今も手に入るけれど、技術や素材の進化と共にちょっぴり影を潜めています…。
そんな、キャンプ歴が長い方には懐かしく、そして新しいキャンプ層の方には新鮮に感じるレトロなギアを紹介します。
今だからこそ使う楽しみがあるかもしれませんよ!
今回紹介するのは、ガスランタンです。
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空間を照らし、火器との相性も良かった唯一の明かりがガスランタンだった

「シュゴーッ」というガスが噴出する音と共に、周りを照らしてくれるガスランタン。
もともとはレジャーとしてのキャンプよりも山岳ギアとしてベースキャンプの大きなテント内でその空間を照らしてくれるアイテムとして存在していました。
電気の明かりではなく、火を使った明かりなので空気も暖まり、そしてランタンの上でスルメを炙って酒を飲み、荒れた天候が過ぎ去るのを待つなんていうときにも活躍してくれました。
このタイプのガスランタンがどうして活躍したのかというと、その理由のひとつにOD缶のガスがあります。山で使う火器がガソリンやケロシンからOD缶主流になり、たくさんの登山者がOD缶を使ったシングルバーナーを使うようになりました。
燃料を統一することで荷物が減り、また残りが微妙なガス缶をランタンで使い切るなどの効率性も考えるとOD缶を使ったランタンはシングルバーナーなどの火器とも相性が良かったわけです。もちろんのちにオートキャンプのギアとしても大活躍するわけですが、登山者の手元を照らし、酒やおつまみ、手書きの地形図や天気図を照らしてきてくれたギアなのです。
今となっては面倒くさいし少し暗いけど、そこが愛おしい
スイッチを入れれば高照度の明かりが無段階調整付きで長時間使え、スマートフォンなどの充電にも使えるなど多機能で安全といったLEDランタンが今は主流です。それと比べれば、はっきりいってガスランタンはいろいろ面倒くさい!
でも、面倒くささの先にはもしかしたら「味」や「手間」を楽しむキャンパーにとっては今も輝けるポイントがあるかもしれません。ここで代表的な特徴を紹介します。
1:燃料にガス缶を使用する

燃料として使うのはガス缶で、主にOD缶を使用します。OD缶は安定感があり、ランタンを吊り下げたときもバランスがよくコンパクトにおさまるため使われていることが多いです。前述しましたが、シングルバーナーも同じブランドのOD缶を使うタイプにすると相性が良く、ガス缶の共用ができます。
ただし、電気式のLEDランタンは自宅で充電すれば良いのに対して、ガス缶は無くなるたびに購入したり、ストックしたりする必要があります。コストと手間がどうしてもかかってきます…。
2:マントルを使用する

マントルとは、電球などの発光体になるもので、ランタンのバーナーの先端に取り付ける小さな袋です。この袋には発光塗料が塗られていて、この袋の中に炎が出る事で電球のように明るく光ります。
今主流のLEDランタンにはない温かみがある色合いの明かりは、マントル内の炎の熱と共にどこか人を癒してくれるような雰囲気を持っています。
一方このマントルが曲者で、運搬時など衝撃を加えるとすぐに壊れてしまい交換が必要になります。またこの交換も面倒で、割れたマントルとそのゴミを全て取り除き、新しいマントルを装着する必要があります。交換も、まだ丈夫な状態のメッシュ袋のようなマントルをセットし、発光塗料が活かされるように、余分な繊維部分を燃やす作業がでてきます。





ホヤがガラス製の場合が多い

ホヤはマントルが放つ光を拡散させてくれたり風を防ぐ役割を持つ部分で、多くはガラスが使用されています。そのため、衝撃で割れてしまうことや、汚れも目立つので掃除をしてあげる必要があります。今では手に入らないホヤもあるので使用には注意が必要になります。
でも、このホヤ越しの光が温かく、そして炎を柔らかく拡散してくれる雰囲気はガラスにしか出せないかもしれません。
でも今また使いたくなるのはなぜ?

昨今オイルランタン系も見直されていて、これもまたとても良い雰囲気を醸し出してくれますが、ガスランタンとの大きな違いはマントルのアリ・ナシがあります。やはり、ガスランタンのマントルから放たれる光の雰囲気は唯一無二です。
そしてガスの音、ガス缶を装着することで完成する本体の機能美、実際に発する熱の暖かさが、使いたくなる欲と使ったときの満足感を高めてくれる気がします。
ガソリンランタンやオイルランタンなどに押されてレトロ界でもなかなか日の目を見る機会が少なくなったガスランタン。はっきり言って、LEDランタンの方が便利。でも、もしもキャンプの先輩から借りたりなど、ガスランタンを使うチャンスがあったら是非使って夜の時間を楽しんでみてください!








