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より安全に、高機能に! 災害とともに進化した ポータブル電源ヒストリー 2019 to 2022 Portable Power Station History by BLUETTI
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用し、ポータブル電源の安全性を飛躍

大停電で注目され、コロナ禍で市場を拡大
ブルーティの前身となるパワーオークブランドは、2014年にポータブル電源を発売したものの、そこまで大きな市場にはならなかったという。では、何をきっかけに、現在のようなポータブル電源市場は確立されたのだろうか?
「転機になったのは、2018年から2019年ぐらい。中国の創業者グループたちが考案した『ブルーティ』という名前の自社ブランドを立ち上げ、同時にそのブランドを扱うパワーオークの日本法人を設立しました。日本への本格参入は、そのころからです」
経済産業省が発表する資料によれば、2019年のポータブル電源の出荷台数は、およそ15万台にすぎない。それは現在の推定出荷台数の10分の1にも満たない小さな市場だ。
「2018年の9月に、北海道胆振東部地震による大停電(ブラックアウト)が発生しました。約295万戸が影響を受け、停電は最大約11時間に及びました。私は北海道出身なので、これはきついな、と感じました。
さらに、2019年9月には、令和元年房総半島台風が発生し、千葉県を中心に甚大な被害が出ました。当時、弊社の代理店をしていた企業も停電に遭いま(←) (←)したが、その会社は、通常どおり営業を続けられたというんです。なぜかというと、社員が、販売用に保管してあった弊社製のポータブル電源を自宅に持ち帰り、それを充電して持ち寄って電源として使ったからだそうです。また、弊社は千葉県内の特別老人養護ホームなどから要請を受けて、相当な数のポータブル電源を寄付しました。まだ暑い9月の停電ですから、皆さん大変な中、電源は役立ったと思います。そのころから、日本のポータブル電源市場が本格的に立ち上がったと記憶します」
2011年の東日本大震災をきっかけに開発準備を始め、2014年に本格的な生産を開始。品質を向上させながら生産を続けた結果、2018年から2019年にかけて日本を襲った自然災害の現場で、その有用性が認められた。その後、官公庁などが防災用として導入するきっかけにつながった。
「2020年になると新型コロナウイルスのパンデミックが起こり、外出禁止令が発出され、コロナ禍といわれる時期に入っていきました。その一方で、他人との接触が少ない屋外で過ごすアウトドアアクティビティーやキャンプが盛り上がりました。
そこに上手にのったのが、ジャクリさんやエコフローさんでした。弊社は、最初から災害用を主眼に置いていたため、レジャー用としてのプロモーションは控えていました。市場のトレンドに応じたブランディングはあまり上手ではありませんでしたが、当時から自社でデザインし、自社工場で製造し、修理も承っていました。そんなときに、東京都が防災用に弊社のポータブル電源を450台以上購入してくれました。そのころから、品質に対する評価が徐々に高まっていきました」
安全性を第一に考えた新製品を市場に投入
アウトドア系インフルエンサーの発信などもあり、ポータブル電源は、急激に注目を集め始めた。反面、故障によるクレームやネガティブな意見も見かけるように。
「現在、ポータブル電源に使われるバッテリーは、大きく分けて2種類あります。リチウムイオン電池と、リン酸鉄リチウムイオン電池です。リチウムイオン電池は250度C程度で熱暴走が発生する可能性が高まり、リン酸鉄は、それが600度Cまでは起こらないといわれていること。それが2種類の大きな違いです。リン酸鉄はリチウムイオンよりも若干重いのですが、弊社は安全性を重視して、リン酸鉄リチウムイオン電池を搭載したポータブル電源を、2019年に世界で初めて発売しました」
ブルーティが歩んだポータブル電源の歴史 2019 to 2022
【2019年】
•神奈川県横浜市に「パワーオーク株式会社」を設立
•リン酸鉄リチウムイオンバッテリー搭載の「EB150」、「EB240」を発売(世界初)
•「AC50」を発売しグッドデザイン賞を受賞
EB150 & EB240

いち早く安全性に着目し、ブルーティが2019年に世界で初めて量販した、リン酸鉄リチウムイオン電池搭載のポータブル電源。
【2020年】
•コロナ禍におけるリモートワークの活性化
•ポータブル電源にAI制御を採用
•「AC200P」を発売

2021年に初開催された「第1回ビーパルアウトドアアワード2021」で、その利便性が評価され、キャンプツールオブザイヤーを受賞。
【2021年】
•神奈川県相模原市に「BLUETTI JAPAN株式会社」設立
•BLUETTIアプリでスマホから遠隔操作が可能に
•「AC200P」が、BE-PALアウトドアアワードで「キャンプツールオブザイヤー」を受賞
•「AC300」、「EP500Pro」がグッドデザイン賞を同時受賞

コロナ禍では、キャンプ場でワーケーションをするための必須ギアとして脚光を浴びた。

車中泊との親和性をアピールした2021年当時のプロモーション用の写真。
【2022年】
•ブルーティ直営店「BLUETTIストア秋葉原店」が東京・神田にオープン

2022年12月には、東京・神田に同社初の直営店「BLUETTIストア秋葉原店」をオープン。
お話を聞いたのは……BLUETTI JAPAN COO 川村卓正さん

自社製品の開発秘話や、ポータブル電源が普及するまでの歴史を話してくれた。
※構成/山本修二 写真提供/福島章公
(BE-PAL 特別編集 ポータブル電源アウトドア活用パーフェクトガイド より)
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