性に優れ、ベンチレーターになるポケットや本体を収納できるフードの工夫など細部の仕様にまでこだわったデザインだ。
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