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より安全に、高機能に! 災害とともに進化した ポータブル電源ヒストリー 2023 to the Future Portable Power Station History by BLUETTI
世界初の防水防塵ポータブル電源を発売。業界が団結して安全対策の強化も

アウトドアで安全に使うための機能とは
他社に先駆け、2019年から安全性の高いリン酸鉄リチウムイオン電池を採用したブルーティ。これまで同社製品のバッテリーが原因となる発火事故の報告は1件もないという。
その後、ブルーティは、アウトドア層へのアプローチを開始した。
「実は2021年に『AC200P』という製品で、ビーパル編集部からアウトドアアワードをいただきました。その授賞式で
『この商品って雨に濡れたらだめなの?』と編集長にヒントをもらったんです。ハッとしましたね。アウトドア市場に向けていくなら、やはり防水や防塵性能は不可欠と考え、すぐに本社工場へレポートして、試作にかかりました。そして、2023年に、世界で初めてIP65の防水防塵性能を持った『AC60』の発売を開始しました」
続く2024年には、自動車に装着するオルタネーターDC充電器を発売。走行中に発電する電気を活用し、移動中にポータブル電源を充電できる製品だ。
「ここにも震災後のボランティアでの教訓がありました。私が個人的に集めたデータですが、東日本大震災でも、能登半島の大震災でも、震災後はなかなか太陽が出なかったんです。ソーラーパネルのほかにも、災害時にポータブル電源に充電する製品の必要性を感じました。また、被災地で復旧作業する人は、毎日片道約1時間以上かけてクルマで移動して、帰ってからポータブル電源を充電していました。クルマには発電機もバッテリーもあるんだから、そのエネルギーを使って、移動中に充電すればいいと考えました。それがオルタネーターDC充電器の開発に至った理由です」
同製品は、カーショップなどへの販売はなく、すべて自社サイトで販売しているという。
「電気や自動車の知識があればDIYでも15分ほどで取り付けられますが、慣れていない人は、自動車整備工場に持ち込む必要があるため、ニーズはあるのかなとも思いました。しかし、発売を開始したら半年足らずで1万台以上が売れました。車中泊やキャンプでポータブル電源を使う人が待ち望んでいた商品であることがわかりました」
ほかにも2024年には、野外で仕事や趣味を楽しむ人に向けた、バックパック内蔵式の背負えるポータブル電源を発売。斬新な製品を続々発売している。
業界をあげて安全性の向上に取り組む
一方、ポータブル電源を生産、販売する企業は、ポータブル電源の普及促進と技術革新を目指し、安全性・信頼性の向上に取り組むために、「一般社団法人 日本ポータブル電源協会」を発足した。川村さんも同協会の理事に名を連ねている。
「2024年に経済産業省の方に呼ばれて、ポータブル電源の安全性に関する勉強会に参加しました。そこには、製造各社、大学教授、製品検査をする団体などが集まりました。我々の調査では、世界にポータブル電源を生産するブランドが4000以上あり、事故を起こすと、A社がB社へと名前だけを変えて販売を続けているような実態もつかめていました。また、各自治体も多くの場合、スペックと価格だけで導入メーカーを決め、判断基準に安全性が含まれていないこともわかりました。経済産業省もその点を問題視していたため、勉強会に参加した6社が中心となり、2024年11月に協会を立ち上げました。まずは日本工業会のJIS規格を策定し、安全な製品に表示できるPSEマークを付けられるところを目指して動いています」
アウトドアで遊ぶときにも、防災用としても欠かせないポータブル電源は、さらに用途や可能性を広げ、安全性を向上しながら、進化を続けている。信頼できるメーカーの製品を選ぶこと。まずはそこから始めよう。
ポータブル電源の国内出荷実績と推定
(出展:経済産業省報告書)
(単位:千台)
2019年 151
2020年 396
2021年 835
2022年 1151推定
2023年 1632推定
2024年 2247推定
2025年 2778推定
2026年 3350推定
2027年 3915推定
2028年 4401推定
コロナ禍以降のキャンプブームを追い風に、急激に普及したことがわかる。
ブルーティが歩んだポータブル電源の歴史 2023 to 2024
【2023年】
•IP65防水防塵ポータブル電源「AC60」を発売(世界初)
【2024年】
•能登半島地震発生
•自動車の走行中に最大560Wを充電できる「Charger 1」を発売
•バックパック一体型のポータブル電源「Handsfree 1」を発売
•一般社団法人日本ポータブル電源協会発足

2024年の能登半島地震発生の際には、正月休暇中の社員が自主的に倉庫に集まり、被災地支援に向かった。

一般社団法人 日本ポータブル電源協会は、安全基準を策定するために、ポータブル電源主力6社などが協力して発足した。

クルマの走行中に、シガーライターソケットより約6倍速く充電できる「Charger 1」が人気を博した。

薄型のポータブル電源と大容量のバックパックを一体化した「Handsfree 1」。歩きながらカメラやドローンに充電できる。
お話を聞いたのは……BLUETTI JAPAN COO 川村卓正さん

自社製品の開発秘話や、ポータブル電源が普及するまでの歴史を話してくれた。
※構成/山本修二 写真提供/福島章公
(BE-PAL 特別編集 ポータブル電源アウトドア活用パーフェクトガイド より)
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