この冬は自家製味噌にトライ!
ビーパル10月号、みなさんご覧頂きましたでしょうか。
9月は味噌が旬!ということで、 ビーパルジャーナルでは昨冬に仕込んだ味噌がようやくできたお話と残暑を乗り切るおいしい味噌レシピをご紹介しています。味噌の仕込みにはまだちょっと季節が早いですが、今年こそ手前味噌仕込んでみませんか。
教えてくれたのは・・・
蓮池陽子さん
料理人兼フードコーディネーター。人と食、自然を繋げる料理を提案。食材のなかでも味噌に惹かれ、ワークショップも展開。脳みそも味噌でいっぱい。
「味噌作りは簡単ですよ! 失敗するほうが難しいかも。しかも味噌はスゴくて、味噌で食中毒をおこした症例はないそうです。O–157も死滅するくらい。味噌の仕込みは家族や大人数でやると楽しいですよ。大豆をつぶしたりこねたり丸めたり、子供が喜ぶ要素が満載です」
準備するもの(味噌の仕上がり4㎏)
【材料】大豆1㎏、塩500g+振るう用約50g、米麹1㎏、25度以上の焼酎 250cc
【 道具】ボウル2つ、ホーロー容器(保存用)、ラップ、重石、マッシャー。他に鍋や水などが必要。
味噌作り前夜にやっておくこと
仕込み前日に大豆を、約4倍の水に浸しておく。夏なら半日以上、冬なら丸1日は浸けておこう。水は多めでもOK。水面から大豆がヒョコッと顔を出していないか、チェック。
味噌作り手順
手順1 大豆を煮る
大豆が柔らかくなるまで、約4時間(圧力鍋があれば約20分)。ふつふつ煮立つくらいをキープし、水が減ってきたらその都度差し水をしていく。豆の柔らかさは、潰してチェック。親指と小指で潰せるくらい柔らかくなっていれば問題なし。
OnePoint
ひと粒つぶしてチェック!
手順2 大豆をつぶす
大豆をボウルに入れてマッシャーでつぶす。粗熱がとれてからビニールに入れて棒や手で潰すやり方でもよい。大豆の粒がなくなるまでつぶしていく。どの程度までつぶすかはお好みで。粗めに残せば、味噌汁にしたときに大豆の食感がある。
手順3 麹と塩を大豆と合わせる
まずボウルに麹と塩を入れ混ぜる。つぎに麹と塩を、つぶした大豆と混ぜる。大きなボウルがなければ、ビニールなどを敷き、その上で混ぜ合わせていくとよい。まとまりが悪いときは大豆のゆで汁を少量入れる。
最後は団子状に握っておく。
手順4 容器に入れる
容器の中を焼酎で拭き取り除菌し、底に塩を振る。
まとめた大豆団子を隙間なく敷き詰めていく。空気が入らないように詰めていくことが大事。ギュウギュウにしっかりと!
手順5 寝かせる
平らにならし、20~30gの塩をまんべんなく振る。空気を抜くようにぴったりとラップを載せて重石をする。
水を入れたペットボトルでも代用可能。風通しのよい場所に置く。シンクの下は避ける。
そして、約10ヶ月後経つと・・・完成!
香ばしい味噌が出来上がっている。数ヶ月~数年保存OK!
「完成後も味噌はずっと発酵し続けるので、味は変化します。過発酵して味が落ちてしまう前に冷凍保存がオススメ。冷凍庫で保存すれば発酵を止めることができます。味噌は生きています。市販の味噌に酒精(アルコール)が入っていることがありますが、あれは発酵を止める役割をしているんです」と蓮池さん。
カビが生えたらどうする?
寝かせて数か月が経過したある日。様子を見るとなんと表面にカビが! 慌てるなかれ、味噌は大丈夫。カビをきれいに取り除いて、塩を振るい、容器の表面は焼酎で拭っておこう。
冬に仕込めば、夏過ぎの今頃にちょうど食べ頃になる味噌。ぜひトライしてください!
※構成/須藤ナオミ 撮影/鍵岡龍門
2018年2月号「自家製保存食にチャレンジ」を再編しました。